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理科教育助成(公募・延長)

2008年度

No.研究テーマ氏名学校・所属機関成果
報告書
助成額
(万円)
1 地球環境に影響を与える「氷」の性質を知る実験とその教材利用 小西 啓之 大阪教育大学 40
近年、アルプスの氷河や北極域の海氷が縮小し、地球表層の氷が減少していることが報告されている。氷の量が減少し氷が水に変わると、さらなる地球環境変動を引き起こすと考えられている。本課題では、氷が地球環境にどのような役割を果たしているのかを、氷の相変化、氷の密度、氷の反射率、氷の断熱効果、の4つの観点から実験で示し、氷を含む水惑星地球について理解を深め、地球環境問題への関心が高まることを目的とする。この目的のために、実験装置の製作、実験の試行、実験の映像化、実験を伴う出張授業を行い、授業を受けた小中高生に、氷の性質を知る実験のみならず広く実験や科学に興味を持ってもらうことを考えている。また、どの実験も簡便な実験であることから普及に努め、広めていきたいと考えている。
2 参加者とつくる教員研修 平島 由美子 横浜国立大学 40
 研修に参加された先生が学校に戻ってすぐに役立つ研修とは何か、先生方のニーズにより合致する研修内容とは何かを、現職教員と一緒に考えるところから始めたい。研修内容の検討→研修→実際に学校で活用する際に必要な材料等の準備→学校での実践→そこから出て来た課題を把握し次の研修に役立てる、というようにフィードバックしながら、現職教員の意見を十分活かした研修を検討していく。研修内容は、理科室展示教材、授業で使える物理実験教材、授業実践例の紹介などを考えているが、先生方の疑問や悩みに対応するQ&A作りも考えていきたい。<br /> 今回は、特に、「研修後にすぐに使える」ということを重視しているので、研修時間の中に学校での実践のための準備までをやってしまう。また、現職教員の意見を十分に活かすことも重視しているので、複数の学校からの参加者との意見や情報の交換の場も研修時間の中で提供していきたい。
3 実体験に基づく自然環境の持続的な維持と産業技術開発との相互関係に関する環境教育 柴田 勝 長岡工業高等専門学校 40
高専は実践的なエンジニアを地域産業に輩出すると共に、小中学生を対象とした理科・技術講演・実習に力を入れてきた。一方、環境問題は、感受性豊かな多感な時期に最も興味を持つ分野であるが、環境に関する多くの知識はメディアを通したものであり、環境への取り組みや考え方など、環境問題への認識能力・解決能力が非常に低いのが現状である。これらのことから、高専の利点を活かし、環境に配慮した技術開発と自然環境の持続的な維持・管理について個別に情報を与えるのではなく、どのように関連付けられているかを、分かりやすく説明することで、環境を実体験から学び、自ら考え、目標を決め、持続的に行動できる学生を育てることを目的に、環境教育を行う。このため、本校高専生を含め、近隣の中・小学校への出張実験・公開講座を通じて、実体験の環境問題について提起する。より身近な環境について考える機会を作ることで、バランスの取れた教育を行う。
4 ビーチコーミングを通した環境教育の実践と評価 加瀬 良一 横浜国立大学教育人間科学部附属鎌倉中学校 40
環境問題に関する課題解決学習の中に、専門家によるフィールドワーク(ビーチコーミング)を位置づける実践である。あらかじめ興味がある分野(海洋生物・陶器・環境)に生徒を分け、専門家とともに、フィールドワークを行う。このことは、これまで興味があっても目を向けることのなかった漂流物を捜すことで、自然環境を読み取る視点を獲得させ、自己の興味・関心を伸ばすことを意図している。協同的な学びの中で、環境に影響を及ぼしている要因や地球規模の視点を考え、その成果を表現していくことで、科学的リテラシーの育成も視野に入れている。<br /><br />
5 クリティカル・シンキングを身につけるための理科教育実践 孕石 泰孝 ソウル日本人学校 43
「水からの伝言」「マイナス・イオン」「ゲーム脳の恐怖」など,ニセ科学とよばれることが,今もなお,多くの人に誤解されてしまっている。それらは,なぜ,多くの人に「科学的真実」としてうけとめられてしまうのか。本研究では,このようなニセ科学に騙されてしまう理由を明らかにし,騙されてしまわないための具体的な授業実践をしている。<br />このようなニセ科学に騙されないためには,専門的な知識が必要とされるように思われている。しかし,実はそうではない。小学校高学年で身につけるべき科学的な見方や考え方があれば,十分に対応できる。多くの人がそのように騙されてしまうのは,実際に,このような問題を取り上げて,ものの見方や考え方を学んでいないからである。<br /> 授業で適切な教材を用いて,意識的にクリティカル・シンキングを取り入れて考えさせることは,より現代的で実践的な科学的な見方を身につけることができるのである。<br />
6 サンゴ移動水槽を用いた北海道における環境教育プログラムの開発 池田 昌隆 北海道大学 40
環境問題の一つとしてサンゴ礁におけるサンゴの白化が大きく取り上げられている。美しく魅力のあるサンゴを用いて環境保護の啓蒙を図りたいと考え、学校などの教育現場へ設置するための簡易サンゴ展示水槽の教材化を行う。いわば移動水族館ともいうべきものである。<br />展示水槽にはサンゴ砂や岩、海藻類などを配置し、生きた造礁性サンゴを飼育してサンゴ礁の海を再現する。さらにパネルや骨格標本などを用いて日本のサンゴ及びサンゴ礁、そして展示水槽のシステム等を通じて生態系について学ぶ。<br />本年2008年は国際サンゴ礁年でもあり、洞爺湖で環境サミットが行われた。展示サンゴ水槽を通じてサンゴの魅力を感じ海の生物への関心を深め、サンゴ礁保全自然環境保護について学ぶ機会を提供すると同時に自然保護活動の早期啓発につながる。<br />
7 トライボロジー教育を目的とした実験装置の開発 野口 昭治 東京理科大学 40
 トライボロジーとは,摩擦,摩耗,潤滑の総合的な科学と技術であり,省エネの基盤技術と位置づけられている.しかし,このように重要な技術であるにもかかわらず,トライボロジーという言葉は大学の機械系で初めて登場し,一般に普及しているとは言い難い.また,初等教育における摩擦(トライボロジーに含まれる)に関する教育も非常に少なく,運動の計算においては,”摩擦係数はゼロとする”や“摩擦係数は一定とする”場合が度々であり,実際とかけ離れた理論のみの教育が行われている.<br /> そこで本テーマでは,滑り摩擦試験装置を製作し,トライボロジー,特に摩擦の法則,原理について実験を通して,実学的に理解してもらうことを目的とする.具体的には,摩擦における材質,表面粗さ,潤滑油の影響を理解できる実験を行う.<br />
8 ものづくりを通して森林保護を考える環境教育 原田 功 浜松市立佐久間中学校 40
地球温暖化が進み、気象異変が世界的規模で起きている。その一つの要因として、化石燃料の消費による二酸化炭素の発生が考えられる。二酸化炭素の発生を減らすことが重要であるが、二酸化炭素を吸収する森林が担っている役割や関心を高めることも必要である。浜松市は102,920ha(市域の68%)の広大な森林を市域に含んでおり、林業も盛んである。そこで、中学校とテンダス(天竜材を世に出す会)が連携し、幼稚園や保育園などで園児と木製品を作ったり、木材の魅力や森林の果たしている役割を紹介したりすることで、環境教育に取り組む。この活動を通して、中学生はもとより、園児に木材の魅力を実感させるとともに、園児の保護者にも木材や森林保護の重要性についての理解を深め、環境問題への関心を高める。
9 樹木の蒸散量の観測から森林の水貯留能力を考える 土谷 彰男 広島大学 37
 身近な樹木が体内に貯え、蒸散活動で大気に放出する水分の量を体験的に知ることは、地球規模の水循環を理解するうえで重要である。大学構内のアカマツが吸引する水分を計測し、面積あたり、年間当たりどれくらいの蒸散を行っているかを高校生に見聞してもらう。実際の樹木に触れて、観測現場を見ることで、森林の環境保全機能が理解しやすくなる。すなわち、伐採により表面流出が増え、ハイドロピークが激しくなるが、森林があれば、水分を一時的に貯留し、ゆっくりと放出する。これは群落レベルであるが、単木レベルでは光合成の行われる夜明け後から昼前にかけて吸引が増加し、午後に永久しおれ点に達すると、蒸散が頭打ちになるという日変化があり、夏場と冬場の季節変化もある。こうした時間スケールでの蒸散流量の変化も説明する。
10 エデュテインメント性を有する理科教材用の折紙モデルの開発 杉山 文子 京都大学 40
近年、算数、数学や理科を敬遠する小中学生が多くなっていると度々指摘されている。国際化により、論理的な考究と論述が益々必要になった現在、この理系離れの問題を解決する手立てを考えることは目下の急務の一つであると思われる。そこで生徒が容易に理解できる折紙モデルを製作し、これを生徒が自作できる面白くて驚きを与えられるような折りたたみモデルを具体的かつ系統的に提示する。手にとって体験できる折り紙モデルや幾何学モデルは学ぶ意欲の涵養を促し、生徒に教育で最も大事な具体的な達成感と物づくりの喜びを同時に与えることが出来る。また、先端科学に結びつく学術や幾何学模様がつくる美と関連性する折紙のモデルを開発することで、教科横断型の教材として用いることが出来ると考える。
11 ゲーリケが作成したポンプの復元と科学講座でのその活用 松野 修 鹿児島大学 40
 今から300年ほど前の話。ドイツの街,マグデブルグの市長オットー・フォン・ゲーリが夢中になっていたのは,なんと真空ポンプを使った実験だった。ゲーリケ市長は街の人たちに大がかりな実験を見せて,いっしょに科学をたのしんでいた。じつは,昔は,科学は〈知的なたのしみごと〉だったのである。そんなゲーリケが作った真空ポンプを当時の文献を元に再現する。<br /> ところでNOP法人楽知ん研究所は,『失敗 失敗 また失敗 --ゲーリケ市長の実験物語--』という科学紙芝居を制作し,ゲーリケが世界で最初に真空ポンプを作った動機について紹介してきた。これから各地で開催する科学講座では,このポンプの複製もいっしょに見せて,〈知的なたのしみごと〉としての科学の伝統をたくさんの人たちに伝えたい。<br />
12 マイクロスケール実験を導入した高校化学教材の開発 中川 徹夫 電気通信大学 40
 科学技術者の立場から,マイクロスケール実験を導入した高校化学における探究活動や課題研究の教材開発を行い,環境教育ならびに研究方法論の両側面から高校生に指導する.<br /> まず,これまで研究されてきたマイクロスケール実験の手法を,探究活動や課題研究に導入する方法について検討する.<br /> つぎに,高校化学教員と,マイクロスケール実験や探究活動,課題研究に関する意見交換を行う.<br /> つづいて,高校化学教員を対象として,マイクロスケール実験を取入れた探究活動,課題研究に関する講習会を実施する.<br /> マイクロスケール実験の導入により,これまでの化学実験を,極めて少量の試薬で実施でき,しかも廃棄物も減少する.このことは,環境教育の視点からも極めて有意義であると考えられる.また,探究活動や課題研究の指導により,生徒主導型の学習形態を導入できる.
13 出前講義および体験教室を通じての科学教育の啓蒙 大嶋 建一 筑波大学 40
感受性が強く、好奇心旺盛な若者に対して”生きている科学”を体験を交えてわかり易く教え、その結果として科学する心を目覚めさせるために、出前講義および体験教室を実施する。このことは、将来科学と技術に関連した職業を選択すると共に、国際的な視野に立って、国境を越えた地球規模の諸問題に真剣に取り組む若者の育成に貢献することを目標とする。
14 色の違いを導入として位置づけた土の教材化 北林 雅洋 香川大学 40
 土は植物の生育に欠かせないものであり、地球環境の産物でもある。土が何からできていてどのような機能を果たしているかを理解することは、地球環境の特徴、宇宙における地球の特殊性を理解することにつながる。ところがその土については、日本の小・中学校の理科において、ほとんど扱われることのない状況が続いている。<br /> そこで、色の違いを導入とした土の教材化を試みる。土は場所によって色が異なる。色の違いは感覚的にも直接とらえやすく、「なぜ色が違うのか」という問題意識を持って、土の本質的な特徴を探る学習活動が展開できるよう、適切な教材を開発しそれらの配列の仕方を明らかにする。これによって、身近などこにでもある素材から地球環境の本質的な特徴の理解に迫っていく、そのような環境教育・理科教育が可能になる。理科を得意としない小学校の教員でも実施可能なものとなるはずである。<br />
15 動物園的廃棄物を活用した生物多様性保全教育プログラムの開発 楠田 哲士 岐阜大学 40
生物多様性や野生生物保全に関する理解と知識の普及,また関連する生命科学等への関心を高めることを目的に,動物園とハンズオン教材を作製し,実践型・現場型の教育プログラムを開発する。2008年6月施行の「生物多様性基本法」でも生物の多様性はまさに危機的な状況にあり,人類の存続基盤が揺ぎ始めていると指摘する。キーワードの「生物多様性保全」は,国際的に急務で,その教育プログラムは緊急に構築される必要がある。今回は卵を教材とするが,鶏卵のように白くて楕円型のものばかりではない。鳥類・爬虫類の卵には多種多様な大きさ,形,色,模様があり,興味関心を引き付けるのみならず,その外観は生息環境との関係,生物の進化,繁殖戦略と密に関連している。動物園的廃棄物である無精卵を標本化し有効活用することにより,生物の多様性や生命発生現象など生物学の基礎につながる教材・教育プログラムを構築する。
16 エネルギー変換を総合理解する出前実験教室 安居 光国 室蘭工業大学 40
 環境にやさしいエネンルギーを理解するには,多様なエネルギー変換を知ることが重要である。光,電気,化学,熱,運動エネンルギーをホタルの発光,太陽電池,燃料電池,風力発電,ペルテェ素子などを組み合わせて,総合的なエネルギー教育を目指すものである。 とくに北海道洞爺湖サミットに触発され,環境マインドを芽生えさせた生徒の科学の興味を育むものである。
17 規格外農林産品を食酢原料とする資源化技術の開発と実践 太田 裕一 北海道立オホーツク圏地域食品加工技術センター 40
 作物残渣等の農業由来の有機性廃棄物の本邦に於ける総量は1200万㌧と推計される.この中には外観の不適に因る多量の可食性規格外農作物が含まれる.係る状況は栽培・収穫,廃棄処理に要するエネルギーおよびコストを鑑みても膨大であり,本邦の食糧自給率の向上の必要性からも看過できない.<br /> 本研究は可食性規格外農作物の食酢発酵での原料使用を目指し,当該農作物の前処理方法・原料特性に合う酢酸菌選択及び合理的な食酢醪培地の設計方法,更には短期間の発酵でJAS規格に合致する食酢製造を可能とする技術開発を生徒・学生と共同して行うと同時に学校農園を活用して農作物の栽培,選果,当該農作物の前処理,食酢発酵,引き続き醪の搾汁粕の食品への再配合利用までの一連の実習・実践を通して,農作物のバイオリサイクルについての学習をする体験型の教育実践である.<br />
18 情報科学の理解促進のための学習プログラム:マジカル・スプーン 香山 瑞恵 信州大学 40
本研究では,情報科学への興味と関心を高め、理解を促進する学習プログラム(指導プランと教材)を提案する。本プログラムは初等中等教育段階を対象とし、特に中学校「技術科」と高等学校「情報科」での利用を想定するものである。<br />本研究では、若者の情報科学への理解に対する社会ニーズ/学生の知識理解レベルの現実/教育現場の指導者の専門等を考慮し、教え易く、また学びが定着し易く、かつ情報科学の本質をとらえた指導プランと教材を開発し、教育現場での利用を支援する。この際、以下の点を意識した学習プログラムとする。<br />+ 学習者がソフトウェア設計者の立場で情報処理に関わること <br />+ 情報システムの一部を代行すること <br />+ 符号の設計および送信を行うことでコンピュータの情報処理を直感的に体験すること <br />+ 実世界/実時間での情報処理を経験すること
19 誰もが科学の面白さ楽しさを気軽に体感できる実験教室@児童館 久保 利加子 おもしろ!ふしぎ?実験隊 40
子供たちにとって身近な児童館を利用して、子どもたちと同じ目線で実験教室を行い、科学への興味を促す活動を企画した。これら体験をきっかけに科学的(客観的)な考え方を習得し、エネルギーや環境問題など広い領域に興味と深い理解を持つようになってほしいと考える。<br />同時に児童館職員の方々に本活動に参加してもらい、実験演示・科学工作・参加型展示物作成方法を習得してもらう。そうすることにより、継続的に実験教室が開催されるようになり、科学に興味を持つ子どもを増やすことができるようになる。<br />実験教室は、子どもたちの興味を引く(研究者・教師の”先生”的ではない)内容にし、持ち帰り資料を渡すことによりただ楽しかっただけで終わらず、親子の会話のきっかけになり、曳いては保護者の科学への興味・関心を高めることもできるようにする。将来的には、児童館職員だけでなく科学ボランティアへの資料・情報の提供も行えるようにしていきたい。
20 日野用水の水質検査~地域連携による理化学実験授業の実施~ 倉田 香織 東京薬科大学 40
日野市立東光寺小学校で実施されている総合的な学習の時間に参加して「日野用水の水質検査」を実施する。実際に小学校の周辺を流れる用水の水および多摩川河口付近の水を採水し、水温、透明度、浮遊物、汚れの原因になりそうなものなどを調査する。また、パックテストを用いてpHやCODを測定する。1日目と5日後にウインクラー法により溶存酸素量を測定し5日間に消費された酸素量(BOD)を算出することで、用水の自浄作用について検討する。衛生試験法に規定されたBOD測定のための理化学的実験(ビュレットを用いた滴定実験など)を小学生向けに器具を工夫して実施可能なものとすることで、見えないものを見る科学の面白さを伝えたい。さらに同じ地域住民として、ともに豊かな水資源を見直す授業を小-大連携および地域連携の中で作り出したい。
21 サンゴガイドになろう-環境教育におけるサンゴの教材化- 渡邉 正俊 沖縄県立与勝緑が丘中学校 40
1年間の助成により、サンゴの植物としての性質の教材化(第1学年内容)及びサンゴの動物としての性質の教材化(第2学年内容)を図ることができ、生徒のサンゴに対する知識は定着した。そこで、第3学年内容である生態系の題材において、サンゴの学習を行えば、サンゴのことのみならず、サンゴを中心としたサンゴ礁生態系に対する意識が高まるとともに、中学校におけるサンゴの教材化が完成する。さらに、野外観察のさらなる充実を図るため、マイサンゴの選定を行い、継続的に大きさや白化の度合いなどを調査させることを通して、サンゴへの愛着を深めさせる。また、コドラート法や海水の化学的な分析法等、より科学的な調査ができるようにその技術を身に付けさせる。その後、小学生への観察会の実施などを通して社会に還元できる機会を設定すれば、卒業後も地域の自然と関わっていこうとする態度が育成できると考える。<br />
22 ワイヤ放電加工機の開発におけるモノづくり教育 平尾 篤利 国立高等専門学校機構 福島工業高等専門学校 40
デスクトップ型ワイヤ放電加工機を学生と共同で製作する.自作した加工機と市販の加工機とで試料作製を行い,加工性能を比較・検証する.形状精度・真円度・表面粗さなどを評価項目とする.モノづくりの基本となる,設計,製作,評価を学習することができるため,学生に対して教育効果が大きい.また,本校主催の一日体験入学において自作した加工機の展示を行い,モノづくりの好きな中学生に興味を抱かせることができ,理系進学への希望者増大に対して貢献できる.
23 GPS・気象データロガーを利用した移動気象観測システムの開発 名越 利幸 岩手大学教育学部 40
「GPS・気象データロガーを利用した移動気象観測」とは、これまでの曖昧な位置情報から処理されたデータを扱うのではなく、リアルタイムで表示されたGPS位置情報と気象データを活用して、学校付近の大気環境を調査する試みである。しかし、それぞれの情報が別々の入手経路のため、同時に一括してデータを処理する簡易システムは、研究者用の車載タイプをのぞき、教育用にはこれまで開発されなかった。これら一括された気象情報から生徒が大気現象をとらえる手法の開発を行い、地域の大気環境を生徒達自らの手で調査しようというものである。<br />
24 教具の作成を通した数学教育の試み 仲田 研登 稚内北星学園大学 40
数学は理系科目の共通言語としての性質を持っており, 生徒の数学離れは理科離れにつながりかねない. その意味で, 数学教育は広い意味での理科教育であるととらえることもできる. 自然現象を記述するために発達してきた歴史を考えると, 本来数学は他の理系科目との関連を意識しながら教えられるべきである. 本企画では, 中学生, 高校生を主たる対象とした公開講座を行う. 公開講座では, まず, テーマとなる数学的対象の性質について解説したのち, その性質を物理現象などを通し体験する教具を参加者とともに作成し, 教具作成を通して参加者にその性質の理解を促す. 体験学習の要素を採り入れ, 生徒が数学への関心やモノづくりへの興味を持つきっかけを与えつつ, 自然現象を記述するための言語としての数学の役割への理解を促す.
