
第13回理科教育賞
入賞発表
大賞
賞状・トロフィーと副賞100万円
優秀賞
賞状・トロフィーと副賞50万円
福島県 福島県福島市立松陵中学校
研究テーマ:災害から主体的に身を守ることができる資質能力の育成
神奈川県 愛川町立半原小学校
研究テーマ:『未来型授業(SDGs×STEAM×GIGA×PBL)』で未来社会を切り拓く力を育む」
三重県 三重大学教育学部附属小学校
研究テーマ:ドローンとプログラミング教材を活用した河川防災学習の実践と効果の検証
ポスター賞
トロフィーと副賞20万円
栃木県 宇都宮大学共同教育学部
附属小学校
研究テーマ:STEM/STEAM教育を指向した問題解決能力の育成を目指す理科授業
第13回理科教育賞 講評
選考委員長 長谷部 伸治
福島県 福島大学附属中学校 |
本教育助成の採択に伴う研究協議会の実施など、校内をあげた意欲的な取り組みをしている点を評価する。また、地域学習、プログラミングを利用した理科学習等の多彩な活動を行い、8つのテーマで25授業分の実践事例をつくり、実践例資料を研修に来校した教員へ配付するなど、付属学校としての取り組みも高く評価できる。研究期間の制約から期間内には実施できていないが、研究の目的としている「今回の研究成果をモデル実践として、公立学校へSTEAM教育を波及させること」にも期待したい。 |
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福島県 福島市松陵中学校 |
自然災害や技術的災害,複合的災害について、現実的な防災教育のカリキュラムが構築され、授業実践がなされている点を高く評価する。理科をとおした自然科学の諸概念の理解と防災が有機的に関係づけられ、防災意識をしっかりと捉えさせている点も評価できる。担当する教師のこれらの学習への関与の仕方や教育実践上の工夫について、またこのカリキュラムに対する生徒の主体的な学びの過程と生徒が習得した知見など、今後も社会に向けて発信を続けていっていただきたい。 |
神奈川県 愛川町立半原小学校 |
SDGs、STEAM、GIGA、PBLと非常に多くの観点を導入して、全学年で新たな授業を構築している点は意欲的であり、高く評価できる。最終的な成果物としての『るるる半原』も、児童たちが大人になっても見返したい冊子となったのではないかと推察する。また。各取り組みを充実させるために、さまざまなジャンルの専門家との関わり持ち、研究を充実させている点も評価できる。今回の活動は、学校創立150周年を契機に行われたものであるが、得られた成果を継続して活用できる体制構築を検討いただきたい。 |
三重県 三重大学教育学部附属小学校 |
河川防災教育については近年重要性が高まっており、その先進的な実践として評価する。河川防災学習のプログラムを理科だけでなく社会科とも連携して取り組んでいる点や、河川防災に関する授業実践の成果のアウトプットの際にプログラミング教材を活用している点なども高く評価できる。市内の2万人以上の小中学生が端末を活用して簡単にアクセスできる、ドローン映像データベースの構築という環境整備と教材作成自体も非常に価値のあるものであり、波及効果の高い研究であるといえる。 |
栃木県 宇都宮大学共同教育学部 附属小学校 |
「ピタゴラ」という児童がなじみ深く,かつ興味を持つネーミングのもと、「風やゴムの力」「磁石のはたらき」「振り子」「電磁石」など,異なる分野で学習する「ものを動かす力」に関する学習内容を結び付けて考える力を児童に身につけさせる教材を独自に開発している点を、多くの学校が高く評価している。また、目標を達成するために、児童が実際に手を動かし、試行錯誤の中でそれぞれの単元のエッセンスを体得できるように考えられている点も高く評価できる。音や熱というような目に見えない対象に対しても教材開発が進んでいるようであり、今後様々な機会を通してその成果を発信していただきたい。 |