豊見城市立豊見城小学校

 本研究では、「自立した学習者」を自己調整しながら学ぶ児童の姿と定義し、その育成を目指して授業改善に取り組んだ。児童が自ら学びの目標を立て、計画し、実践し、振り返りを通して学びを調整する力を育てるために、本校独自の枠組み「とみしろ」メソッドを全職員で構築した。「と(とことん学ぶ)」「み(みんなで)」「し(試行錯誤)」「ろ(ロードマップを作る)」の四つの視点をもとに、児童が自分の学び方を意識化し、学びを自らデザインできるよう支援している。
 「てこ」の学習では、児童が興味や関心に応じて学びの進度や探究内容を選択できる複線型の授業スタイルに挑戦した。観察や実験の結果をタブレットで整理・共有し、他者の考えを参照しながら自分の考えを再構築する過程で、児童は多様な視点から物事をとらえ、科学的な思考を深めていった。学びの途中で失敗や行き詰まりを経験しても、「とみしろ」の視点を手がかりに、自ら学び方を見直す姿が見られ、探究そのものを楽しむ雰囲気が教室に広がった。
 今後は、これらの成果をもとに、AIを活用した振り返り支援やデータ分析を取り入れながら、これからの理科教育の在り方を探究し、「とみしろ」メソッドのさらなる拡大と深化を図っていく。

 

学校名 豊見城市立豊見城小学校
テーマ

自立した学習者の育成を目指した授業改善 ―豊見城小じんぶなーメソッドの構築を通して—

都道府県 沖縄県
学校ホームページ https://eltm.city.tomigusuku.okinawa.jp/