25 米のとぎ汁から学ぶ化学と環境問題 長嶋 真美子 北海道大学 28
酵素、ルミノール、過酸化水素の共存下では化学発光反応が生じることがわかっている。化学発光反応とは、化学反応により励起分子が生成し、励起分子が基底状態に戻る際に光を放出する反応のことをいう。この光は紫外線照射のもとで確認することができる。酵素は植物から動物、人間の体といった様々なところに存在し、私たちが口にする食品中にも含まれる物質(タンパク質の一種で化学反応の前後で形を変えない、触媒の働きをする物質)である。この実験では米のとぎ汁に含まれる酵素とルミノール、過酸化水素が反応して、化学発光反応を生じることを理解し、また、近年の環境問題の中でも取りざたされる水質汚濁の問題を、米のとぎ汁の有効利用という観点から学ぶプログラムである。
26 色素増感太陽電池を用いたエネルギー環境教育とその教材開発 小田 善治 東京理科大学大学院 40
 新学習指導要領において、中学校理科ではエネルギー教育を行うよう明記され、適切な実験機材を用いることで学習者の学習効果の促進を期待したい。しかし、エネルギー環境教育の授業を行う全ての教師がエネルギー科学の分野に精通しているわけではない。従って、授業に適した実験教材の開発は重要である。<br /> そういった状況なかで、教育現場で容易に製作が可能な色素増感太陽電池がクローズアップされている。実際に生徒自身の手で太陽電池を作成して、電子メロディーを鳴らし発電の確認ができるため、生徒への学習効果の促進は絶大である。しかし現在販売されている実験キットは高価で、教育現場での普及が低いのが現状である。<br /> そこで、適切な教材価格で、かつ高性能の色素増感太陽電池の実験キットの開発を行い色素増感太陽電池の実験キットの普及を行う必要がある。さらに、未だに実現していない太陽光エネルギーを運動エネルギーに変換できる実験キットを開発して、より高い学習効果の促進を得ることができる教材を創り上げたい。<br />
27 「サイエンス宿」で科学者と親しく科学談議! 坪川 紀夫 新潟大学 40
科学離れが問題となっている今日、身近なテーマ「コメ」を掲げて、一般市民の科学への抵抗感を抑え、科学知識の普及を目指す。すなわち、「サイエンス宿」では、一般市民や高校生などと、第一線で活躍する研究者・科学者との新たな出会いの場を創出する。「サイエンス宿」は科学イベント「コメッセ2008」の一つの企画であり、科学者と家族、友達同士が語りやすいように同じ浴衣に着替え食事をとりながら科学談議を行うものである。「コメッセ2008」は新潟県を舞台にコメを通して自然のしくみと科学を理解していくイベントである。コメは一粒から千粒の種もみを実らせるが、私たちはこの現象を何気ない日常としか捉えていない。しかし、その背景には想像しきれないほどの科学的なドラマがあり、このイベントではそのドラマを読み解いていく。会場となる岩室地区には里山風景の中に田んぼや温泉街があり、日本海にも隣接している地区である。
28 プロジェクト・ワイルド サイエンス&シビックスの普及啓発 川原 洋 財団法人 公園緑地管理財団 40
プロジェクト・ワイルドは、米国において、教育者・自然保護に関わる人、企業や産業の代表者などの協力を得て開発された環境学習ツールである。特徴は、最終的な学びのポイントを明確にし実際に体を動かしたアクティビティを実施することで、参加者に理解・習得しやすい構成としている点である。そのプログラムの1つに理科・社会の教育内容を中心としたサイエンス&シビックス編(S&C編)がある。内容は、野生生物と人間の生活の質を保つことによって生じるとても身近な問題を課題としており、環境問題が環境だけでなく、経済や社会活動にまで影響を及ぼしていることを総合的に学ぶことができる。今回、パンフレットを作成し多くの学校教育現場に配布することによってS&C編を広く普及させ、実践活用を促す。
29 バイオマスエネルギー利用促進のための炭化炉の製作 山田 啓次 大阪府立佐野工科高等学校 40
 近年、里山は間伐や竹の駆除がなされなくなり荒廃する一方である。環境NPOやボランティア団体が対策に取組んでいるが、市民活動レベルではなかなか里山を保全するほどの間伐や竹の駆除には至らない。<br /> 間伐材や竹を有効利用する最も良い方法は炭化することである。これにより体積と重量が6分の1以下になり、移動や保存に便利である。しかしながら木炭の製造は簡単ではない。専用の炭焼窯をつくり、熟練の技が必要なうえ二日から三日は付きっきりになる。また、炭焼窯はどこにでも造れるわけではなく立地条件やある程度の専有面積も必要になる。さらには伐採した直後の木や竹は水分が多く、数週間から半年程度は乾燥させなければならない。それらが難点として炭焼きは進展しないようである。<br />そこで本校では移動式(場所を選ばない)で伐った木や竹を直ぐに炉に詰め(時間短縮)自動で木炭を製造する炭化炉を開発し、里山の保全に役立てる。<br />
30 子ども向け遺伝子リテラシー構築のための実験の開発と実施 森 富子 お茶の水女子大学 40
近年、子ども達の周りにも、「遺伝子」、「DNA」、「遺伝子組換え」、「遺伝子治療」などの言葉が多く飛び交っている。しかし、現行小・中学校のカリキュラムにおいて、「遺伝子」が登場するのは、ほんのわずかであり、遺伝子の構造・仕組みを学ばずに世の中に出て、生活する大人が生まれる可能性がある。我々は、DNAの抽出実験や遺伝子組換え実験を開発し、小・中学校や科学イベントで実施している。その際、対象の学習進度に合わせた解説を試み、学校の理科室で授業時間内に行えるように工夫している。子ども達が体験を通して遺伝子について正しく理解し、興味・関心を持ってさらに知識を積み重ね、正しい知識とそうでないものを区別することのできる能力を養うことを目的とする。また教員研修等において、この教材の普及を目指している。今後も実験法の改良と新たな実験の開発、そしてこの実験シリーズに関する情報発信を考えている。
31 「土に含まれるミクロ粒子の観察から環境を学ぶ」教材の開発 宇田津 徹朗 宮崎大学 38
 今日、地球温暖化をはじめとする環境問題への人々の関心と意識は高く、教育現場でも資源リサイクル等の取組が盛んである。環境教育という視点に立った場合、こうした社会活動の他に、環境を科学的に捉えるあるいは評価する視点を涵養する科学・理科教育も、同時に進めてゆく必要があることは言うまでもない。一般に、こうした視点では、大気や水質を調査するといった取組がよく知られているが、私たちの環境の基盤である身近な大地や土を教材として学ぶものはそれほど多くない。<br /> これは、観察試料の作成などに手間と時間がかかることや観察の難しさが挙げられる。<br /> 本申請テーマは、土に含まれる植物由来の粒子や火山灰に由来する粒子などを簡単に抽出して、観察できる教材とマニュアルを開発し、児童生徒に、身近な土の成り立ちと生物とのつながりを学ぶ教育プログラムの実践と普及を図るものである。<br />
32 全天ライブ配信システムを用いた双方向環境教育プログラムの開発 佐藤 実 東海大学 40
 遠隔地の複数拠点にいる参加者が互いにコミュニケーションを取り合いながら各拠点の太陽の位置や雲の様子などを観察し,双方向コミュニケーション機能を利用した遠隔教育プログラムを実施する.360度カメラが撮影する参加者の映像や全天映像と参加者の音声を,インターネットを利用して拠点間で相互に接続することで,TV会議システムと同様の双方向コミュニケーションを可能とする.遠隔地の全天画像を見ることにより,各拠点の相違点と共通点について理解を進め,地球的な規模での想像力を涵養することを目指す.また,双方向コミュニケーション機能を利用することにより,児童・生徒に身近な自然環境を見直すきっかけとなることを意図している.<br />
33 中学生を対象にした『日本の気象』に関する理科学習の開発と実施 中山 慎也 出雲市教育委員会 40
 日本付近の雲の移動する方位や低気圧が1日に移動する距離などを求めるといった課題について、生徒が主体的に問題解決に向けて取り組む「天気とその変化」の学習プログラムを作成しました。出雲市内の全中学2年生(14校47学級 約1,400人)を対象に、出雲科学館で学習を実施したところ99.3%の生徒及び96.5%の教員がこのプログラムを好意的に評価しました。※学習後のアンケート調査より<br /> 理科は平成21年度から前倒しして新しい学習指導要領の内容で授業を実施することになりました。これまで発展的な学習として扱われていた『日本の気象』を必修内容へと変更して、気団や海洋の影響を含めて詳細に学習指導することが採用されました。そこで、このプログラムへ新たに日本の気象(特に四季や梅雨)が気団の勢力や海洋の影響によって生じていることに対応した内容を追加し、市内の全中学2年生を対象に学習を実施し効果を検証します。
34 マイコンを用いた自動計測における皆既日食の観測方法の開発 西 雄高 鹿児島県立種子島高等学校 38
長い間,『理科離れ』が言われ続けているが,改善をしたという話をなかなか聞かない。また,理科を応用した科学技術は,より一層ブラックボックス化され,電化製品等の中身を理解しようとさえしなくなっている。そこで,その問題点の解消方法の一つとして,2009年7月22日に種子島から奄美大島にかけて皆既日食が起こることを利用することを考えた。本テーマでは,皆既日食という貴重な自然現象を単に定性的に観測するのではなく,高校生でもすぐに活用できる科学技術を用いた自動計測装置を生徒自ら製作し,それを用いて皆既日食時の気温や照度等の計測を行っていくことを主な目的とする。このテーマを実施することにより,科学技術の理解度を高めるだけでなく,理科への興味関心が相乗的に高まることが期待できる。
35 循環型社会を担う子供たちへの実践的環境リテラシー教育 加納 誠 山口東京理科大学 40
 大学等の研究・教育機関では、その分野の技術を向上、発展させ教育することを目的としている。山口東京理科大学も同様であり、つまりは「生きた科学」を扱っていると言える。そこで、小・中学生にこの「生きた科学」を体験させる事により、理科の面白さを知り、且つ環境問題を考える力を養う事を目的とする。<br />実施内容としては、「流体力学で計算・設計されたブーメランを題材にし、なぜ戻ってくるかを検証し、ブーメランの羽の角度などと気体の抵抗などから、物体が気流に及ぼす力を楽しみながら体験する実験。「ペルチェモジュールを用いペルチェ効果、ゼーベック効果の観察による熱力学現象の演示実験」などのコンテンツがある。これらの実験を小・中学生を対象に実施し、科学と環境問題をつなげる活動を行っていく。<br />
36 中国と日本の小学校における酸性雨に関する環境学習 山下 研 財団法人日本環境衛生センターアジア大気汚染研究センター 40
近年アジアでは、国を越えての広域的な大気汚染が大きな問題となっている。そこで、日本(新潟)の小学生と中国の小学生が共通の課題に取り組み、その結果を発表し合う事業を行うことにより、双方の国での環境問題への理解・対応がより効果的に進むことが期待される。1)中国国内の小学校にモデル校を選定し、酸性雨の実験等、大気汚染に関する環境学習を現地の関係者・専門家の協力を得て実施する。2)日本国内でも同様にモデル校を選定し、中国と同様のカリキュラムにより酸性雨、大気汚染に関する環境学習を同時並行して実施する。3)実験、観察の結果について随時、情報交換するとともにすべての課程が修了した後に、インターネットを利用した会議システムにより、一般に公開して、双方の国の小学生による学習の成果についての発表会を開催する。4)現地の小学校に対しては、環境教育を継続的に実施するために活動の終了後も必要なフォローアップを行う。
37 間違え考えるシミュレーション教材の開発 内山 哲治 宮城教育大学 40
シミュレーション教材は,法則・公式に則って作成される.つまり,シミュレーション結果は,正しいのが当たり前だという認識がある.これを高等学校の教育現場で行うと,視覚に訴えられた生徒たちは一様に理解し,分かり易いと納得してくれる.しかし,ここに落とし穴がある.それは,シミュレーションが視覚的に優れているため,鵜呑みにし,考えることなく結果を受け入れてしまうことである.問題は,シミュレーション自身に間違いがあった場合,間違った結果を素直に受け入れることにつながってしまうことである.そこで,わざと間違った物理シミュレーションを行い,自分の自然感覚・日常生活といかに相容れないかを考え,理解し,逆に自然現象を再認識するのが本申請の目的である.この申請は,間違うことによって学び本質を理解する,という人間本来の学習プログラムに則り,「間違うこと≠悪」であり,「間違うことから何を学ぶか?」を教える.
38 大学教育との接続を考慮した高校物理実験書の研究 新村 晃司 兵庫県立明石高等学校 40
 大学の理系学部で学ぶ時、必要不可欠・最小限となる、高校物理実験はどのようなものであるか、調査研究し実験書として提案することを目的とする。高校における物理の授業では、授業時間数の減少による影響などを受け、実験を実施する回数が減少している。このことは特に進学校ほど顕著ではないかと考えられ、その結果、高校時代にほとんど実験を経験せずに理系大学に進学した学生が、大学教育における物理実験に十分対応する技能や知識、また、実験自体に対する基本的な考え方が身に付いていないことが危惧される。実験に対する基本的な考え方とスキルを身につけることは大学教育において不可欠なことであり、卒業後の企業などでの研究・生産活動においても同様である。<br /> 本研究は、大学・企業で必要とされる高校物理で習得しておくべき実験技術や知識を調査・研究し、様々な制約を受けている高校物理の授業の中で、すべての高校で実施できる必要不可欠・最小限となる物理実験を研究し、その結果を提案し高校、大学における教育に役立てようとするものである。
39 小学校理科授業における電子黒板の効果的な活用法の開発と普及 森藤 義孝 福岡教育大学 40
小学校の理科授業におけるコミュニケーションボードとしての電子黒板の効果的な活用法を授業実践を通して明らかにし,その成果を学校の校内研修などを通して他の教師に示し,小学校理科授業における電子黒板の活用促進を図る。
40 もし、明日地震が起きたら!! 鈴木 素之 山口大学 31
 津波・高潮の危険性を理解できるように、プレート境界型地震発生装置を開発した。<br /> この装置はプレート型地震の発生メカニズムを模式的に再現したものである。プレートに見立てた鉄板が跳ね返ることで、地震と津波が発生する様子が観察できる仕組みになっている。自分たちの住んでいる大地の下でプレートがどのような動きをしているか、また地震や津波がどのように起きるかを、事前の講義内容を踏まえた上で児童自らが考え、想像し、実際の実験結果と比較することにより、理解を深め、関心を高める。<br /> 台風が来た際の被害を減らすため台風の怖さ、対処法を説明し、台風発生のメカニズムを説明する。<br /> 実験装置の筒の下部には、台風を発生させるのに必要なコリオリの力に似せた効果を与えるためのフィンを設置している。また、雲の代わりとしてドライアイスを使用している。ドライアイスが空気より重く、低気圧が発生しない状態では筒容器の下部に沈降する特性を利用した。そういう気体の特徴を理解させることも重要である。<br />
41 高速動画を活用した理科実験教室の実施と持続的な活動体制の構築 長谷川 誠 千歳科学技術大学 40
 PISA2006の調査結果から明らかになった我が国の学力状況の問題点の一つとして、科学への興味・関心の低さが挙げられる。理科・科学に対する興味・関心を喚起して自発的な学習意欲につなげるためには理科実験を通した実体験が重要であるが、参加者の印象に残るインパクトのある映像を活用すれば、より大きな効果が期待できる。<br /> 本活動では、上記のような背景から、高速動画(最高1200fps)を活用した理科実験授業・教室を実施する。具体的には、主として小学生を対象とした理科実験授業・教室の中で、瞬間的な現象を撮影した映像をスクリーンに映してスロー再生しながら観察するなど、高速動画を活用した内容を組み込む。使用する高速動画の撮影は、実験授業・教室の間にリアルタイムで行ってもよく、あるいは事前に用意した動画を利用しても良い。テレビ番組などで見るような高速動画のスロー再生の観察を取り入れることで、参加した小学生に深い印象を与えることをねらう。
42 日本人と動物の関係に関する画像史料データベースによる自然観教育 林 良博 東京大学大学院 50
日本各地の博物館、資料館や郷土史家が所有している、日本人と動物との関わりを示す作品(浮世絵、襖絵、掛け軸、古文書、造形物等)の画像をデジタルデータとして収集し、データベースとして構築。それを使って各地の博物館で、小中学生が、日本人の自然観、動物観を学ぶことのできる教育方法を研究する。
43 「考えることにより学ぶ」効果に着目した教材開発 岡田 秀希 山口大学 40
小・中学生を対象とした科学工作教室で用いるオリジナル教材の開発をテーマに,大学・高校生と小・中学生が相互に「学び」「教える」関係を構築しながら展開する教育プログラムを提案する.<br />教育の現場では,教えられる側が学ぶことはもちろんであるが,教える側もその過程で気付いたり教えられたりし,学ぶことが多々ある.特に後者の「教えることにより学ぶ」場合のほとんどが,自らが考え工夫する過程が含まれ,自主性・創造性を中心とした問題解決能力を飛躍的に伸ばす事ができる.こうした効果は,通常の「教えられることにより学ぶ」という学校のカリキュラムでは実現が簡単でない.本申請では,従来からの「教えられることで学ぶ」という教育効果に加えて「教えることにより学ぶ」という教育効果にも着目し,大学・高校生が教えることで学び,小中学生が教えられることで学ぶという2つの効果が得られる教育カリキュラムを開発する.<br />
44 親子で作るMy落ち葉図鑑 大花 民子 財団法人 自然史科学研究所 39
 秋になると、子供たちは公園などできれいな落ち葉を拾い集めたりしている。子供の頃は自然や生き物にとても興味を持っているにもかかわらず、勉強に追われて、徐々にその興味が薄らぎ、理科離れにつながると考える。子供のころ拾い集めては利用方法が分からず捨てていた落ち葉は実は標本としてとても利用価値の高いもので、押し葉にし、分類整理することで立派な自分だけの図鑑に生まれ変わる。楽しい落ち葉拾いも勉強の一つである。落ち葉の集め方、整理の仕方を工夫することにより、自分なりの課題を見つけて研究を発展させることもできる。こうなるとただの落ち葉拾いとは言えなくなる。親子で参加することにより、お互いの新しい面を発見する機会にもなり、植物と環境のかかわりについて話し合うきっかけ作りに適切であると考える。
45 食糧と競合しないバイオ燃料を用いた環境教育の教材開発と実践 藤井 道彦 静岡大学 40
 中学生に対する環境教育として、技術・家庭科の技術分野において、身近に地球温暖化対策を行うことができる教材開発と、それを用いた体験的な授業実践を行う。<br /> 本実践ではディーゼル燃料に着目し、自分たちの手でナタネ・ダイズ・ゴマを栽培して搾油することにより、近年注目されているバイオ燃料を、太陽エネルギーを用いて作物を栽培して自ら作り出す体験をする。さらに、食糧と競合しないバイオ燃料について考え、調理に用いた後に廃食油からバイオ燃料を作る体験を行う。そして、温暖化対策として有効な、温室効果ガスの排出を削減する体験を行い、実際に生成したバイオ燃料を用いてディーゼルエンジンを動かす体験をすることで、栽培学習からエネルギー学習までを融合的に含み、また、食糧と競合することのない、環境教育に関する幅広いものづくり教材の教材開発と実践を行うことを目的としている。<br />
46 科学館と連携した創造的共同学習の実践 筒井 和幸 大阪教育大学附属高等学校池田校舎 40
 理科好きの生徒数十名を集めて「科学館大好きクラブ」を組織し,大阪市立科学館と連携して自由に理科を学習させ,その成果として来館者に展示物をわかりやすく解説させる。<br /> 具体的には,月1回,生徒が主体となって「共同学習」「企画・運営活動」を柱とした研修会を行う。年3回の実践活動では,科学館内に6つのエリア(力学,電磁気学,宇宙・天文学,無機化学,有機化学,演示実験)を設け,来場者に科学館をより楽しんでもらえるよう,自作の工作物等を活用しながら生徒が科学的なテーマについて解説を行う。<br /> 過去の実践により,次の3点が確認されている。①理科好きの生徒の学習意欲が更に高まる。②生徒が自らに自信を持つとともに,社会への貢献を実感する。③自主性・自立性・協調性が養われる。この「科学館と連携した創造的共同学習」を新しい理科教育プログラムとして広く普及させるための指導資料を作成し,全国に普及させることを目指す。
47 複合的な視点からみた水環境学習プログラムの開発 小松原 崇 鎌倉市立西鎌倉小学校 40
現在、地球環境問題は世界における深刻な課題の一つである。洞爺湖サミットにおいても地球温暖化対策が話し合われたものの、科学的な面では二酸化炭素対策が急務であることは承知していながらも、各国間における経済等の問題としては、共通理解が得られない現状がある。持続可能の発展をいかに行っていくことが、これからの教育における課題となっている。そこで、本研究では、人間生活にとって大切な「水」をテーマに、自然科学の視点、社会科学の視点の両方からアプローチした小学校段階における水環境学習プログラムの開発を目的とし、持続可能な開発のための教育の一環として、児童一人ひとりが地球環境問題を身近な問題として捉えることのできる水環境学習プログラムを開発し、その有効性を実践を通して確かめたいと考えている。<br />
48 ハンズ・オン・サイエンスカフェでつくってまなぶ 塩瀬 隆之 京都大学 39
本事業のねらいは,参加者全員をサイエンスの語り部にする場をデザインすることである.ものづくりワークショップとサイエンスカフェを組み合わせることで,参加者自らが「手のひらサイズの理科教材」をつくり,家に持ち帰って家族や友人にさらに作り方を教える企画である.具体的には,障害のある人や高齢者をデザインプ <br />ロセスに巻き込むインクルーシブデザインの方法を用いる.各班に1人ずつ,視覚に障害のある人に参加してもらい,目の見えない人が手にとって学べないものをハンズ・オン教材にしてみることで,見えている人にとっても新たな学びの機会を生むことを目指す.参加者自らが「手のひらサイズの理科教材」をつくることで,家に帰ってさらに語り部を増やし,またそれを常に持ち運ぶことで,行く先々で科学技術の理解増進に貢献することができると考えている.
49 科学の力で生命の仕組みに迫る! 中村 匡徳 大阪大学 40
本教育プログラムは,生命の仕組みを医学や生物学からの視点だけではなく,物理学・工学・化学など幅広い視点から学んでもらうことで,生命の不思議さ・楽しさに触れてもらうことを目的としている.下記のテーマを中心に,受講者には初歩的内容から体験・実験・経験してもらうことで,科学技術への心理的障壁を外し,そこから最先端研究へと興味を繋げられるようなプログラムとなっている.今年度は7月末に京都で行われる国際生理学会(IUPS 2009)での特別イベントとして開催する.学会での企画というメリットを活かし,海外から参加される著名な科学者も講師として参加する.実施予定のテーマ:1.二足歩行模型を作る,2.細胞の模型を作る,3.ホタルはなぜ光るのか?,4.ウィルスの模型を折り紙で作る,5.生命の証を聞いてみよう,6.人工イクラを作る,7.魔法の液体で未来にタイムスリップ,8.目の力でロボットを動かそうなど.
50 新しい理科学習指導要領に沿った惑星の体験学習教材の開発 毛利 春治 秋田大学 40
 秋田大学教育文化学部天文台では,市民向けの天文イベントを開催している.夜間天体観察会は曇天の場合は実施できないため,「手づくり天体望遠鏡」と「惑星観察ゲーム・キット」の開発を行う.これらの教材を開発により,天体望遠鏡の仕組みや太陽系の概観の理解を深めることができ,天文学を取り巻く技術や科学について興味関心を深められると考えられる.<br />考えながら工作できる学習シートと天体望遠鏡キットの開発,惑星の写真を見かけの大きさが実際と等しくなる位置に配置して天体望遠鏡で観察する惑星観察ゲーム・キットの開発を行う.天文台や教育機関で開発した教材を使用してイベントを実施する.また,教育機関への教材の提供・出前授業を行う.<br />本事業により教材開発を行い,大学や各施設を利用してイベントを実施することは,新しい中学校学習指導要領の内容に沿っており,学校教育の現場において,大いに貢献することができると期待される.<br />
51 自律型ロボットを用いた組み込み技術者育成の基盤づくり 藤本 登 長崎大学 40
新学習指導要領にも見られるように、中学校の技術・家庭科の学習内容は精選され、学習内容の明確が図られているが、情報関連技術と他の技術を融合して、学習時間の効率的な運用を図る試みは少ない。一方で、自動車などの産業にICTが活用される中で、組み込み技術者の総需要が28.7万人であるのに対し、既に9.4万人も不足している(2006年経済産業省試算)。そこで、本研究では、中学校の技術科教員と連携して、自律型ロボット教材を用いた授業実践、課外活動支援や地域でのロボットづくり教室を開催することで、生徒と教員に対して、プログラミング基礎、計測技術、アクチュエータ制御、ものづくり基礎に関する実習を行うことで、未来の組み込み技術者を育成する基盤づくり行うための教材・カリキュラム化を検討すると共に、地元報道機関を通じて地域社会への情報発信を行うことで、本事業や科学技術教育への理解増進を図る。
52 結晶づくり出前指導・結晶づくり技術者養成 米沢剛至 仁川学院高校 40
カりミョウバン結晶をはじめとする結晶づくりを出張指導する。また、次世代の結晶づくり技術者を養成する。
53 地域の自然を再現した教材園を活用した理科教育教材の開発 佐々木 健志 琉球大学 40
沖縄県は国内の他の地域とは異なる亜熱帯の自然環境にあるため、小学校等で身近な生き物を対象にした体験学習を進める際に、参考となる教材が少なく、生き物の名前や生活の様子を調べることに苦労している。そのため、本研究では地域の自然環境を再現した教材園を活用して、小学生や小学校教諭が身近な生物を学ぶことができる体験型の理科教育教材の開発を行う。これらの教材を用いた自然観察や標本作製体験等を授業で活用してもらうとともに、夏季休業期間中に小学生を対象とした体験学習会を開催し、小学生に身近な生き物調査を体験してもらう予定である。また、これらの教材を活用するための教員を対象とした講習会を行うことによって、教員のリカレント教育の教材としても活用する。理科に苦手意識を持つ小学校教員に対して、地域の自然環境を理解してもらうための効果的な教材として利用できると思われる。
54 紫外線(UV-B)と植物細胞に学ぶ地球環境問題 山崎 聖司 福岡教育大学 40
環境問題に対する高校生の興味・関心の向上と意識改革を目的として,紫外線(UV-B)が生物に及ぼす影響を体験的に学習できる環境教育教材の開発と教育実践を行う。具体的には,植物の育成や,UV-Bを照射した植物の外部形態・細胞の変化の観察を通じて,命の尊さやUV-Bが生物に及ぼす影響の恐ろしさを目で見て触って実感できる,生徒の視点に立った教材を開発する。教材には,近年,申請者の研究室で発見したキュウリ子葉の細胞がUV-B照射によって急激に肥大する現象を扱うため,他に類のない,極めて独創性の高い環境教育教材を提供することができる。本プロジェクトは,環境問題に対して漠然とした意識しかもたない生徒が,日常生活の中で環境問題を意識するための動機づけとして,また,県内の高校生の理科離れに歯止めをかけるための一助として重要な役割を果たすことが期待されている。
55 小学生親子ペアによる地域伝統技法「たたら製鉄」の体験学習 新野邊 幸市 松江工業高等専門学校 40
島根県に所縁のある伝統技法「たたら製鉄」を介して、砂鉄から鉄鋼の製品が出来上がるまでの、一貫したものづくり教育を実施する。対象は小学生の親子ペアとし、親子が協働して計3回の実習に挑戦する。一回目において、近世江戸期に行われたたたら製鉄跡の高殿や博物館を見学し、たたら製鉄の基礎を学習する。2回目で実際にたたら製鉄を行い、砂鉄と木炭から鉄塊を作製する。耐火レンガを用いて炉を組み上げ、木炭は鉈で小切りにする。3回目では鉄塊からミニナイフをハンマーで鍛造して作製する。最後には焼き入れを施し、研ぎにより鏡面に仕上げ、オリジナル作品を完成させる。
56 「ひとり1実験」の環境で、理科好きな子どもを育てる 加藤 徹 南足柄市教育委員会 40
 PISA2006の結果を見るまでもなく、子どもたちの理科離れが指摘されるようになってから久しい。また、英語活動の導入等矢継ぎ早の教育改革によって、教師の教材研究の時間は減っていく一方である。そうなると、理科において、準備に時間がかかり、それなりの専門的な知識を必要とする「実験」は教師から敬遠されているように感じることがある。加えて、ここ数年の急速な世代交代により、専門的な技術を持った先輩たちも職場からいなくなっている。<br /> このような現状をふまえ、理科好きな子供を育てるには、「子どもひとり1実験」を目指した理科室の環境整備と、準備に手間のかからない、「5S」の実施された理科室が支援システムとして必要と考え、モノづくりの理念に学びつつ、教育でも現場力を培い、組織として理科好きな子どもたちを育てていきたい。
57 花の色素を題材とした環境教育 神崎 夏子 早稲田大学  理工学術院 40
植物の色素を教材として扱うことは、環境を再考させ、自然を愛する心をはぐくむのに、とてもよい効果があると考えられる。筆者は、古くから親しまれている草木染めを中心に植物色素の教材化を進め、その成果を、単行本(“植物染めのサイエンス 万葉の色を化学する”,増井幸夫、神崎夏子, 裳華房発行(ポピュラー・サイエンス 281))で著す一方、部活動や授業、公開講座等で紹介、自然と人との共生の大切さを訴えてきた。近年、特に、花の色素に注目、高校部活動や授業、親子実験教室で簡単な実験を紹介したところ、広く愛されている花が教材であるために好評であり、体験者の興味関心を惹くことができた。しかし、花の色素に注目した教材はまだ少なく、科学的な教材としての可能性を調べている報告もあまりみあたらない。そこで、身近な花について基礎データを集め、教材化することを目的とする。
58 環境教育のための手作り比色計の教材化に関する研究 江口 啓 静岡大学 39
パックテストの試験水の変色の度合いを数値に変換する手作り比色計の教材開発を行う。開発した教材は、試薬と試験水を注入した使用済みのボールペンに光をあて、その光の透過度を電圧値として取り出すものであり、ハンディキャップ児童・生徒に対する教育補助ツールとして活用できる。開発教材に関する実践授業を通して、使用済みボールペンという廃品を利用した製作を体験させることで、生徒にリサイクルの概念を伝えると共に、使い捨てカメラや印刷機などの我々の身の回りにある様々な製品においてリサイクルが取り入れられており、製品を作る際には環境に配慮した“ものづくり”を行わなければならないことを学ばせる。また、生徒が各自作製した手作り比色計を用いることにより、近隣の河川において水質調査を体験させ、生徒に地球環境についてのグループ発表会を行わせることで、今後の地球環境とエコロジーについて考えさせる相互学習を行う。
59 地域環境の特色を生かした持続可能な環境教育カリキュラムの構築 金沢 緑 海田東小学校 40
 持続可能な環境教育には初等教育段階での児童の概念形成が大切であり、大きな役割を担うべき小学校における環境教育実践に期待が寄せられているが、各学校にカリキュラムが任されている総合的な学習で環境教育だけに専念できない小学校が未だ多数である。そこで、総合的な学習の時間での地域の特性を生かし、育成すべき児童の資質・能力に着目したカリキュラムの作成を行い、海でも、山でも、都会でも応用できることを実証し普及する。<br /> 海田東小学校ではカリキュラムの活用方法紹介、実践例公開をし①持続可能な環境教育における問題解決の過程を通して児童の科学的リテラシーの資質・能力向上。②児童に身近な自然に目を向けさせるとともに,環境についての理解を深める。③ 科学(観察・実験・フィールドワークによるデータ収集など)を楽しむ子どもを育てる。<br />
60 酸素発生の触媒と酸素検知法についての研究 石原 秀太 佐賀大学 40
物質の酸化還元電位と酸素発生の際の触媒作用との関連を調べるとともに酸素検知のため教材用センサー開発する。これらの結果をもとに,触媒作用のアニメーションによる教材を作成し,燃焼限界酸素濃度(MOC)や酸素欠乏症についての理解を図る。
61 英語テキストによる高校理系教科の学習 寺尾 敦 青山学院大学 40
科学,技術,環境問題,モノづくり,自動車等の工学・理学分野で活躍できる人材を育成するために,高校での理科系教育の充実は欠かせない.ここに助成を申請する教育では,欧米の大学で使用されている理科系のテキスト(数学や物理学)を使って,高等学校での授業を実施する.<br />この教育には以下のようなねらいがある.<br />1.理科系の生徒が,自分の好きな理科あるいは数学の学習を行いながら,同時に英語の学習を進める.理科系分野の人材は,将来,英文のテキストや技術書を読むことを避けては通れない.高校生の時から理科系の英文に親しみを持つことができるようにする.<br />2.英文のテキストを自学自習するスキルを訓練する.<br />3.英文を通して理系分野の学習を行うときに,そこにどのような学習が生じるのか,認知科学的,教育心理学的な研究を行う.<br />
62 ペルチェ素子を使った「露点測定装置」の開発 難波 治彦 岡山県倉敷市立多津美中学校→GC研究会 40
 氷水を入れたグラスに水滴が付いたり、部屋のガラス窓に露などが付く自然現象を理解する方法に「露点測定実験」がある。一般的には水を入れたステンレスコップに氷を加えてコップの表面がくもり始める温度を求めるが、くもり始めるタイミングが難しい。そこで冷却や加熱が簡単にできるペルチェ素子を使って湿度計の値とほぼ一致する「露点測定装置」を開発したい。この装置を使うことは①氷等の準備を必要としない②短時間で実験が出来る③個人差が少ない④相対湿度の意味が理解しやすい⑤加熱・冷却が簡単にでき、水を使用しないため誤解(容器内から水が出た)を招くことなく温度(気温)による絶対湿度の意味を理解しやすい⑥科学技術の進歩が日常生活と深く関係していることを学び、学習内容にも興味関心を高めることができる 等の利点を有し通常以上の教育効果が期待できる。<br />
63 顕微鏡を用いて生きた微生物を観察する理科学習の開発と実施 山内 麻衣子 出雲科学館 40
 中学校の理科単元「植物の世界」において、『種子をつくらない植物の仲間』はこれまで発展的な学習内容(必修ではない)とされていました。しかし、次期学習指導要領では必修内容へと変更されました。理科は平成21年度から新しい学習指導要領に基づいて詳細に指導することが採用されました。<br /> 該当するシダ植物・コケ植物・藻類のうち、中学校や小学校高学年の児童・生徒が顕微鏡で観察することに適しているボルボックス(藻類)を選び、観察するためのプレパラートを自ら作成し、高性能な顕微鏡を1人1台ずつ操作して児童・生徒が主体的に生きた試料を観察する理科学習を出雲科学館で実施します。<br /> 光学顕微鏡はLeica社製型番BMEを160台所有しており、40人学級で4クラス同時に利用可能な学習環境です。理科学習の指導体制も整っており、一回あたり3単位時間、1クラスあたり3人の教員によるティームティーチングで実施されます。
64 体験授業 「おならが語る人体の不思議と地球や太陽系の歴史」 澤野 誠 埼玉医科大学総合医療センター 38
社会全体の理科軽視・科学不信の中、子供達の理科・科学ばなれが言われ久しい。しかし本物の先端科学技術を体験する機会を作れれば,子供達は必ず理科・科学教育に大切なSense of Wonderを取り戻してくれるものと信じ、つつじヶ丘小学校の協力を得て体験授業を企画した。具体的には、身近な「おなら」を検知する「放屁モニター」を子供たちに自由に触れ操作させ、本物の先端科学技術を体験する機会とする。また「おならが語る人体の不思議と地球や太陽系の環境の歴史」と題した授業を2回おこない、「おなら」が古代地球や惑星の大気と同組成であり人間の体内には地球や太陽系の歴史が刻まれていることを紹介し、人体のしくみや生命の歴史の不思議さに驚きと感動(Sense of Wonder)を体感させる。さらに人間の生命維持に必要な酸素を含む環境が、地球や太陽系の歴史の中でも稀有な貴重なものであることを認識させ環境問題への関心を育む。
65 体を使って感じる摩擦の不思議 安藤泰久 国立大学法人東京農工大学 40
歩くとき、コップを持つときや、車が走ったり止まったりするときなど、摩擦は常に身の回りで起きている身近な現象である。また、エンジンの摩擦を低くすることで、自動車の燃費が改善され省エネにつながるなど、摩擦を制御することは、産業や環境にとっても重要な意味を持っている。ところが、摩擦は身近な問題であるにも関わらず、分かっていないことも多い。<br /> 本テーマでは、身近な摩擦現象を取り上げることで、子供たちを抵抗無く科学の世界に導き入れ、摩擦を通して自然科学の不思議さを体験してもらうことを目的としている。その際、実際に手指や体を動かすことで、目で見たり聞いたりするよりも強く五感に働きかけ、印象を深めさせることが可能となる。その結果、摩擦について考えるきっかけを与え、摩擦という観点からも身の回りのものを見ることが出来るようになることを期待している。<br />
66 研究者と学校教員によるアストロバイオロジーのカリキュラム作成 渡邊(村山) 真紀 立教大学 40
私たちは2007年度、大学や研究機関に所属する研究者・大学院生と小学校教員がチームを組み、草加市立八幡小学校の5年生を対象としたアストロバイオロジーのカリキュラムを作成、実施した。2008年度は時間数と内容のバランスに考慮し、子どもたちの成長に合わせたカリキュラムに改善し、千葉県船橋市立高郷小学校の5年生を対象に授業を行う。 <br />この活動を通して①創成期の学問分野をいち早く伝える、②子どもたちが早くから本物の科学に触れる機会を提供する、③対象学年に適したアストロバイオロジーのカリキュラムを作成することにより、子どもたちの科学的素養を高め、さらには将来を担う科学者の人材育成を目的とするものである。また、創成期の学問分野を早く伝えていく試みは、今後ますます必要となることが予想され、本カリキュラムの作成はそのような試みの1つのモデルとなる。<br />
67 理科啓発事業に用いる教材に関する出版 高井 吉明 独立行政法人国立高等学校機構 豊田工業高等専門学校 40
自動車関連技術やエレクトロニクスなど、優れた科学技術を有する日本の将来を根底から危うくしかねない「若者の理科離れ、物理嫌い」の傾向を阻止し、逆に、「理科・物理が大好き」となるような次世代を背負う若者を増やすことを目的とする。そのために、理科啓発事業のための教材を考案紙、実践するとともにそれらを整理して出版する。<br />「モノづくり」の原点に立ち、使用目的を設定した「道具」を自らの手で作り、それによって道具や機械がどのようなところに、どのように使われて、我々の社会に役立っているかを理解させることが重要である。このために、小中学校生徒を対象としてゲームの論理を取り入れて、自ら「道具」を作り、それを使って、楽しく「理科・物理」を体験しながら宝物に到達できるような企画の完成と、これを含む色々な教材をまとめた形で出版し、一般市民を含めて次世代を背負う若者達の理科・物理への関心を高めるという計画である。

2007年度

No.研究テーマ氏名学校・所属機関成果
報告書
助成額
(万円)
1 森で音を作ろう 寺下 太郎 愛媛大学 40
こどもたちの感性と理性とを結びつけ、調和のとれた世界観を持ってもらうために、楽器を題材にしたワークショップを森林の中で行う。<br /> ワークショップは春と秋の2回に分けて行う。その内容は、まず、山間部での音の響きを感じることで、音の本質を理解する。つぎに、その音のイメージを大切にしながら、山にある素材を使って自分で音源を制作する。さらに、それらの響きを豊かにしていきながら、オリジナルの楽器を製作する。仕上げとして、作った楽器を演奏しながら、音がどのように山間部で伝わっていくかを体感する。
2 コンピュータを使わないで教えるコンピュータ科学教材の研究 紅林 秀治 静岡大学 40
情報教育が学校教育の中で行われているが、操作を主体にした体験学習が非常に多い。コンピュータを科学的に理解する方法には、コンピュータプログラムを教育の中に取り入れることも大切であるが、教育実践者の中にはコンピュータプログラムを積極的に学習しようとする者は少ない。<br /> しかし、コンピュータが日常生活に普及してきた現在、コンピュータの仕組みの概要がわかる程度の素養がなければ、コンピュータを正しく使い、コンピュータを適切に管理できる能力は育たない。さらに、コンピュータを扱うことのリスクの理解が進まず、コンピュータへの過信が招く事件やコンピュータシステムのエラーによる事故などが繰り返されることになる。<br /> そこで、コンピュータプログラムを使わずにコンピュータを科学的に理解する方法として、情報処理の仕組が非常にシンプルな構造でできていることに注目した。そして、教室にある紙や黒板などを使って教える方法を考えれば、コンピュータを使用しなくても、コンピュータを科学的に捉える学習が可能になると考えた。<br /> もし、それらの教材ができあがれば、コンピュータ科学を小学校から高等学校までひろく教えることが可能な教材ができることになる。<br />本研究では、それらの教材を開発し授業実践し評価することを目的とする。<br />
3 界面活性剤を用いない石油燃料のW/O型エマルジョン化の技術 石田 博樹 長岡工業高等専門学校 40
 現在,原油価格の急な高騰と燃料節約の省エネルギ思想の浸透,さらに,排気ガスを浄化して大気汚染を防止する国民的合意の浸透により,燃焼機器へのエマルジョン燃料の利用が,再び注目されている。しかし,少量とはいえ,大型の燃焼炉では高価な界面活性剤の量と費用が無視できない。また,燃焼ガスの中に界面活性剤の分子成分が含まれることも避けられない。 そのため,今日の燃焼機器には,界面活性剤を使わないエマルジョン燃料による優れた燃焼技術が求められている。 本研究では,独創的な複数歯車ポンプ式により,界面活性剤を用いない機械的応力によるW/O型(油中水滴型)エマルジョン燃料の生成機構を解明し,この機構にさまざまな革新的改良を加え,優れた機械的なW/O型エマルジョン化の技術を学習し,それによりエマルジョン燃料の燃焼特性の基礎知識を普及させる。<br />
4 家庭用アーク溶接機を用いたフラーレン合成教材の開発 齊藤 貴之 八戸工業高等専門学校 40
 特異な形状と性質を持つフラーレンは、新たな炭素材料として様々な分野で応用されている。その研究分野は最先端の分野であり、フラーレンという名前を聞いたり、本で読んだりすることはあっても、中学生や高校生が実際に見ることは少なく、大学などの研究室に訪問して見学する必要がある。物質を実際に見ることは、理解を深める上で重要な要素であるため、フラーレン合成を教材として開発し、授業に活用することは非常に有意義であると考える。<br /> そこで本研究では、安価で入手しやすい家庭用アーク溶接機を用いて教材用フラーレン合成装置を開発する。装置はものづくり授業で学生に製作させる。身近にあるもので構成した装置で複雑なフラーレンを合成することで、学生たちに化合物合成という化学の基本的分野への興味を喚起させることを目的とする。また開発した教材は、関連するテーマの公開講座を実施することで学外へ広く公表させることとする。<br /><br />
5 クマの住む豊かな森に学ぶ ~ 今ぼくらにできること ~ 濱口 あかり 信州ツキノワグマ研究会(NPO) 40
2006年は、全国的なクマの頻繁な出没が社会問題となった。長野県においても、痛ましい人身事故も発生し、おびただしい数のクマが駆除(捕殺)される結果となった。クマを含む野生動物に関する正しい知識の普及・啓発、科学的な根拠に基づく対策の推進が緊急の課題である。私たちは、クマとの対応の仕方についての経験と知識、人間社会との軋轢を最小にするための有効は方策などについて多くの知見を得ており、こうした知識を伝えることが急務である。とくに、近年、自然や野生の動植物との接触が少なくなっている子供たちへの伝達は急がなくてはならない。本プロジェクトは、実際に動物を間近に見られる動物園を舞台として、次世代を担う子供たちが野生動物について学び・考えることにある。効果的な資料や展示物の考案・作成、さらに有効な伝達・展示の手法を開発し、環境教育への貢献を目指すものである。
6 移動式プラネタリウムの改良と7メートルエアドームの製作 出原 正義 豊明ジュニア天文クラブ 43
 子ども達に環境について考える機会を与えるため、山間部の素晴らしい星空を体験してほしいと考えるが、市街地に住む子ども達にとって容易ではない。そこで、疑似体験を本物の星空に興味を持つきっかけにしてもらうため、自作の移動式プラネタリウムを使って各地で上映会を行っている。<br /> しかし、初号機のプラネタリウムということで、定員が少ない、操作が難しい等の問題点が存在するため、1) 従来より大きな7メートルエアドームの製作、2) 投影機の改良による操作の半自動化、3) 補助投影機の製作、を行い問題を改善した上で、上映会と天体観望会を同時に開催する。<br /> 上記の活動により、子ども達がより身近にプラネタリウムを体験できるようになる上、効果的に本物の星空へと導入することができる。また、ドームや機材の製作を実体験することで、モノづくりへの興味を引き出すことができる。
7 中学生を対象にした天気に関する理科学習の開発と実施 中山 慎也 出雲市教育委員会 40
 中学校の理科単元「天気とその変化」において、気象の変化について動画で直感的に学ぶことのできる教育方法を開発します。パソコンの機種やOSに依存しない形式のウェブコンテンツを作成し、パソコンを用いた理科学習に活用します。気象衛星からの雲画像および気象庁の天気図を利用し、生徒が問題解決意識を持って個別にパソコンで実習を進めることができる内容[天気(雲)の移り変わり 日本付近及び世界、台風の進み方]を開発します。この学習を実施することで身近な気象に関する知識の理解を促進します。学んだ知識を外出時に天気予報として役立てることができるように生活と結びつけることに留意します。<br /> 平成19年度の出雲市の中学2年生は1,500人の在籍者があり、学習効果について十分に検討できると考えられます。授業での使用後には学習の効果を評価したうえで改善点を検討し、さらに次年度の利用に向けた改良を加えます。
8 理科教育における探究力の育成<異文化理解の教程として理科> 田村 一利 新潟県立新津高等学校 40
1  科学英語の高校生講座:読めて、書けて、コミュニケーションがとれること。理科を英語で理解する講座の開催(科学英語の講座開催)。<br />物理・化学・生物・地学の分野の基礎も理解できるようにする。<br />2  科学の方法の習得及び自然に対して多面的に疑問がもてること。:問題を発見し、それを解決するという体験をする。新潟県立植物園、マリンピア日本海、日本海区水産研究所、新潟大学佐渡演習林、フォッサマグナミュージアム、等にでかけて科学者からお話を聞くこと、や受講者が講座によるなどの体験を通して自分の研究テーマをもつ。<br />3  研究に必要な感性、情緒の育成:対象なる自然との深い交わりと学問的客体としてみることができる自我の確立。 実際に研究を行い、論文を完成させる。結果は、ポスター発表、口頭発表、論文化のいずれかを行う。<br />これらを統合して教程を作成し、理科教育のスタンダードな実践に発展させ、理科教育の向上と科学の発展に寄与したい。<br />
9 体験授業 「おならが語る人体の不思議と地球や太陽系の歴史」 澤野 誠 埼玉医科大学総合医療センター 38
社会全体の理科軽視・科学不信の中、子供達の理科・科学ばなれが言われ久しい。しかし本物の先端科学技術を体験する機会を作れれば,子供達は必ず理科・科学教育に大切なSense of Wonderを取り戻してくれるものと信じ、つつじヶ丘小学校の協力を得て体験授業を企画した。具体的には、身近な「おなら」を検知する「放屁モニター」を子供たちに自由に触れ操作させ、本物の先端科学技術を体験する機会とする。ついで「おならが語る人体の不思議と地球や太陽系の環境の歴史」と題した授業をおこない、「おなら」が古代地球や惑星の大気と同組成であり人間の体内には地球や太陽系の歴史が刻まれていることを紹介し、人体のしくみや生命の歴史の不思議さに驚きと感動(Sense of Wonder)を体感させる。さらに人間の生命維持に必要な酸素を含む環境が、地球や太陽系の歴史の中でも稀有な貴重なものであることを認識させ環境問題への関心を育む。
10 出前授業「楽しいお天気講座」の発展とコンテンツの多様化 藤井 健 退職 40
 関西気象予報士会では,小中学校における正規の授業時間を利用した出前授業「楽しいお天気講座」を企画し,H (平成)12年9月から実施している。その目的は,小中学生が気象の基礎知識を学び,気象現象や自然科学に興味を持ち,正しい理解を得ることにある。これは,小中学生の中で現在も進行しつつある「理科離れ」現象を食い止めるための役割を果たすことにもつながるものである。このために,パワーポイントによる単なる説明だけでなく,二酸化炭素の濃度の測定,雲発生の実験,雪の結晶を作る実験,雨量計実物による降水量測定の説明などを取り入れ,より一層自然現象に興味を持つように工夫している。さらに,コンテンツの一つの「天気予報90分」では,天気予報について学習した後,班ごとに12~24時間先の天気予報を考えさせ,前に出て発表させている。これを通して,子どもたちの発表能力を育成する役割もある。<br />今回の延長では,小学校等への出前授業を続けるとともに,イベントなどの新しい試みを発展させることにある。また,「天気予報」「地球温暖化」「台風」「雪」のコンテンツについて,クイズを中心としたイベント用バージョンを完成させることである。<br />
11 高校物理を面白くするバーチャル実験室の開発 小田垣 孝 東京電機大学 40
理科離れが大きな社会問題となる中で、高等学校における物理教育を「分かり易く」かつ「魅力あるもの」にするために、物理の授業及び自習で用いることができるインタラクティブ型バーチャル実験室(VL)を開発する。VLは、物理現象を教室内のスクリーンに動画として表示し、授業内容を仮想体験させることによって理解を促進する効果を持つ。高校物理IおよびIIで取り上げられる内容からコンテンツを精選し、授業効果を高めるVLのプロトタイプを実践的に製作する。
12 電子回路によるモノづくり教材生産 伊藤 豊 神奈川県立商工高等学校 40
工業における「ものづくり」の大切さを考え、商工高校ができることをいろいろ実践してきた。電気科の生徒に実習等の体験的な学習により、電気に対する興味・関心を引き出し、様々な分野の技術・技能を修得させてきた。また、高校生による「小中学生対象ものづくり体験教室」を実施し、ものづくりの楽しさを体験させ、また教えることによる学びを考えさせてきた。この実績を生かしさらに発展させるため、教材としてPIC-ICなどによる電子回路を選択した。ハード・ソフトの両方の分野の学習ができ、はんだ付け技術、回路アートワーク、基板作成技術、プログラミング技術などものづくりの基本となる技術・技能を学習できるための教材生産を行う。
13 実践できる実験とICTを活用した授業の開発と普及 山田 直史 滝高等学校 40
年間2種類の実践授業の研究をしている。<br />(研究①)「物化生地」のいずれかのジャンル、もしくはクロスオーバーの範囲で、教員が苦手としている内容にスポットを当て、実験・デジタル教材、パワーポイントを利用し、50分の授業を作り、公開授業を行う。様々な発表やイベントにおいても模擬授業を行うことで、多くの教員ともその技術を共有していく。18年度は「電気」、17年度は「光」をテーマに行った。<br /><br />(研究②)小学生から大人までが楽しめる内容で、研究1と同様に研究を行う。夏休みの自由研究にネタを提供するかたちになるが、参加教員にとっても、その内容を持ち帰って授業に活用できる簡単な教材と授業展開を研究する。19年度現在は夏に向け、岐阜県博物館の協力の下、「化石」をテーマに取り組んでいる。18年度は「熱」をテーマに行った。<br /><br />この研究において作成されたデジタル教材やパワーポイントは参加者の希望があれば、教育活動拡大を目的として提供する。<br />
14 甜菜バイオエタノールをつくる 中野 英之 京都教育大学 30
石油や石炭などの化石燃料の代替エネルギーとしてバイオエタノールが注目されている。バイオエタノールはサトウキビや甜菜などを原料としており、再生可能なエネルギーであり、また二酸化炭素を排出しないという点が化石燃料と本質的に異なる点である。本教育実践は、バイオエタノールの原料となる甜菜の栽培、酵素固定法を用いた甜菜の搾汁のアルコール発酵、発酵液を蒸留してエタノールを取り出すまでの一連の実習・実践を通して、バイオエタノールについての学習をする体験型の教育実践である。本教育実践を通して、バイオエタノールについての理解を深め、実習・実験を通してバイオエタノールの光と影の部分を考察させ、限りあるエネルギーの有効利用、世界規模での地球環境問題について深い思考と議論のできる生徒を育成することが本教育実践の目的である。
15 自然への興味・関心を高める動画のデジタル教材の開発と授業利用 丹羽 直正 岐阜県各務原市立鵜沼第三小学校 38
子どもたちの理科離れや学力低下が現在問題になっている。私たち小中学校の教師はできるだけ、観察・実験を重視して授業を行っている。しかし、教室に持ってこられないものや簡単には観察・実験できない事象を学ぶ場合もある。そのような事象を子どもたちに示すために、デジタル教材を提示することはとても有効であると考えられる。特に、動画のデジタル教材は、臨場感や迫力があり、子どもたちの学習理解をより深め、自然への興味・関心を高めることができると考える。そこで、私たちは動画のデジタル教材を開発し、授業でその有効性について検討する。有効と思われるデジタル教材は、誰でも学習に活用できるようにweb上に掲載する。授業で活用する他、子どもたちが家庭で自主的な学習で活用したり、不登校児童・生徒が家庭で学習に活用することが考えられる。
16 バイオエタノール製造装置の開発・環境問題と食育との融合教育 和田 重雄 開成高等学校 40
バイオエタノールなどバイオマスの用語は広まってきているが、その本質や環境に対する負荷などを誤解している子供たちが少なくない。また、理科・環境問題にほとんど興味関心を抱かないような子供たちも多い。これらの問題点を解決するために、個々の生徒が実験できるサトウキビの搾り汁等からバイオエタノールを製造する実験装置を開発し、それを活用した複数レベルの環境問題教育プログラムを作成し、実際に学校での理科の授業で実施し、環境問題に対する教育効果を検討する。また、必ずしも理科・環境問題に興味関心を抱かない子供たちには、サトウキビから得られる砂糖とバイオエタノールに注目した食育と環境問題を融合したユニークな新しい教育実践プログラムを開発し、それを地域の子供たちを対象とした「食育実験教室」などとして実施し、それらの教育効果を検討する。
17 「水」の蒸発・凝結・凍結実験とその教材としての利用 小西 啓之 大阪教育大学 40
水の相変化を伴う3つの実験から、地球表層では水という物質は、簡単に水(液体)・氷(固体)・水蒸気(気体)に姿を変えること、水が相変化する際には地球の気候に影響を与えるような大きな潜熱が生じていること、雲の中では過冷却の水が存在していること、など水の相変化について理解を深め、地球の気候への関心が深まることを目的とする。この目的のために、実験装置の製作、実験の試行、実験の映像化、実験を伴う出張授業を行い、授業を受けた中高生に、水の相変化の実験のみならず広く実験や科学に興味を持ってもらうことを考えている。また、どの実験も簡便な実験であることから普及に努め、広めていきたいと考えている。<br />
18 手づくりLED照射装置を用いた植物と光(波長)の影響に関する研究 城守 寛 岩手県立遠野高等学校 40
 LEDは平均寿命長く,消費電力も少ない.そのため環境にやさしい照明装置である.本研究は,市販されている数種類のLEDを用いてLEDの光の色(波長)の違いによる植物への影響について検討する.材料および調査対象は,結果が観察しやすいためレタスなどの種子発芽およびラン科植物など試験管内植物を用いて計画した.特に,レタスは代表的な光発芽種子として高校「生物Ⅰ」の教科書にも記載されている内容である.申請者は高校教員であるためこの研究により高校生物の実験教材としての利用が可能がある.また,試験管内植物は,環境制御が比較的容易である.以上のことから今回LEDを用いた植物生育実験における光の影響についての研究を申請した.
19 離島の森林生態系の持続的保全と教育への活用 -子ども達とともに - 遠藤 晃 佐賀大学農学部 40
 近代の経済発展から取り残された感のある離島には自然が今なお多く残り、物質的なものとは異なる本質的な豊かさを感じることができる。地域に残る自然環境の教育への活用は、インターネットや書物から知識を収集する学習では得られない、身近な事象について「感じ、考え、論じる」という力の育成につながるが、学校現場ではその活用方法が確立しておらず、地域の自然環境は教育に十分活用されていない。本課題では、沖縄県の離島、座間味村教育委員会と連携し、小学校のカリキュラムの中に地域固有の自然環境の生態学的研究を盛りこみ、離島における持続的な環境教育のシステムを構築することにある。本課題の遂行により、教員が変わっても持続する環境教育のシステムを離島の学校に構築することが可能となり、持続的な地域の自然環境保全も確実なものになると確信する。
20 研究者と学校教員によるアストロバイオロジーのカリキュラム作成 村山 真紀 立教大学 40
本企画は、大学や研究機関に所属する研究者・大学院生と小学校教員がチームを組み、草加市立八幡小学校の5年生を対象としたアストロバイオロジーのカリキュラムを作成、実施する。この活動を通して①創成期の学問分野をいち早く伝える、②子どもたちが早くから本物の科学に触れる機会を提供する、③対象学年に適したアストロバイオロジーのカリキュラムを作成することにより、子どもたちの科学的素養を高め、さらには将来を担う科学者の人材育成を目的とするものである。また、創成期の学問分野を早く伝えていく試みは、今後ますます必要となることが予想され、本カリキュラムの作成はそのような試みの1つのモデルとなる。
21 剪定くず・生ゴミ堆肥化の実践による環境教育~地域への普及~ 焼山 由美子 久留米市立竹野小学校 39
 地域の資源を有効に利用し、自然界の分解や循環の仕組みやを実践する場を、小学校から地域へ発信していきたいと考え、取り組んでいる。<br /> 具体的には、次の3点に取り組む。① ダンボールコンポストを用いて、生ゴミの分解や剪定くずのチップの堆肥化 ② ダンボールコンポストを用いて、生ゴミと剪定くず堆肥を用いた野菜の育成比較(味や酸味の違い)<br />③ ごみ減量や・落ち葉や剪定くずを使った堆肥の作り方のパンフレット作りや剪定くず堆肥の地域への配布
22 高大官連携による最先端の機械微細加工をテーマにしたもの作り教育 蓮田 裕一 栃木県立宇都宮工業高等学校 41
中堅技術者の育成を担う工業高校では,機械加工等に関する基礎的な学習や実技を履修しているが,めざましい変革を続けている工業技術に対応できる人材育成には,最先端の加工技術を体験し,今後の動向や問題点を解明する手法や取り組む姿勢を生徒に芽生えさせる「もの作り教育」が是非とも必要である.<br />本教育・研究では以下の課題に取り組む。<br />1 生徒が高校で履修している「機械工作」「機械加工実習」などの授業の中から研究課題を選定し、本校内にある工作機械を用いて,精密加工実験を行う。<br />2 帝京大学及び栃木県産業技術センターの指導の元、電子顕微鏡や精密測定装置を使用しながら、ミクロンオーダー以下の精密な仕上げ面の創成に挑戦する。<br />3 高大官連携し、高精度・高能率な精密加工に必要な条件を解明する。<br />成果は本校の他、日本機械学会や国際会議において本校生徒が論文発表する。<br />
23 情報科学・技術の理解促進のための学習プログラム「Let’s Go! GO! マジカル・スプーン」 香山 瑞恵 信州大学 40
情報の科学的な情報の科学的な理解促進のための学習プログラム「マジカル・スプーン」は、金属スプーンを用い、情報処理における符号化/復号化を体験的に学習するプログラムである。情報科学に対する興味と関心を高め、理解促進を目的とした学習プログラムとして提案する。本プログラムは初等中等教育段階の児童/生徒を対象として開発される。特に、中学校「技術科」と高等学校「情報科」で利用される教材開発を行う。
24 形状記憶合金を用いた夢のエンジンカー教材の実践 松永 泰弘 静岡大学 40
 科学技術基本計画では,ものづくりを担う人材を養成・確保するため,幼い頃からものづくりの面白さに馴染み,創造的な教育を行い,子ども自らが知的好奇心や探求心を持って,科学技術に親しみ,目的意識を持ちながらものづくり,観察,実験,体験学習を行うことにより,ものづくりの能力,科学的に調べる能力,科学的なものの見方や考え方,科学技術の基本原理を体得できるようにすることが強調されている。<br /> 本研究では、教材として形状記憶合金を取り入れることで、子どもたちにとって驚きや不思議さを兼ね備えた魅力ある教材、創意工夫の可能性ある教材を用いた授業を行い、子どもたちのエネルギーやものの見方の変化、道具に対する興味を明らかにし、教材としての可能性を探るとともに、教材の普及を目的とする。
25 上川管内中学生創造ものづくり教育フェアの開催に向けて 大西  有 北海道教育大学附属旭川中学校 40
 本競技大会は,教科の学習内容を広く一般に公開し,教科の学習内容を理解していただくこと。また,教科の学習活動で培った知識や技能,さらに工夫し創造する能力や最後まで粘り強く物事をやり抜く態度を競技大会の中で向上させていくこと。あわせて競技大会に向けての準備期間や当日の競技を通して,論理的な思考力や問題解決能力を育むことを目的としている。実施内容としてロボットコンテスト〔有線型ロボット(全国大会と同一の課題)と自律型ロボットによるロボサッカー〕,木工の匠〔木材加工技術を利用したものづくり〕,包丁名人〔包丁技能コンテスト〕,お弁当私の一品〔調理技能コンテスト〕等を予定している。
26 日野用水の水質検査 ~地域連携による理化学実験授業の実施~ 倉田 香織 東京薬科大学 37
日野市立東光寺小学校で実施されている総合的な学習の時間に参加して「日野用水の水質検査」を実施する。実際に小学校の周辺を流れる用水の水を採水し、水温、透明度、浮遊物、汚れの原因になりそうなものなどを調査する。また、試験紙やパックテストを用いてpHやCODを測定する。1日目と5日後にウインクラー法により溶存酸素量を測定し5日間に消費された酸素量(BOD)を算出することで、用水の自浄作用について検討する。衛生試験法に規定されたBOD測定のための理化学的実験(ビュレットを用いた滴定実験など)を小学生向けに器具を工夫して実施可能なものとすることで、見えないものを見る科学の面白さを伝えたい。さらに同じ地域住民として、ともに豊かな水資源を見直す授業を小-大連携および地域連携の中で作り出したい。
27 極低温の世界と超伝導の不思議 關谷 尚人 山梨大学 36
液体窒素と超伝導体というあまり身近ではないものを使用することで普段では体験できない科学の不思議さ、面白さをデモンストレーションを通して実際に手に触れながら体験してもらう。また、児童だけではなく親子参加型イベントにすることで親と子がそれぞれ感じる不思議さ、つまり、「なぜ」という感覚を親子で話し合うことで児童の科学への興味、好奇心を倍増させる。液体窒素を使った実験では液体酸素作りを通して極低温の世界、物質の三態変化、燃焼に必要なものについて学ぶ。超伝導体を用いる実験ではマイスナー効果とフィッシング効果と呼ばれる超伝導体特有の特性を生かした実験を行い超伝導体が宙に浮くという不思議な現象について学ぶ。このような活動を通してまだまだ世の中で知る人の少ない超伝導のすばらしさ、面白さ、不思議さを普及させることを目指すとするとともに理科離れの現状の改善を目指す。
28 情報機器を利用した高校理科の遠隔授業と観点別評価の試み 岩本 哲人 神戸市立六甲アイランド高等学校 40
今回、実施する遠隔授業は、連携場所の情報機器の状況に応じた多様な遠隔授業方法の確立、他の高校への遠隔授業の実施による情報教育の活動によって生徒の関心と興味を高めて、継続的な授業効果をあげることである。<br />主要な計画として、①地球の誕生と生物の歴史の中で、中生代白亜紀後期の琥珀の産地である岩手県久慈琥珀博物館より『虫入りの琥珀』の紹介をする。③生物地理区に関して、旧北区に属する日本列島の固有種であるニホンザルの紹介を京都市の嵐山モンキーパークより紹介をする。④種の保存計画について、神戸市立王子動物園の取り組みを現地から紹介する。この実施内容により教材化した授業内容を、他の高校との間で遠隔授業を実施して、学校間での授業連携を深める活動を実践することである。また、遠隔授業での観点別評価の実践をすることで、新規性をもつ環境教育の評価方法を確立することを目指している。
29 子どものための模型水分子作りとその応用 山下 晃 西堀栄三郎記念探検の殿堂 40
普及用の模型水分子作りを実行する。複数をマグネットにより結合させたり機械的に接続させたりが可能なテニスボールサイズのものを試作し,その数十個を用いて氷結晶模型などを組み立てる。また,可能な限り軽量で安価なものにして,学校や科学館などが自前の模型を作ることができるよう作り方の指導にも取り組む。<br /> このことが,水という物質に分子サイズのレベルからの関心を呼び起こし,さらに,結晶構造や結晶成長といった,これまでは学校で取り扱っていなかった,基礎科学分野の普及に役立つものと考えている。<br />
30 夜空メーターの製作と星空環境の協同観測 伊藤 芳春 宮城県仙台第一高等学校 40
夏と冬に環境省主催のスターウオッチングが行われている。星空に親しみを持たせるとともに,光害や大気環境に関心を持たせることをねらいとしている。<br />夜空メーターは夜の大気の明るさを測定する装置である。夜空メーターの原理は,測定したい夜空に対して発光ダイオードの明るさを変化させて夜空と発光ダイオードが同じ明るさになったとき発光ダイオードを流れる電流の値を読み,夜空の明るさとする方法である。毎年夜空の明るさを継続して測定することは自然の記録として重要である。<br />
31 継続可能な小学校教員への支援方法を探る 平島 由美子 横浜国立大学 45
 小学校理科教育実践の全体的なレベルを上げ、質の高い理科教育を提供するには、理科に苦手意識のある先生や、理科だけに専念できない多忙な先生への支援が不可欠である。これまで、事前のアンケート調査結果を踏まえ、支援する側は、主役はあくまで小学校の先生であることを念頭に置き、先に指導者である先生への支援(授業実践例の紹介、クラブ活動やサマースクールでの実験の工夫や活用方法の紹介、例材料提供、TA派遣等)をし、その指導者が子どもを指導するという支援の可能性を探ってきた。<br /> 今後の具体的な活動としては、これまでの「理科授業(物理分野)の実践例を蓄積し研修会で紹介すること」、「科学実験教室・クラブ活動・理科授業での裏方の支援」の他に、「理科授業(物理分野)のQ&A集の作成と配付」、「職員室や理科室に置いて、先生や子ども達に理科の面白さを再認識してもらえるような物理実験教材セット(解説書を含む)の配付」等も計画している。
32 新しい光のブロック玩具「フォトンブロック」の展開 高原 淳一 大阪大学 40
 我々はブロックを理科教育に適用する研究を行い、これを光科学教育へ応用した教材を開発している。この教材はいわば光のブロックであり、我々はこれを光の量子フォトンから「フォトンブロック」と名づけた。<br /> フォトンブロックは一見すると無色透明なプラスチックキューブであるが、ブラックライトを照射することで光の三原色である赤、青、緑に着色して発光する。このプラスチックには希土類錯体とよばれる大阪大学で開発された新しい蛍光体が微量混入してあり、発光は希土類錯体からきている。希土類錯体は有機色素に比べて毒性も無く、安定で、非常に高い効率で発光するので、ごく微量で強い発光が得られるためにプラスチックの無色透明性が維持できるのである。赤いものが赤く光ってもあたりまえだが、無色透明なものが発色すると「驚き」や「なぜ」という疑問がうまれ、それが科学へつながるきっかけとなってゆく。さらに光の3原色キューブと透明キューブを組み合わせて様々な色と形を表現でき、理科からアートまで広い分野の教育に応用できる。<br /> 今年度は、ブロックを発光させるためのブラックライトボックスの改良(電源および冷却機構の改善、紫色のカットフィルタの導入など)を行うことにより、さらに美しい発色のブロックとして完成度を高める。<br />
33 文化財を用いた環境教育の実践 遠部 慎 国立歴史民俗博物館 40
 文化財を用いて環境問題に取り組む地域として、瀬戸内海の香川県豊島を選定し、豊島を学ぶための教材として、主に考古資料を用いる。考古資料は、過去を復元する上で貴重な遺産であるとともに、先人達の残した廃棄した物いわばゴミという側面をもち、歴史や文化を学ぶと同時にゴミについても考えることができる。<br /> ゴミに関する問題が生じた地域でゴミを長期的にかつ物質文化的な観点から検討し、さらに研究成果等を地域に還元している事例はなく、まさにモデルケースとなる。このような活動を、全国に先駆けてゴミ問題に取り組んだ豊島で行う必要性は高い。<br />
34 離島化地域の教育力向上に資するエネルギー環境教育普及啓発活動 藤本 登 長崎大学 40
全国一の島数(離島振興法指定有人島数55島)を有する長崎県は,人口流出と高齢化の進展や地域間の教育格差からもたらされる社会からの疎外感(心の過疎化)が拡大していることから,科学技術に対する解離・理解不足や地域文化の衰退が島嶼部だけでなく都市部周辺まで進んでいる(このような地域を離島化する地域という)。このような地域では,自然体験活動は都市部の人々に比べ多いものの,科学的な体験や先端技術に触れる機械はほとんど無い。そこで,地域文化の中心である学校を核にした体験型の教育イベントや出前授業を開催することで,科学的な視点で物事を見て,考え,判断し,行動する子ども(地域住民も含む)を育成すると共に,地域の環境や文化を見直すための機会を提供し,地域の活性化と科学技術に対する理解の増進に資する。本年度は,今までに実施したサイエンスワールドを壱岐などの離島化地域で実施すると共に,ロボットづくり教室なども新たに導入する。
35 電気を自分で 作って、貯めて、動かして 佐藤 信哉 工房ててて 40
12Vキャパシタ利用ソーラーエコカー(子ども一名乗車)は現在最終組み立て中で9月中には完成し10月の『発明クラブ全国大会』において発表、その後各地のイベント等でデモ走行を実施予定<br />手回し発電利用の2チャンネルリモコンカー(ワイアード)は夏の合宿(7/21,22)において教材として実施、その後部品の低廉化を図り秋以降の工作イベントで活用する。子どもたちの大好きな自在にコントロールできる『車』は広く歓迎される教材となるであろう<br />水力発電器教材開発は低水圧での発電をめざし、発電部を通常のDCモーターからコアレスタイプに変更して実験中。これはそのまま『風力発電』への応用に繋がり、風力発電の各タイプに適応できるものと確信する。<br />開発した教材は今年度で三回目の開催となる 『親子科学フェスタ in TOMIYA』や、来年度の各種イベント、作品展 等に出品、教材展開をする。また、インターネット上においても開発した成果を発表する予定である。<br />
36 磁性流体を使った実験装置の開発(感動編) 櫻井 勇良 湘南工科大学  40
理科離れ、工学離れ、科学離れなどへの対応の一つとして学習意欲の向上を意図的に狙った実験装置を開発することを考え、その一例として磁性流体を使った実験装置の開発を試みる。一般に学習意欲の向上は”感動”、”葛藤”、”認知的不協和”などへの遭遇が大きなきっかけになるといわれている。本装置はこの中の”感動”に着目し、観測者に”何だこりゃ!!“という大きな感動を与えることを第一の目的としている。そのために、観測者からの意見・感想や心理学的・美的センスを取り入れながら実験装置を工夫し、目的の具現化を図る。
37 適切なリスクコミュニケーション能力育成教育に関する実践的検討 刈間 理介 東京大学 40
リスクを伴う先進科学技術の社会への受容を考えるうえで、適切なリスクコミュニケーションが持たれることの重要性が指摘されている。この取り組みは、教育関係者のリスクコミュニケーションの必要性・重要性への認識を高め、多角的な視野にたちリスクトレードオフについても考慮できるといった適切なリスクコミュニケーションを行える態度・能力を青少年に育成するための学校教育プログラムの開発をめざしている。具体的には、学校教諭とリスクコミュニケーション教育のあり方に関する研究会を組織し、適切なリスクコミュニケーションを行える態度・能力の内容と育成方法について検討する。さらに中学生・高校生を対象として、リスクコミュニケーションに必要な態度・能力を育成するための試験的な授業を実施し、その教育効果を評価することにより、学校教育における適切なリスクコミュニケーション能力育成に関する今後の課題について検討する。
38 国際舞台で活躍する研究者によるITを活用した天文講習会・出前授業 林 左絵子 国立天文台 40
ハワイの国際的な天文台で活躍中の研究者を日本に派遣し、IT技術などを駆使した天文講習会や星空の出前授業を行う。方法としては実物、シミュレーション、経験談など多岐にわたり経験を蓄積してきたものを活用する。新しい分野をリードする若手でかつ、理工系に中高生を引きつける上でインパクトの大きい女性研究者を登場させることにより、物作りも含めて好きこそ物の上手なれの実例を生の声で示し、この分野への関心を高めたい。天文学は多くの人の関心がある分野であるにもかかわらず、現実の研究の現場の様子や職業選択肢として実際にどのような職があり得るかが知られていない。ロールモデルの提示により、理系・物作り関連の進路としてのアピールを行う。
39 雷が水をきれいにする! 颯田 尚哉 国立大学法人岩手大学 40
高校生に科学の不思議さ、おもしろさを体験させるとともに、実社会への応用への重要性への理解を深めたいと考え、オープンキャンパスの折りに参加・体験型のイベントを開催する。移動・組み立てが簡単で、安全な実験装置を開発して使用する。<br />参加者には、青色色素の模擬廃液の調整と吸光光度計によるスペクトル測定など実験の準備作業、水中放電による色素分解の観察、色素分解溶液のスペクトル測定を行ってもらう。スペクトルの比較から色の消失のメカニズムを考えてもらう。<br />日常生活で体験している雷を水中で再現する電気工学の世界とそれを廃水処理に応用する環境工学世界を体験、体感してもらう。
40 「アーティストの視点に立つ」ワークショップの開発 岡田 猛 東京大学 39
誰もが子どもの頃は,毎日のように絵を描いたり歌を唄ったりする創造者であっただろう。ところが,中学,高校,大学と成長するにつれ,いつの間にかほとんどの人が創造の楽しさを忘れ,表現から離れていってしまう。本実践は,「創作」という営みがどのような過程を経てなされているのかを,アーティストとのワークショップを通じて学習させる試みである。具体的には,まず,来場者が「アーティストの視点」に立って作品創作の過程を体験できる公開制作を実施する。続いて,申請者らによる芸術創作プロセスに関する認知心理学研究の発表を行う。最後に,アーティストと協同で何らかの表現を実際に行わせる。これらを通じ,「創造活動」や「表現」に関する深い理解を導き,もう一度学生に自分自身の「創造者としての側面」に気づいてもらうことを狙う。
41 実感できる熱エネルギー ━ 太陽熱と積雪を利用した熱電発電 栗栖 牧生 北陸先端科学技術大学院大学 40
 主として小中学生に、身近な熱エネルギーの不思議を体感させ理科に興味を持たせると共に、エネルギー問題へ目を向けさせることを目的とする。太陽熱、また、それによって暖められた空気と日本海地方の豊かな積雪資源との温度差を利用した熱電発電実験を行う。デモンストレーションでは、体温あるいは外気と低温熱源との僅かな温度差でも発電できることを示す。熱電発電の仕組みをプロジェクターによる動画表示を工夫して説明する。熱収集板の色を変えることで太陽光熱の吸収のしやすさを体験させる。低温熱源として、積雪あるいは用水路の流れを使い分けて、積雪、用水のもつ負の熱エネルギーについて考察を促す。また、資源として活用できることを実感させる。受講者自身による実験では、発電量を短時間、あるいは長期間観測させ、熱電発電の仕組みの理解と発電量増加の工夫を促す。
42 サンゴガイドになろう-環境教育におけるサンゴの教材化- 渡邉 正俊 沖縄県立与勝緑が丘中学校 40
 サンゴは、沖縄を代表する生物であるが、学習の機会がないため、生徒のサンゴに対する知識はほとんどない。その反面、県外から見た沖縄の海のイメージは、サンゴ礁の生態系が作るものである。また近年、赤土汚染や白化現象により本島地方のサンゴは壊滅的な打撃を受けている。<br /> そこで、理科において、エサの捕食実験や異種間競争の観察、産卵などの観察を行い、生物としてのサンゴを捉えさせる。さらに、総合的な学習の時間を活用し、赤土汚染等サンゴが直面している問題を調査することにより、サンゴ保全の意識を高める。<br /> 学習のまとめとして、県外からの修学旅行生へサンゴについてガイドすることを通して、学習し身に付いた知識や見識を実際に活用することができるようにすることを考えている。<br />
43 日本人と動物の関係に関する画像史料データベースによる自然観教育 奥野 卓司 関西学院大学大学院 50
日本各地の博物館、資料館や郷土史家が所有している、日本人と動物との関わりを示す作品(浮世絵、襖絵、掛け軸、古文書、造形物等)の画像をデジタルデータとして収集し、データベースとして構築。それを使って各地の博物館で、小中学生が、日本人の自然観、動物観を学ぶことのできる教育方法を研究する。
44 環境にやさしい新素材の開発 香西 博明 関東学院大学 40
 環境に配慮できる技術者を育成するために、連携先といっしょにこの教育を実施する。取組内容は「生物が分解するプラスチック」に関する実験を行う。まず三大材料の一つである高分子に現在求められている性質、機能、現状について講義と実験を行う。生物によって分解され、使用後は分解されて環境から除去されてしますバイオポリマー(ポリウレタン)の合成を行い、リパーゼという酵素を用いてバイオポリマーの分解を行う。その成果を本学のイベントあるいは出張講義にて発表・展示することで、本学が推進する環境教育への取組みを地域市民らに理解してもらう。さらに、環境問題という視点から、中学生・高校生が体験してもらえるようなプログラムを考える。
45 環境倫理育成をめざした野外学習の実践と地域の教育資源との連携 布施 達治 北海道北見北斗高等学校 40
 本研究では、高校の授業・部活動等を通して、国立大学法人北見工業大学、林野庁北海道森林管理局常呂川センター、北見市北網圏文化センター、たんのカタクリと森の会といった地域の環境活動に取り組んでいる大学、公共施設およびNPOといった環境教育関連資源と連携を図りながら、地域における持続可能性実現への寄与と生徒の内面における環境倫理育成を目的とした一連の野外学習プログラムの開発と実践を行う。尚、野外学習プログラムの開発に際しては、環境倫理育成を視野に入れた野外学習の活用で国際的に高い評価を得ているオーストラリアNSW州の環境教育プログラムを参考にする。また、本研究を行うに際しては、環境に対する生徒の意識変容と環境倫理の獲得に関する質的分析を質問紙、インタビュー等の調査を通して統計的に処理することで、環境倫理育成を目的とする効果的な理科学習および野外学習のあり方について多面的に考察を深めるものとする。
46 CO2削減に取り組み、地球環境保全に関わり実践する子どもの育成 舘野 健三 CO2削減研究会 40
日本の未来を背負って立つ子ども達に次のことを教育する。  <br />①地球環境保全対する関心を高める。<br />②CO2削減の具体的行動がとれる子どもを育成する。<br />③地球温暖化防止のために努力している企業の方策を学ぶ。<br />④貴社日産自動車株式会社の企業努力を子ども達に学ばせて、日本の企業のすばらしさを知らせ、次世代がさらにCO2削減に努力する人々を増やしていく。<br />⑤子ども達ができることからCO2削減に挑戦して、そのことを世に問うていける子に育成する。
47 バイオって何やろ?実験で学び対話で納得-バイオカフェ&ラボ2007 林 英雄 大阪府立大学生命環境科学研究科 40
中高校生の理系離れの傾向は,日本・欧米を問わず先進諸国で大きな問題となっている.人類が今世紀にも持続可能な発展を続け,豊かな社会を築いていくためには,技術(テクノロジー)が大きな役割を果たすことに議論の余地はなく,中でもバイオテクノロジーは,基幹テクノロジーとしての役割が期待されている.そのためには,好奇心にあふれ,向学心に燃える若者がこのような領域に多数進出し,活躍できる環境を作り出すことが重要となる.<br />本申請企画では,中高校生を対象として,インターネットを通じた事前学習を取り入れることで,今までの講演会,体験実験よりさらに高密度な実習型ワークショップを開催する.若手研究者を中心とする教員有志が創意工夫することで,短時間ではあるが「不思議と感じた疑問点を,自ら実験することで理解する」という科学の醍醐味を体験してもらい,バイオテクノロジーに対する興味を喚起することを目指す.<br />
48 科学探検ゲーム -宝物をめざせ- 高井 吉明 独立行政法人国立高等学校機構 豊田工業高等専門学校 40
一組4人からなる小学生のチームを編成し、自ら作った道具「ツール」を使っていくつかの暗号書を解読し、最後に目的地に達するというゲーム形式の科学探検ゲームを開発する。この「ツール」は光学、電磁気、その他の色々な科学的原理に基づいていて、工作を通じて、その原理の理解が出来る。<br /> また、科学館などで実施する場合は、探検する過程に置かれたいくつかのチェックポイントにおいて、与えられるタスク「ワークブック」を通じて、展示された内容を学習する。ゴールに到達するには4人が持つそれぞれ異なる「ツール」を協力して活用する事が要求され「協力」の重要さを学ぶ。
49 生徒のマルチプル・インテリジェンスを発揮させた天文学習の工夫 古市 直彦 千葉市立都賀中学校 40
 ハーバード大学のハワード・ガードナー氏らが提唱する理論に、「多重知性」等と訳されることの多い、「マルチプル・インテリジェンス」という考え方がある。このようなマルチプル・インテリジェンスを理科の学習に活用することが、「理科が好きな生徒」はもちろん、「理科があまり好きでない生徒」や「理科が嫌いな生徒」の学習意欲を喚起することに有効なのではないかと考えた。<br /> そこで、第3学年の2分野6章「地球と宇宙」において、「生徒のマルチプル・インテリジェンス」を発揮できるような学習の展開を工夫してみたい。自然事象の不思議さや素晴らしさ、巧妙さ等に直接的・間接的に触れさせることはもちろんであるが、「生徒のマルチプル・インテリジェンス」を発揮できるような学習の展開を工夫することにより、その効果が高まることを実証したい。
50 電気自動車の速度制御および回生ブレーキを題材にした体験型環境エネルギー教育教材の開発 東 徹 熊本大学 40
本研究では、児童生徒が実際に乗車して、運転でき、体全体で回生ブレーキを感じることができる電気自動車を製作し、ブレーキ時に蓄えられたエネルギーを測定できる教材とその原理を学ぶ教材を開発し、小学校の総合的な学習の時間(環境)のカリキュラムを開発する。更に、小学校にて授業を実施し、本教材の有効性を検証する。本教材を使用することにより、生徒が科学技術に興味関心を持ち、環境および省エネルギー技術に対する実践的態度が育成されることを目的とする。<br /><br />
51 人工衛星を用いた地球環境の観測に関する高校理科教材の開発 岡本 謙一 大阪府立大学大学院工学研究科 40
人工衛星からのリモートセンシングは、地球環境を構成する大気、海洋、地表面の諸現象を観測するために有効な最先端の科学技術であり、現在活発に研究が行われている。本提案では、特に人工衛星に搭載された、レーダやマイクロ波放射計の電波センサで観測される大気中の雨、雲、海洋上の風向・風速、海面温度、地震・火山による地表面の変化などを事例として取り上げ、プラットフォームである人工衛星、電波センサとその観測原理、取得されるデータの例、データの利用などについて高校生が理解できるようにやさしく解説し、高校理科(地学、物理)教育に役立つ教材を開発することを目的とする。このことを通して、高校生が最先端の技術である衛星からのリモートセンシングについて理解を深め、観測技術や観測対象である地球環境について興味を持つと共に、地球環境を保全することの重要性を認識できるようにすることを目的とする。
52 サケ科魚類の3D映像化と「魚のからだ」学習コンテンツの開発 鈴木 享子 東京大学 大気海洋研究所 40
小学校、中学校では理科の多くの単元に魚のからだや行動に関する学習内容が組み込まれている。本研究は、三次元高精細造影CT手法によってサケ科魚類の体内構造の3D映像化を試みるとともに、3D映像を用いて「魚のからだ」への理解を促すための学習コンテンツの開発を行う。絵や図など平面的で理解しづらい魚の体内構造を3D化し、イメージを立体的に捉えることを可能にすることで、子供達により多くの視点を与えることができる。また3D映像をインタフェースとして生理情報のコンテンツを組み合わせることにより、魚類体内の生理機構やその水環境との関わりへの興味を喚起し、理解を促進する教材が完成するものと期待できる。最後にはコンテンツを活用したプログラムを作成し教育場面での実践を行う予定である。他にも解剖の代替法としての活用や博学連携の学習支援、出前授業、総合的な学習の時間の教材としても活用できると考えられる。(388字)
53 革新的な立体地形図を用いた理科教育およびモノづくり教育活動 芝原 暁彦 筑波大学 40
コンピューターとIT技術の普及によって、デジタル地形情報を容易に可視化できるようになった。しかしながらコンピューターグラフィックスは利便性に優れる反面、実際に手で触れる事ができない点が、来のアナログ式立体地形図に比べて劣っている。またアナログ式立体地形図も、高コストかつ製作時間がかかるという大きな欠点を残している。<br /> 本計画では、独自に開発した三次元造形技術を駆使して、新しいタイプの教育用立体地形図を試作し、その教育効果をテストする。この立体地形図はデジタル地形情報を迅速に立体地形図化するもので、災害等で地形が変化した場合など特に迅速性が求められる状況に対応できるため、災害教育を行う上でも必要な教材である。<br /> テストには産業技術総合研究所の地質標本館を使用する。立体地形図を館内に展示し、常設店や特別展示もしくは一般公開等の機会も利用して、市民各階層の教育効果および普及効果を分析する予定である。。<br />
54 バイオマスを用いた地球温暖化問題の教育プログラム 林 叔克 特定非営利活動法人 natural science 40
地球温暖化問題は二酸化炭素の排出量と地球の気温の上昇との因果関係が論じられてきた。<br />しかし、他の温室効果ガス、植物の光合成、海洋生物による二酸化炭素の固定など地球環境における気象現象を考察すると、 前提となっている地球温暖化と二酸化炭素との因果関係は自明のものでない。<br />本教育プログラムでは閉鎖空間に生物の量と空気中の成分の量を定量化する実験系(バイオマス)を構築する。実際に温度環境が変われば、生物はどのように環境に適応するのであろうか。環境変化の指標となる生物としてゾウリムシを用い実験する。<br />さらに環境税が世界各国で導入されていることを紹介し、<br />産業活動の需要と二酸化炭素の排出量の規制という背反するベクトルが存在する現状を議論する。<br /><br />地球温暖化問題という政治、科学、経済の思惑が絡まりあった環境問題に対し、科学的な筋道を立て、「では、どうすればいいのか」の指針を議論し、環境問題に対する問題意識を育む。<br />
55 人体の仕組みを工学で科学する! 中村 匡徳 大阪大学 40
本教育プログラムは,人体の仕組みを医学や生物学ではなく,工学的視点に立って学習することで,これまでとは異なる理科的視点から生体の不思議さ・楽しさに触れてもらうことを目的としている.下記のテーマを中心に,受講者には初歩的内容から体験・実験・経験してもらうことで,科学技術への心理的障壁を外し,そこから現在大学で行っている最先端研究へと興味を繋げられるようなプログラムとなっている.実施場所は大阪大学内の各研究室であり,各テーマ1回5人程度の少人数制である.実施予定のテーマ:1.歩行の解析 (二足歩行模型の作成,義足の設計とリハビリの科学),2.細胞の世界 (細胞の骨を見る,細胞の硬さを調べる,細胞を培養する),3.ヒトとロボットはどう違うのか?(筋活動でロボットを動かしてみよう),4.脳と“こころ”の科学 (うそ発見器を作ってみよう),5.血液の流れ (血は液体か?)など.
56 バイオ系廃棄物の環境科学 増田 智 茨城県立竜ヶ崎第一高等学校 40
エネルギー資源を化石燃料に大きく依存している現状を改善するため、温室効果ガスの排出量を抑えた新規なクリーンエネルギーが求められている。そこで、光合成産物であるバイオ系廃棄物を用いた簡易な光駆動型の電池の実験教材化を行う。二酸化炭素と窒素に分解できることから、バイオ系廃棄物処理における環境汚染の問題も一挙に解決できることになる。生徒実験では、電子メロディやマイクロモーターなどとつなげることにより、電力発生を視聴覚で確認できるような工夫を施す。他校への普及など機会を設け、環境浄化の大切さとエネルギー回収の重要性を共通理解し、実践していくことを考えている。
57 食育の基礎として行う食料生産教育と環境教育 中里 直 板橋区立中台中学校 40
 平成17年に成立した食育基本法に基づいて様々な実践が行われているが、食生活や栄養バランスの教育に偏る傾向がある。現代人は食料に恵まれたため、食べものを大切にする心が失われてきている。そのため、食育で食料生産方法と生産環境を理解し、食物を大切にする心を育むことが重要である。学校農園は単に体験学習の場にとどまらず、生命尊重や環境の学習の場となる。実践は学校農園を活用し、主に理科選択授業と科学部の活動で行っている。農園作成の活動を通じて、農園環境について理解し、鑑賞農園を作成する。農園の環境測定を行い、地球温暖化における学校農園の役割を提示する。学校農園の一画を用いて植林用の苗木を育成し、学校農園を地球環境保全に役立てる。組織培養や人工種子作成を通じて、学校農園を活用したバイオテクノロジーの新しい教材を作成する。これらの実践から、自分たちの食料や生活する環境の大切さについての認識を深める。
58 携帯電話を利用したプロジェクト管理、環境教育システムの開発 小田 清隆 愛媛大学農学部農山漁村地域マネジメント特別コース 40
 現場での作業を伴うものの作業記録、屋外での環境調査には、現在は、デジタルカメラを使うことが多い。しかし、その場での画像は記録できるものの、その場での、生の感覚を言葉として残すことができない。そこで、携帯電話用に開発されたASPサービスを有効活用し、生徒が使い慣れた携帯電話を使い、簡単にそしてその場でのレポートが可能なようにシステムを開発する。<br /> 携帯電話は、極めて便利なツールである。しかしながら、間違ったコミュニケーションツールとしての利用の方がクローズアップされ、学習面でなかなか活用されない。高校生になると、その所有率は90%を上回る。それを有効活用する方法の一つとしてこの研究を進めていきたい。<br /> 本校は農業高校であり、農場実習を伴う科目が多い。またプロジェクト学習も盛んであり、そこで求められるのは実習記録の積み重ねである。現在は紙媒体に鉛筆でといった方法であるが、これからは、デジタル化を図っていきたい。また本校は、環境教育も熱心であり、環境ボランティア活動にも取り組んでいる。その報告書作成にもこのシステムを活用させることで、意識の向上を図れるものと思う。<br />
59 大学教育との接続を考慮した高校物理実験書の研究 新村 晃司 兵庫県立明石高等学校 40
 大学の理系学部で学ぶ時、必要不可欠・最小限となる、高校物理実験はどのようなものであるか、調査研究し実験書として提案することを目的とする。高校における物理の授業では、授業時間数の減少による影響などを受け、実験を実施する回数が減少している。このことは特に進学校ほど顕著ではないかと考えられ、その結果、高校時代にほとんど実験を経験せずに理系大学に進学した学生が、大学教育における物理実験に十分対応する技能や知識、また、実験自体に対する基本的な考え方が身に付いていないことが危惧される。実験に対する基本的な考え方とスキルを身につけることは大学教育において不可欠なことであり、卒業後の企業などでの研究・生産活動においても同様である。<br /> 本研究は、大学・企業で必要とされる高校物理で習得しておくべき実験技術や知識を調査・研究し、様々な制約を受けている高校物理の授業の中で、すべての高校で実施できる必要不可欠・最小限となる物理実験を研究し、その結果を提案し高校、大学における教育に役立てようとするものである。
60 Excelを用いてロボット車両を制御するプログラミング教材 伊藤 敏 岐阜聖徳学園大学 40
 IT技術の発展のためには、プログラミングへの積極性が必要とされる。学習意欲を維持しながらプログラミングを学ぶ教材の開発・実践を目的とする。プログラミングは抽象的で難しいと考えられている。そこで、ロボット車両をプログラムで動かす教材を開発作成した。プログラミング言語はExcelのVisual Basic for Applicationsを用いた。これによりロボット車両が動き、何をしているかが分かり、プログラミングに積極性が見られるようになった。<br /> このロボット車両およびドキュメント教材を多数作成し、プログラミング講座の開設実践、および、ロボット車両の貸し出し実践を行い、若者へ向けに、プログラミングへの積極性を養う活動を行う。
61 魚類型機械生物(メカニマル)を泳がせてみよう!  鈴木 千賀 神戸大学 40
「海洋基本法」の成立により、海洋教育の重要性がより強く叫ばれるようになってきた。魚類の形態及び遊泳法はその生息環境と密接にかかわっており、それを理解することは生物を含む理科教育、環境教育のひとつである海洋教育を実践する上で大切なことである。<br />本プロジェクトでは、学校教育現場にも導入可能な数種の魚類型機械生物(メカニマル)を利用して、魚類の遊泳条件に関する知識を深めることを目的とした。現場となる海洋科学博物館にはメカニマルの展示スペースもある。各人が素材を違えた尾鰭をメカニマルに装着し、水中遊泳実験を繰り返していくなかで、魚類のおこなう遊泳の複雑さ、環境適応の工夫を学びとる。同時に、水族館の特性である生体展示も活用しながら知識を定着させる。子ども達の将来につながる指針のひとつとして、生態学・形態学・分類学・生物工学という学問体系に触れるきっかけとなることを望んでいる。<br />
62 海洋性発光細菌を用いた微生物教材の開発と実践 和田 実 長崎大学 40
海洋から分離した「光る細菌(発光細菌)」は、目に見える光を放つため、教材として優れた特性を備えている.本活動は、主に高校生を対象として、「誰でも、いつでも、簡単に」発光細菌を培養できるような微生物教材を開発し、教育現場で、細菌の基礎的な培養実験を、安全かつ簡便に行う機会を提供することを目指している.すでに分離、純化した発光細菌株のうちから、強く光り、短時間で増殖し、安全性が確かめられたものを用いるため、はじめて細菌を扱う生徒にとっても無理なく実験を行える.発光細菌の光は暗所で目に見えるため、生徒の興味や関心をひきつけやすく、簡易の発光測定装置を自作すれば、定量的な実験を行えるなどの利点もある.
63 木炭自動車の製作 山田 啓次 大阪府立佐野工科高等学校 40
 地球温暖化防止、森林の保全、地域の安全対策、これらは自然と人間が共生することによって高められるということと、そのための知識と技術の普及を目指したい。これまでの工業技術は、環境保全とは逆行するイメージがある。しかし、現代社会の利便性を維持しつつ自然と共生するためには、やはり工業技術の発展が不可欠である。工科高校の生徒には21世紀の技術者が身に付けなければならない環境技術を、木炭自動車の製作を通して指導したい。<br /> また、近年、森林の保全と環境啓発を目的として炭焼き体験を実施する学校が増えてきた。しかしながら子ども達にとってバイオマスエネルギーという概念は形成しにくい。そこで子ども達が焼いた木炭で木炭自動車を走らせ、実際に試乗させたい。子ども達には出前授業を通して環境技術に興味を持たせ、社会問題化しつつある理工学離れを少しでも解消したい。<br />
64 大気中の電場の測定とインターネットを利用した落雷予報 藤原 博伸 女子聖学院中学高等学校 40
電磁気学において重要な電場・磁場の概念イメージ化は重要である。磁場については、方位磁針という手軽な機器と地球磁場の存在があるため、イメージを手軽に得やすい。しかし電場については、測定に手間がかかったり、装置が高価だったりと、磁場に比べてやや敷居が高い。本研究では、手軽に大気の電場を測れる安価な機器を開発し、教育現場に活用してみる。我々の身の回りの自然現象で大きな電場を生じさせる現象は雷雲活動であり本研究ではこれらを測定する。実施内容としては(1)大気中電場の測定機器(コロナ電流観測)開発(2)屋外観測の実施と、初期雷雲内の電荷を解析的に算出(3)インターネットを用いてリアルタイム落雷予報の3段階に分け順序立てて行う。<br /><br />
65 高校生のためのマニファクチュアリングコンテスト 湯井 敏文 宮崎大学工学部 40
申請事業は宮崎大学工学部の専門教育において要求されている工学技術者養成のための教育プログラムをベースとして高校生を対象に企画された。主催者側が提示するテーマ(化学製品)に従って、参加高校生徒が開発チームを結成し、指定期間中に製品開発実験を実施し、その製品性能を発表する。化学実験を表現手段としながら、工学技術的な課題探求・問題解決能力を養うことを目的とし、参加生徒は授業で学んだ化学知識をベースにしながらも、それだけでは解決できない工学技術的な問題に対し試行錯誤を交えて乗り越えてゆくプロセスを体験することを目的とする。同時に、チーム単位で参加により製品開発という目標に向けてのチームワーク作りも目的のひとつとする。これより、参加高校生徒に受け身でなく、行動・参加型体験を通して理科・科学技術への啓発を行い、ものづくりを主体とした将来の科学・技術者育成の一端を担うことをねらう。

2006年度

No.研究テーマ氏名学校・所属機関成果
報告書
助成額
(万円)
1 水環境保全を学習するための水生生物を使った教材の開発 須藤 隆一 環境生態工学研究所 40
 水環境保全では、水環境の悪化に伴う生物への影響、機能としての生物による水質浄化、水圏ビオトープなど、生物や生態系の仕組み・機能を十分理解しておく必要がある。しかし、既存の教材では生物が十分活用されていない。そこで本研究では、水生生物の働きや仕組みを通して、水環境保全を学習するための環境教育教材と、それを用いた学習プログラムの開発を目指す。<br />1.水生生物を使った教材・学習プログラムの体系化<br /> 水生生物を使った既存の教材・学習プログラムの資料を収集・整理して、体系化する。<br />2.水生生物を使った実験教材の開発<br /> 「水が汚れる影響」「水の汚れを測る」「水を浄化する」「生物(ビオトープ)の仕組みと多様な働き」の学習内容に対して、とくに「水質変化」や「生物種の多様性」に関する教材を開発する。<br />3.学習プログラムの開発<br /> 実際の学習会で検証をしながら教材を使った学習プログラムを開発する。<br />
2 環境に配慮した「化学の実験箱(ケミストリーボックス)」の検討と作成 吉井 文子 木更津工業高等専門学校 40
子供たち(特に高校生と中学生)に理科(化学)に対する興味を持たせ、環境の大切さを意識させるためには、実験を実施することが非常に重要である。しかし、実験を数多く実施するには解決すべき問題点が多い。問題解決のため、準備・片付け・運搬に便利な化学実験器具をとりまとめた実験セット、名付けて「化学の実験箱(ケミストリーボックス)」を検討・作成することにした。<br />化学実験や化学反応を利用したモノづくりの検討を行い、化学に関する基本的なもの、作る楽しさが大きいもの、材料が安全で生成物が利用できるもの、特に環境と化学の重要性を認識できるもの、イベントや出前授業にふさわしいものなどから実験を選択する。また、スモールスケールの実験をできるだけ取り入れ、少量の薬品を使用し廃棄量を減らす他、安全性を確保する。ケミストリーボックスは、授業や出前授業において、化学実験や化学反応を利用したモノ作りを支援し、教員やボランティアに役立つものと考えられる。<br />
3 レゴ・ロボットを作ろう! 動かそう!! 勝負しよう!!! 星 勝徳 岩手大学 40
 理科離れが言われている現状を改善するため、児童生徒に自分のアイデアで行う「もの作り」の面白さを体験させ、身の回りにあるシステムの構成に興味を抱けるようにしたいと考え、レゴ・マインドストームによるロボット作製のイベントを計画した。レゴの教育効果は多くの実績があるであろうが、岩手県内ではほとんど見かけることがなかった。<br /> イベント参加者には事前にレゴ・セットを一定期間貸し出し、イベント当日までにロボットを作製していただき、小学生を対象に障害物競争的なタイムトライアル式ゲーム、中学生を対象に特定の作業を組み合わせたミッション達成式のゲーム、高校生を対象に戦略を必要とするゲームを行う。<br /> また作成済みのロボットを提供するなどして、手軽に参加できる方法も検討する。 <br />
4 身近な相転移現象の理解を目指して -シミュレーションとビジュアル化 礒田 誠 香川大学 40
 小中高の生徒に“もの”が持つ基本的性質の一つである相転移を理解することにより,“もの”に対する深い科学的認識を形成することを目的とする.身近に存在する磁気現象の相転移を例として扱う.磁石と鉄片の磁気力の温度変化による相転移を実験で体験すると共に,対応するシミュレーションを対話型にし,かつ結果を可視化することにより,実験と連携して,微視的な物質の性質を知ることが出来る.いくつかのイベントにおいて,生徒数人づつを単位として実施する.この教材は,様々な難易度の内容をもつものに拡張が簡単に出来ることからも,初等教育から高等教育まで広く利用可能である点も大きい特徴である.
5 中学生と大学生がつくる小学生のためのロボット教室 福田 哲也 奈良教育大学附属中学校 40
 ロボット大会で世界大会に出場した中学生と将来、教員を目指す大学生がともに地域の小学生を対象としたレゴブロックとコンピュータを使ってロボット製作とプログラミングを体験できるロボット教室を奈良教育大学で開催する。また、ただ単にロボットを製作するのではなく最終的には、「悪路を乗り越える」などの課題をクリアすることができるロボットの完成を目指す。本活動を通じて、「ものづくり」の素晴らしさを多くの子どもたちに伝えたいと考えている。また、子どもたちの創造力向上にもつなげたい。
6 高大官連携による最先端の機械微細加工技術をテーマにしたもの作り教育 蓮田 裕一 栃木県立宇都宮工業高等学校 41
中堅技術者の育成を担う工業高校においても,社会のニーズに対応できるよう,機械加工等に関する基礎的な学習や技術を履修しているが,めざましい変革を続けている工業技術に対応するには,教科指導による基礎学習だけでなく,最先端の機械微細加工技術を体験し,今後の動向や問題点を解明する手法や取り組む姿勢を生徒に芽生えさせる「もの作り教育」が是非とも必要である.<br /> 本教育・研究では以下の課題に取り組む。<br />1 生徒が高校で履修している「機械工作」「機械加工実習」などの授業の中から研究課題を選定し、本校内にある工作機械を用いて,精密加工実験を実施する。<br />2 帝京大学及び栃木県産業技術センターの指導の元、電子顕微鏡や精密測定装置を使用しながら、ミクロンオーダー以下の精密な仕上げ面の創成に挑戦する。<br />3 高大官連携し、高精度・高能率な精密加工に必要な条件を解明する。<br />4 研究・教育成果を本校の他、日本機械学会・砥粒加工学会などで生徒が研究発表する。<br />
7 ユニバーサル化をめざした視覚障害児のための理科テキストの開発 三谷 雅純 兵庫県立大学 30
 申請者は、兵庫県立人と自然の博物館生涯学習課職員やミュージアム・ティーチャーと共に、子ども向けの野外活動や生物実験解説のためのテキスト教材を開発してきた。その内容を一部改め、障害児とその指導者にも広く利用できるテキストのあり方を研究し、ユニバーサルな教材の開発を試みる。障害の種別としては視覚障害児を中心とするが、発達障害児や学習障害児、および脳梗塞の後遺症を負った成人の識字障害者も利用対象に含める。テキストの色づかいや活字の大きさ、ルビの振り方などの技術的な側面と共に、学習障害児や成人の識字障害者に対しては、テキストの内容が理解可能か、興味が持てるかといった点を重視した開発を行う。試作したテキスト教材は、障害児・障害者の協力を得てモニターを行い、フィードバックすることによってユニバーサルに利用される教材として完成させていきたい。
8 里山の環境変動を地図を用いて学ぶ教育プログラムの開発 鳴海 邦匡 甲南大学 40
この教育プログラムの目的は、身近な自然環境を保全しようと主張する背景にある常識的な見方を、景観変動のプロセスを具体的に明らかにしながら問い直す視点を養うことである。例えば里山や鎮守の森の植生景観は、ここ1世紀程の状況を見るだけでも大きく変動してきたことが明らかになってきているが、意外にもあまり知られていない。しかし、こうした変化する里山のような身近な環境の何を保存するのかを学ぶことは、今後の環境教育や保護活動を進めていくうえで重要な視点であると考えている。今回、プログラムを実践するにあたって特に活用する資料は、近世から近代にかけての地図資料である。この地図を用いて景観変動のプロセスを追跡する方法を学んでいく。こうした分析や教育の過程で得られた成果は、博物館のホームページ上で公開し、身近な環境の変動の歴史を地域に対して発信していく。
9 おやじが教える理科実験教室 荒井 正行 財団法人電力中央研究所 40
東京都町田市鶴川第二小学校ではボランティア団体として通称”おやじの会”を発足させている。このボランティア団体では様々な子供達への取り組み、呼びかけを行ってきた。ここで提案するテーマでは、”おやじが教える理科実験教室”と題する教室を同ボランティアが中心となって活動しようとするものである。実験教室の講師は、外部から講師を招聘するのではなく、専門性を有する父親(通称、おやじ)達に講師となってもらう。それによって、おやじの威厳を回復する、子供との触れ合いをもつ、身近な素材で、こんなにすごいことができる、ということを子供達に感じてもらうことを目的とする。また、活動の一環として実験風景をビデオ録画し、インターネット上でホームページを立ち上げ、実験記録、子供達の喜び、笑顔、驚きといった表情を動画配信する。これは、小学校理科授業への反映、そして子供達の成長過程を父兄へ理解してもらい、少しでも多くの人達にこの取り組みへ参加してもらうことを目的とする。
10 地域の自然を総合的に学習させる授業および行事の企画と実施 植木 玲一 北海道斜里高等学校 40
 昨年世界自然遺産に登録された知床に関して、動植物・地質・地形に関する多くの研究やナショナルトラスト運動などを材料に、地域の特性を最大限に生かした授業および行事を計画している。地域で活動している一流の研究者から体系的に自然の法則を学ぶこと、野外活動を通じて自然の素晴らしさや繊細さを体感し環境保全の意識を涵養することを大きな目的としている。<br /> 学校設定科目「知床自然概論」の授業では、地元博物館学芸員などの地域の研究者を講師に、最新の調査法や情報、最先端の技術を学ばせ科学的なものの見方を育成する。また、五感を通して自然の仕組みや法則を理解することで、後生に自然と人間との共存についての正しい見識や、環境への配慮などを伝えていける資質を育成する。<br /> 学校行事「知床自然体験学習」では、野外活動の専門家である知床財団研究員を講師に、ヒグマが生息する森をフィールドとし行う。環境への関心・知識を身に付けるためガイドウォーク等を行い、環境保全の意識・実行力をつけるため森林再生作業に取り組ませる。実施後は生徒の環境意識変化のアンケートと、生徒による問題点の発表等で外部へ発信する。
11 中・高校生へのものづくり体験教室(Webによるモータの遠隔制御) 小柳 茂 福岡県立小倉工業高等学校 40
今日の日本は、インターネットなどを活用したIT教育がかなり普及してきているが、それとは裏腹に、若者のもの作りに対する興味関心の低下や理数系離れが危惧されている。そこで今回、中・高校生を対象にしたものづくり体験教室を行い、ものづくりに対する、興味関心を高揚させる事を目的とする。<br />内容は現在、IT教育が低学年から施されてきていることを活用して、誰がしもが親しみ慣れてきた、インターネットを利用することにした。はんだ付け練習、簡単な電子回路の製作、基礎的なプログラミング学習を行い、最終的には二足歩行ロボットを製作して、ロボットをインターネットを介してあらゆる場所からでも、制御できるようにする。
12 サイエンスフェアーによる小中学生の創造性教育 兼松 秀行 鈴鹿工業高等専門学校 40
創造性は常に変わりゆく日常生活の中で,適応し成功を収めるための知恵であり,今後の少子化社会・高齢化社会をよりよく生き抜くための知恵でもある。創造性を高めるためには,様々な方法があるが,いずれもやはり体験を重ねることにより,身に付いていくものであるといえる。サイエンスフェアーはその典型的な一つの方法である。サイエンスフェアーは,学校での自由課題に基づいた研究とそれに続くコンテスト形式の発表会をさす。アメリカ合衆国においては大変盛んで,様々なレベルで,幅広い規模で行われている。本プロジェクトでは,申請者らが作成し出版したテキスト“はじめての科学の祭典”を用いて,小中学生に対してサイエンスフェアーのためのワークショップを開催したり,小中学校に出向いて,創造性の出前授業を行ったりして,今後の21世紀をになう地域の青少年の創造的な育成に貢献することを目的とする。
13 情報通信型LED信号機を活用した環境・ITと災害時交通教育 藤田 素弘 名古屋工業大学 40
名古屋工業大学都市循環システム工学専攻では、2000年9月の東海豪雨災害における帰宅時の交通混乱に対して調査研究を行い、道路冠水によって多数発生した通行不能交差点と道路交通麻痺状態を分析し、災害時の交通行動教育の重要性を明らかにした。この交通対策の一つとして、LED式信号機の情報通信能力に着目して、情報通信が可能な信号機を既に幾つか開発してきている。また,本専攻では環境問題にも一貫して取り組んでおり,都市内環境悪化におけるヒートアイランドへの影響や最新の発光ダイオード(LED)開発なども行っている。よって,この教育プログラムでは、開発された情報通信が可能な信号機を間近に見ながら、災害時平常時における適正な交通行動に関する教育や、災害を中心とした環境問題への興味の喚起,LEDを利用した通信関連の最新技術教育などを、多角的に行うことを目指しています。
14 キャリア教育の要素を組み込んだSTSプログラムの開発と実践 今井 功 千葉市立新宿中学校 40
中学生の理科離れの原因を1つ1つ解消するプログラムを開発・実践する。プログラムにキャリア教育の要素を組み込むことにより、理科を勉強することが、社会に出てからも役に立つことがあることを示す。STS(科学・技術・社会の相互作用)のプログラムを実施することにより、理科の授業で学習した基礎的な内容が、どのように科学技術として利用され、社会の中でどのような価値が見出されていくかを考えられるようにする。そのことにより、新聞やテレビで話題になっていることを理解でき、自分なりの意思決定ができるようになると考えた。さらに、プログラムに関係する書物や体験できる展示コーナーを理科室に設置し、興味関心を高めたい。開発するプログラムは「生活の利便性と地球の温暖化について考える-電気やガスの利用を通して-」「森林伐採について考える」など4つを予定している。
15 NPOと連携した生徒・教員向け隠花植物実習およびキット開発 佐久間 大輔 大阪市立自然史博物館 40
博物館友の会を母体にしたNPOの多様な人材と連携して、普段生徒・児童さらには教員が学ぶ機会の少ない隠花植物(カビ・変形菌・こけ・きのこなど)の実習機会と教材提供を行うことを目的とする。博物館という性格を活かし、継続的なフォローが可能なネットワークの基礎としたい。<br /> 具体的には隠花植物全般に関して全部で年間に6回の研修を行う(うち、4回は内容を充実させるために実施スタッフだけでなく外部の講師を招聘する)。菌類の研修として南方熊楠の研究で知られる変形菌、日常目にしながらもその生態を知ることの少ないカビ、キノコを取り上げ、コケについては木の幹に生えるコケを対象にして、観察から調査のしかたまでの研修を行う予定でいる。室内実習は、内容の性格上定員を40名程度とせざるを得ないが、野外で行う観察会は60名程度まで受け入れることが可能である。今回は教員・指導者を中心に呼びかけることから、実際の研修参加人数は少なくとも波及効果は大きいと考えている。
16 世界遺産宮島の植物を後世に残すための環境教育 坪田 博美 広島大学大学院理学研究科 40
 日本三景のひとつ宮島は,貴重な自然が残されており,世界遺産にも登録されている.また,シカなどの大型ほ乳類と森林が長い年月共存し,それが現在でも残されている貴重な自然環境である.宮島の自然を理解するとともに,貴重な自然を次世代に残していくため,宮島の植物や森林植生について,地元の小・中・高校生を対象に環境教育を行うことを目的とする.宮島の植物や森林植生について,地元の関係者の協力も得て小冊子を作成し,近隣の学校や宮島町内に広く配布し,環境に対する意識を高める.また,地元の小・中・高校生に対して,小冊子を活用した野外観察を通じて宮島での環境教育を行う.小冊子については,新たに資料を収集すると同時に,これまで宮島自然植物実験所や広島大学デジタル自然史博物館の資産を活用する.最終的には,小冊子や教育活動に対するアンケートをとり,教育効果を含めた本課題に対する評価を行う.
17 宇宙ライフサイエンス研究成果を活用した科学教育 杉本 学 岡山大学資源生物科学研究所 40
 宇宙は子供たちにとって非常に魅力的で好奇心をかきたてるため、宇宙実験を活用した科学教育は子供たちの科学への関心を導くのに有効であると考える。そこで、国際宇宙ステーションのロシアモジュール内に設置されている植物栽培装置とほぼ同じ大きさの栽培箱を準備して、宇宙実験で使用されているものと同じエンドウ種子と培養土を用いて学生たちが教室に設置した栽培箱内で栽培を行い、その生育を観察する。これらの観察データを宇宙環境で栽培したエンドウの生育データと比較して、宇宙環境がエンドウの生育に及ぼす影響について調べる。<br /> 現在、ロシア連邦とアメリカ合衆国内の学生たちも同様の実験を行い、宇宙の生育データだけではなく世界各国の観察データと比較して学生たちが討論することも計画しており、この植物栽培実習を通して子供たちが科学に対するより強い興味をもつと同時に、国際協力の重要性を理解し、国際交流を深めることが期待される。
18 出前授業「楽しいお天気講座」の発展とコンテンツの多様化 藤井 健 京都産業大学 40
 関西気象予報士会では,小学校における正規の授業時間を利用した出前授業「楽しいお天気講座」を企画し,H (平成)12年9月から実施している。その目的は、小学生が気象の基礎知識を学び、気象現象や自然科学に興味を持ち,正しい理解を得ることにある。この講師は,関西気象予報士会会員の中から募っている。出前授業を実施した小中学校等は,過去6年間(H18年7月7日現在)で延べ104校,受講生徒数は延べ5,138名に達している。今回の申請では,小学校への出前授業を続けるとともに,コンテンツを改良し,イベント用にクイズ形式のものも作ることである。また,知的障害者や子ども病院入院者を対象とした出前授業を行ったり,広く参加者を募集して,公民館などでイベントとして実施したりする。さらに,現場の小学校教員へのアンケート調査を実施し,今後の活動の参考資料とするとともに,意見交換会を開く予定である。
19 観察・実験活動における高校生のメタ認知能力の育成に関する研究 草場 実 広島大学大学院 40
現在、高校生においても、「メタ認知能力」の育成が重要な課題となっている。理科授業におけるメタ認知能力の育成には、問題解決過程の文脈である観察・実験活動(以下、実験活動と略す)の果たす役割は大きい。しかし、高等学校では、上級学校に進学するために必要な受験学力の育成も大きな課題であり、実験活動に十分な時間を使えないのが実情である。したがって、実験活動を限られた時間内で終了させる必要性が生じるため、教師が中心となって実験活動を計画する傾向にある。しかし、メタ認知能力を育成するためには、生徒たちが、主体的・協同的に実験活動の目的や仮説を設定し、実験方法を計画・実行するといった過程が重要であると考える。本研究では、上述の仮説のもと、実験活動における高校生のメタ認知の実態に基づき、メタ認知能力の育成に効果的な教授法と観察・実験教材を開発し、実践研究によって効果を検証することを目的とする。
20 自然の美しさを感じるホタルドームをめざして 古宮 崇博 浜松市立有玉小学校 40
 本校では,子どもたちに,理科や自然を通して,心が安らぐ場を設定しようと考え,様々な場を作ることに取り組んできている。その一つとして校内にホタルを飼育するホタルドームという施設を作り,ホタルの飼育活動を行ったり,成虫のホタルや幼虫のホタルを観察する観察会を開いたりすることで,さらに子どもたちが自然と触れ合う機会を作りたいと考えた。
21 大学教員と学生の教育力向上のためのエネルギー環境・科学教育普及啓発活動 藤本 登 長崎大学 40
種々の環境問題が指摘され、理科・ものづくり離れ対策の必要性が叫ばれているが、科学実験・ものづくりができる教員は減少傾向にあると言われている。そこで、大学教員と学生の教育実践力の向上と、児童・生徒が科学実験やものづくりを体験することで、科学の神秘性やおもしろさ、環境と個人・社会の関係性に気づく場の提供を目的として、大学内に参加・体験型の出前実験・講演チームを結成した。展示・演示・体験実験として、感性科学、生活科学、生命・健康科学、物質科学、環境・エネルギー科学の5部門に約80テーマ(例えば、空気を液体にする実験、べっ甲飴を作る実験、蛙の解剖と神経伝達、ソーラーカー試乗体験、オゾンによる水処理実験など)を用意している。毎年秋分の日に長崎大学教育学部で大会を開催しているが、それとは別に、長崎県を中心に学校現場等からの依頼に応じて、趣旨に合う10~30テーマを厳選して、出前実験を実施している。
22 高大連携による「工学教材」の開発とその普及に関する研究 天谷 賢児 群馬大学 39
群馬大学・工学部・機械システム工学科では群馬県立桐生工業高校との高大連携型の取り組みとして「教育用工学教材の開発プロジェクト」を実施している.これは,近隣の小中学生,高校生などに,機械の仕組みや原理をわかりやすく伝えることができる「工学教材」を開発する取り組みである.現在,自動車の差動ギア,流量計,ダンパーなどの原理が理解できる教材の開発を行っている.地域の小中学生を対象としたイベントでこれらの教材に触れてもらい,工学や科学技術の面白さを体感してもらうことを企画する.
23 創造性・独創性を涵養する高大連携体験型ものづくり教育講座の企画と実施 藤並 明徳 大阪大学大学院工学研究科 40
 ものづくりは我が国産業の根幹である一方,若年層の技術や工学への関心は低下しつつある.本取組みでは,大学でのものづくり教育を中等教育と連携させ,技術や工学への関心を若年層の段階から育成し,各層に適合した教育手法を開発することを目的とする.<br /> 本取組みでは,創造工学センターでのものづくり教育を近隣の高等学校に紹介し,同内容を高校生向けに調整することにより,集中講座形式で実施できる体験型「ものづくり教育講座」を立案する.本講座の内容は,同センターの設備を活かして,チームによる設計,製作,実験および評価を短期間で体験させ,従来型の教育では伝わりにくかった能力を獲得させることを目指す.同講座を実施し,高等学校側教師の参観を得ることにより,教育効果の検証や講座の改善点の抽出を行う.以上により,教育講座の継続的な実施に向けた基盤の形成と,他大学等が同種の講座を計画する際に参考となる情報の収集・分析を行う.
24 フィールドサーバを利用した農業・環境関連ライブ教材の作成 斉藤 保典 信州大学 40
本提案は、FS(フィールドサーバー:屋外環境の気象データと画像を収集して、無線LANを通じて屋内にて観測する装置)を核とする子供むけの理科・環境教育教材の構築と一連の活動である。<br />製作する教材の1つめは、小布施町のブドウ農園のFSの気象観測データ・ライブ画像を用いて効果的な学習を実現する環境・農業ライブ教材、2つめは、「食育」用のぶどう栽培技術画像アーカイブ「小布施ぶどう農園の四季」である。また、ハワイ、中国、フロリダ、日本の各地に既設のFSを用いて、同時刻の気象データとライブ画像が体験できる体験的理科教育教材を作成する。これらの教材を用いて、小布施町の小学校を会場として、インターネット・食・農・環境・文化をテーマとするイベントを開催し、「小布施ぶどう農園の四季」の観賞、ハワイ、中国、フロリダ、日本の各地からのライブデータを見ながら、データが送られる仕組み、環境の違いの説明などを行う。<br />
25 力覚インタラクションが可能なWeb3D博物館 一色 正晴 愛媛大学大学院理工学研究科 40
近年、様々な博物館や動植物館等の公共施設を利用することにより、生徒に科学や技術に関する興味と理解を促進する教育方法が有効な理科/環境教育方法の一つとして広く行われている。しかし、これらの教育方法は課外授業の一環として、年に一度か二度といった少ない回数しか実施されていないため、生徒は施設を訪れている間の興味や理解を引き続き学習し、さらなる興味や理解に繋げることが困難であった。そこで本研究では、Web上で博物館をウォークスルーすることができ、かつ、力覚提示装置により触覚や力覚を感じながら展示物とインタラクションできるWeb3D博物館を構築する。本システムにより、生徒は博物館で実際に見た展示物を、自宅や学校からもう一度視覚と力覚により現実感をもって確認することが可能となり、展示物に対する興味や理解をさらに深くすることが可能である。
26 新しい光のブロック玩具「フォトンブロック」の開発 高原 淳一 大阪大学 40
理科教育においては魅力的な教材の提案が重要である。最近レゴマインドストームなどブロック玩具が提案され、ロボット教育に成果を上げている。ブロックの教材の可能性は大きく、広い分野への応用できると考えられる。我々はブロックを光教育へ応用した教材を開発し、これをフォトンブロックと名づけた。<br /><br />フォトンブロックは無色透明なプラスチックキューブであるが、ブラックライトを照射すると赤、青、緑に発光する。これには希土類錯体とよばれる蛍光体が微量混入してある。希土類錯体は高い効率で発光するので、微量で強い発光が得られ、プラスチックの無色透明性が維持できる。3原色を組み合わせて様々な色と形を表現でき広い分野の教育に応用できる。<br /><br />我々は今まで実験室レベルで試作品を作ってきたが、まとまった量があるのは赤のみである。青と緑色は各3個しかない。今回は青色と緑色のキューブの個数を増やしてイベントに参加することを目的とする。<br />
27 剪定くず・生ゴミ堆肥化の実践による環境教育の取り組み 焼山 由美子 久留米市立竹野小学校 38
 自然界の命が巡る『循環』の仕組みを体験や観察を通じて理解すための環境学習プログラムの開発と実践を目的として、木の葉や枝が微生物の働きで堆肥(腐葉土)になり、再び植物に生まれ変わる様子を体験・観察できる方法を検討し実践する。<br /> 本プログラムでは、校内で出た樹木の剪定くずを全てチップ状に粉砕することで、剪定くずが分解・堆肥化するプロセスを教材として活用する。粉砕チップが発酵熱を出し、腐葉土に変化する一連のプロセスの中で、微生物や小動物の分解者としての役割りと自然界の循環の仕組みを体験する。また、生ゴミが堆肥になる様子も同様に観察する。<br /> また、出来た堆肥を使って野菜を育て、発育の具合や味の違いを比較する食育まで含めたプログラムとしても検討する。ごみ減量・循環の取り組みのきっかけとして、また地域独自の環境学習の教材として、周辺の小学校でも取り組むことが出来るようなプログラムとしての確立を目指す。
28 災害想定を通した環境リスク学習 -環境問題を考える理科教育- 海上 智昭 名古屋大学 40
 理科教育を,環境問題とつなげて考えさせることを通して,学習者参加型のシミュレーション学習プログラムを作成することを第一の目的とする.また,防災科学技術研究所による“PAFRICS”を用いて,リスクコミュニケーションと環境教育との連携可能性も検証する.シミュレーションでは,教科教育として学んだ豪雨や異常気象についての知識を活かして,学習者が浸水想定図を作成し,“行政役”の学習者が“住民役”の学習者に対して想定図の説明,ならびに被災防止策の提案を行うことを通して,不確実な事象を説明することの難しさなど,科学的に思考するノウハウに触れさせる.事後に,実際の浸水想定図を提示し,自分たちが作成した想定図とのズレがあることを確認させることや,PAFRICSを用いて実際に水害が発生すると,どのようなことが起こるのか,なぜ異常気象が発生するのか,などを考えることから,理科教育と環境リスク教育を主体的に体験するプログラムの作成を行う.
29 発生生物学のパラダイムに基づくメダカの発生の授業 林 慶一 甲南大学 40
小学校5年の「メダカの誕生」の単元は,義務教育の中で「動物の発生」を学習する唯一の機会であるが,現状では発生の最後の段階である器官形成以外はほとんど扱われていない.発生生物学では,「ほとんどの動物の発生では,受精→卵割→原腸形成→神経形成→器官形成という共通の段階がある」というのが共通の認識,すなわちパラダイムである.したがって,受精から神経形成までの段階を,低温で発生速度をコントロールするという方法で,観察したい授業時間に,観察したい発生段階の卵を観察できる方法開発し,小学校のメダカの発生の学習の中に組み込む.これによって,すべての国民が発生生物学の学問の世界と共通の「発生の概念」を持てるようになると期待される.
30 物理科学の初歩に関する公開e-Learningの構築 松浦 執 東海大学 40
 近年,中学,高校での物理学の学習機会が減少しており,若年層の,自然現象や科学技術を系統的に理解する知識の構築に支障が生じている.理科教育に不可欠な第1段階は実験などの実体験を含む教師の直接的指導であるが,その後の理解の定着,発展のためには,動的表現,シミュレーション,対話性,および学習履歴の自動解析にもとづく個別学習支援機能をもつインターネットでの公開e-Learningシステムが効果的である.<br /> 本活動では,中学,高校生のレベルで,身の回りの現象や気象,地球の自然を理解できるようになるための,やさしく,かつ本質的な内容の物理科学の学習コンテンツの制作を進める.コンテンツは,意味論的コンテンツマップ,分散型反復学習支援システム,マルチユーザーシステムを備えた自作のe-Learningシステムで系統的に学べるようにする.このシステムを一般の利用に供し,質問への回答などの教育活動を行う.
31 小学校教員支援に関する研究 平島 由美子 横浜国立大学 40
 小学校理科教育実践の全体的なレベルを上げ、子ども達へ質の高い理科教育を提供するには、理科だけに専念できない多忙な教員への支援が不可欠である。<br /> 大学から初等教育への働きかけとしては、大学教員が小学校に訪問して講義や実験を行う、いわゆる「出前授業」が考えられるが、このような子どもへの直接的支援は極めて限局的であり、提供したリソースはその場限りのものとなりかねない。場合によっては、小学校教員の「理科離れ」や「理科無関心」を招くことにも繋がりかねない。そこで、これまで、「大学側が、まず小学校教員を支援することで教員の負担を減らし、科学のおもしろさを再認識してもらうのと同時に実験技能や実験教材開発能力の向上を目指してもらうことが、将来的に理科好きの子どもを増やす有効な手段になる」と考え、裏方に徹した小学校教員支援の方法を検討してきた。今回は、特に普段の理科授業への支援を中心に実践し、支援継続のための課題に関しても検討したい。
32 まちの遊び場再発見-異なる遊び環境の相互理解を手がかりに 吉永 真理 国士舘大学 40
まちで遊ぶ子ども達は減少している。まちの遊び場再発見を通して地域・コミュニティの自然環境・歴史的環境の変遷や問題点を把握する。東京都世田谷区および沖縄県那覇市において、まちを探検し、場所や人を知り、つながりを把握し、さらに昔の遊び場環境やその変遷について学ぶ中で、児童が自身の暮らすコミュニティを評価し、新たな創造的な遊び場を発見するためのアクションリサーチを行う。また異なる地域間の遊び環境の歴史的自然的背景の違いについて理解を深める。具体的には、まちの中の遊び場を地図に描き、案内しながら記録し、さらにインタビューを通して、昔の遊び場を調べ、今の遊び場と昔の遊び場を比べ、資料で確認する。最終的には未来のまちとわたしをテーマに活動の経過をまとめ、沖縄と東京のグループが出会って、発表会を行う。異なる地域性における一致・相違点について話し合い、各所の自然や歴史、将来像について理解を深める。
33 ロボットカーの制御体験から,私たちが乗れるものを作ってみよう. 佐藤 和浩 千葉市立おゆみ野南小学校 44
小学校の総合的な学習の時間内において実施できる内容で,将来に対して夢や希望がもてるような活動を目的に企画した.児童・生徒の理科離れがさけばれて久しいが,資源の乏しい我が国において技術立国を維持していくには,小さい頃からのものを作る体験や作ることによって得られる感動・おどろき・不思議体験を,多くの場で体感できるようにする必要がある.そこで,コンピュータを利用したロボットカーの制御体験,身近な材料や入手可能な材料を使って乗用できるようなもの(電動カーやホバークラフト)の製作・試乗体験を行なうことにより,ものつくり体験や探究活動の楽しさを味わわせたいと考えた.成果物は教材化し簡単な準備をすることによって,誰でも指導できるようにしたい.また夏休みには近隣の小学校にも呼びかけワークショップを開催し,多くの児童が体験できるように普及活動を進めていくことも考えている.
34 「科学技術遊び」を取り入れた幼児教育プログラムの実践 清水 欽也 広島大学 40
幼稚園児の科学教育カリキュラム開発は、物理現象を扱った教材はほとんど見られないのが現状である。そこで、幼児教育において、子どもたちの思考力の育成を図るために、広島大学附属幼稚園において「科学技術遊び」を導入したプログラムを実施する。<br />プログラムの実施の内容は、主として次の通りである。<br />・ペットボトルロケット大会<br />年中児や年長児を対象にして、ペットロケット大会を実施し、保育者が適切な言葉がけを行ないながら、ペットボトルロケットがよく飛ぶ条件などを考えさせる活動を行なう。<br />・ピタゴラ装置づくり<br />NHK子ども番組「ピタゴラスイッチ」の冒頭部に流されている連鎖的な物理運動を子どもたちに作成させ、因果関係の連鎖を言葉で説明させる。この活動を通じて、科学的思考力の基礎となる表現活動の育成を図る。<br />
35 バイオマス燃料を用いた環境教育の教材開発と実践 藤井 道彦 静岡大学 40
 中学生に対する環境教育として、技術・家庭科の技術分野において、身近に地球温暖化対策を行うことができる教材開発を行い、それを用いた体験的な授業実践を行う。<br /> 本実践では、ディーゼル車の燃料として用いられているディーゼル燃料に着目し、実際に自分たちの手でナタネを栽培して搾油することにより、近年注目されているバイオマス燃料を、太陽エネルギーを用いてナタネを栽培することにより自ら作り出す体験をし、さらに、温暖化対策として有効な、化石燃料の燃焼による温室効果ガスの排出を抑制する体験をすることができる。<br />そして、実際に生成したバイオマス燃料を用いてディーゼルエンジンを動かす体験をすることで、中学校において実践されることの少ない、栽培学習からエネルギー学習までを含んだ、環境教育に関する幅広いものづくり教材として有効な教材開発と実践を行うことを目的としている。
36 産官学の連携によるエネルギー環境教育ガイドラインの提案 島崎 洋一 山梨大学 40
 山梨県におけるエネルギー環境教育の普及に向けて,以下の3点を実施する.<br />(1) 出前講義の実践やエネルギー環境教育ブースの出展を地道に重ね,教育現場や地域住民との交流を深める.研究室で保持している発電模型や電気自動車の活用を図る.<br />(2) 現在,山梨県内の民間企業325社で構成している「環境に関する企業連絡協議会」が環境研修メニュー集を作成し,学校教育へ情報提供を予定している.また,学校現場では,環境教育ガイドラインと学校教育目標に基づき,環境教育を展開している.これらの基礎資料をヒアリング調査などにより収集する.<br />(3) 教育実践プログラム,企業の環境研修メニュー,エネルギー環境の最新情報などを系統的に組み立て,山梨県の地域特性を活かした授業プランを発達段階に応じ提案し,検証を試みる.この際,ガイドラインの設定を小中高教員の意見を基に明確にする.<br />
37 文化財を用いた環境教育の実践 遠部 慎 国立歴史民俗博物館 40
 文化財を題材として用いて、環境問題を地域の中で考えていくため、社会的にも豊島問題で、有名な豊島において本課題を実施する。<br /> 豊島を含む土庄町では、週末を中心に、小中学校や公民館で各種の社会教育活動が頻繁に行なわれており、地域のネットワーク構築はあるが、現在世代交代などで新たな局面をむかえている。<br /> そこで民俗、考古学などを題材に身近な資料から豊島の暮らしを中心とした講座を行い、世代間のネットワークの再構築をはかる。豊島のもつ歴史的背景などを住民とともに学ぶことで、豊島問題を歴史的にとらえるという、新たな視点が住民活動にも取り込まれ、その社会的意義は大きい。<br /> 
38 環境に配慮した水質調査方法の工夫改善とその実践 佐川 演司 福島県立修明高等学校 40
 水質の環境指標としてCOD,全窒素、全リン、BODの4項目の測定方法について、JIS法からの工夫改善を行い、高校の授業の中でも、精度よく簡単に分析できる方法を開発し、授業の中で生徒実験としてこれらの測定を行うことで、自分たちの身の回りの水環境についての興味・関心を高め、水環境についての理解を深めるとともに、水質保全の大切さを認識するために役立てる。そのために、水環境汚染に配慮して特に、試薬等の使用量をできるだけへらすようにし、分光光度計等の高価な分析機器に代わる安価な測定装置の自作や方法の開発し、さらに、限られた授業時間の中で精度よい結果を得るため、パソコンを使って測定時間を短縮するための工夫・改善を行う。
39 自動車関連競技会を通した専門知識・技術の育成 森 達雄 福岡市立博多工業高等学校 40
現在の社会生活において、自動車は欠くことのできない機械・乗り物である。さらに、その利便性や性能・スタイル等は、中学生や高校生にとって非常に魅力的で興味を引く、代表的な機械である。しかし、自動車を単に運転するだけでなく、構造や性能・整備技術などを深く学ぶ者は少ない。実際に手作りの車を製作したり、整備技術を身につけるための訓練を行い、競技会やコンテストに出場し、知識や技術を競い合うことは、これからの自動車産業を担う技術者の育成に非常に有意義なことだと思われる。
40 野鳥をキーとした里山環境の成り立ちと農業活動の関係理解促進 福村 一成 宇都宮大学 40
日本人の原風景の一つとも言われている中山間地において、集落の周辺に分布する里山は、かつては薪の採取や落ち葉かきをはじめとする農用林として維持管理されてきた。しかし今日では、管理者の高齢化に加えて、農業の近代化とともに農用林としての役割を終えて管理放棄された里山が著しく増加し、その荒廃が問題となっている。荒廃した里山を再生するためには、次世代を担う青少年が里山を身近に感じることができる環境教育の機会を創出することが極めて重要である。<br />そこで本研究は、視認性が高く親しみやすいことに加えて、環境指標性を有する鳥類に着目し、里山における鳥類の観察を通じて里山環境の成り立ちと人との関係理解促進を図る環境教育プログラムの開発・実践を目的とした。
41 ロボットとの対話操作を介したゲーム感覚的体験学習法 伊藤 照明 徳島大学 40
本プロジェクトは,平成19年8月に徳島大学が地元の小中学生を招いて開催する第11回科学体験フェスティバルにおいて実施する体験学習型イベントである。プロジェクトの目的は,イベントに参加する小中学生を対象として,ゲーム感覚で走行型小型ロボットの操作を楽しませながら,ロボットを操作するプログラムをその場で一緒に考えて作り,子供たちの機械工学に対する興味を高め,将来のエンジニア育成に貢献することである。イベントの実施に際しては,事前に走行型小型ロボット,ロボット操作用プログラム開発ツール,協調体験共有型大型プロジェクションシステム,ロボット操作用ステージの設計と開発など,ハードウエアとソフトウエアの両面から入念な準備に取り組む。また,イベント実施中は楽しみながら体験学習ができるような企画を考案して取りいれ,教育的効果をできるだけ高める工夫を施す。
42 聴覚障害生徒に対する携帯電話で操作するロボットの教材化と実践 中村 好則 宮城県立ろう学校 40
高度情報化と生涯学習社会の進展や、聴覚障害生徒の大学進学率の向上により、聴覚障害生徒が将来社会参加し自立した生活をするためには、科学技術や理科系の科目に対する興味・関心・意欲を持ち、主体的に学習し、それらに対する知識や技能を積極的に身につけていくことが必要であり重要である。しかし、聴覚障害生徒は、論理的な考え方や抽象的な考え方が苦手であり理科系の科目に苦手意識を持ちやすく、科学技術に対する興味も低くなりがちである。そこで、本研究では、聴覚障害生徒にとって重要なコミュニケーション手段として普及している携帯電話に着目し、この携帯電話で操作するロボットの教材化を図ると共に、この教材を活用して科学技術や理科系の科目に対する興味・意欲・関心を促進し、論理的な考え方や抽象的な考え方の育成を図る指導内容と方法(カリキュラム)を開発し,聾学校で実践を行うものである。
43 PISA型学力を育成するための理科学習指導法の開発 木下 博義 岡山県津山市立南小学校 40
昨今,PISAやTIMSSといった国際的な学習到達度調査において日本の順位が低下しているという結果等を受けて,子どもの学力低下が一層叫ばれている。このような状況の中で,いわゆるPISA型学力として,子どもに読解力や科学的リテラシーを身につけさせることが注目されている。この読解力や科学的リテラシーを身につけさせるためには,ねばり強く問題に取り組ませたり(熟考),自分の学習を振り返らせたり(メタ認知)することが重要な指導の手だてであると考えられる。そこで,本研究では,現在最も求められているPISA型学力を子どもに身につけさせるため,その基盤となる熟考やメタ認知の能力を育成する学習指導法(小・中・高校生)を開発することを目的とした。
44 図形から学ぶ自然科学教室 梶原 篤 奈良教育大学 42
小学生を対象に、大学で将来教員を目指す学生が折り紙を教材とした科学教室を行う。立体は、本を見て学ぶのではなく、実際に観察・作業をすることで学ぶのが効果的なものである。多面体型の物質は、塩などの結晶として自然界の中に存在しており、それを観察することと、模型を作ることによって、学ぶことの必要性についても感じることができると考える。折り紙は算数・数学的要素を多く持っている教材であるので、折り目を広げて眺めたり、2次元と3次元で出来上がりを考えたりすることで、算数・数学的な考え方を高めることができると考える。<br />この「折り紙」という教材は、大人にとっては馴染みがあり、子どもにとっては新鮮なものである。今回この教材を取り扱うことによって、子どもと大人の交流、子ども同士の交流を図ることができると考える。<br />また、企画者の在籍している大学は教育大学であり、本企画が学生の教育実践の場となることも目的の一つである。<br />
45 模型雪結晶等の人の力を利用する浮遊装置の開発 山下 晃 西堀栄三郎記念探検の殿堂 40
西堀栄三郎記念探検の殿堂には,2年前の雪氷楽会(日本雪氷学会主催)を機会に市販のサーキュレーターを利用した手作りの折り紙雪結晶浮遊装置を設置している。この装置を使用してきた経験を生かし,模型雪結晶の規則的な落下運動が微妙に変化することに対応できるよう,また,来館する親子の自然現象やエネルギーに対する興味関心をより深めることができるよう,人の力で動かすことができる同様の装置を試作することにした。人の力を利用する微調整可能な浮遊装置が完成すれば,雪片(ぼたん雪)や十二花結晶の形成と落下運動などの実験が容易になり,子供が様々のものの落下運動に関心を持つ機会を大いに増やすことができるものと期待している。
46 電気を自分で 作って、貯めて、動かして 佐藤 信哉 富谷少年少女発明クラブ 40
今回の『水力発電』と『大容量キャパシタ利用四輪駆動車』および、小学生低学年でも製作可能な『自発電コントロール式2チャンネルリモコンカー』の開発、展開を行なうという企画は、私たちが平成14年の開設以来取り組んできた自主教材『エネルギー教育』関連の最終ラインとも言うべきものです。この4年間に開発してきた『導通チェッカー・テスター』『手回し発電器』『キャパシタ搭載ソーラーエコカー』『風力発電器』は工作が苦手な子どもたちでも正味2時間程度で作り上げることが出来て、仕上がりも市販のキットとは違う手作り感に溢れるものです。また、その工作の経過において多種の工具や工作法を修得する機会を得られるようにしてあります。今まで開発しました教材は機会ある毎にクラブ以外の他方においても発表、教室展開を行なってきており、今回も同様に出前教室やイベント等に積極的に関わり展開につとめます。
47 中学校理科教育におけるキャリア教育の実践 水越 千博 輪島市立南志見中学校 40
 本実践は、科学者を招くのではなく、科学技術を応用している職人を招き、その知識から理科を学ぶものである。最近のフリーターやニート問題の状況から、「キャリア教育」の重要性が取り上げられている。学校現場においては、総合・道徳・特別活動の時間で多くの実践例が報告されている。しかし、「キャリア教育」の視点から「教科」の学習内容を見直した実践は僅かである。生徒達が学校生活で一番時間を費やしているのは「教科」である。教科におけるキャリア教育の在り方を模索する必要があるはずである。特に中学校理科の授業が高校受験のためと意識され、学校知で終わることが多い。そこで本実践では、「キャリア教育」と「教科」の融合を目指す。実践方法として、単元学習後に、関連する職人の方々をゲストとしてお呼びし、生徒と一緒に活動できる観察や体験などを開発する。また理科に関係ある企業などにも訪問し、その知識から理科を学ぶ。
48 夜空メーターの製作と星空環境の協同観測 伊藤 芳春 宮城県仙台第一高等学校 40
夜空メーターには,夜空の明るさという測定しにくい対象を数値で表すことができる便利さと,発光ダイオードが同じ明るさになったことを目で判断するという素朴さが逆に実感を伴った測定ができるというメリットがある。また,市販されていないため,夜空メーターという測定器を自分たちで製作しなければならないため,ものづくりの学習にもなるものである。
49 情景空間マップ作成に関する研究 秦 忠広 九州大学  40
近年、「地域の魅力」というものをベースに様々な場所でまちづくりが行われている。このような流れを推進すべく、平成17年6月に景観法が全面施行された。景観法の基本理念には、「良好な景観」とは「地域の自然、歴史、文化等と人々の生活、経済活動等との調和により形成され、地域固有の特性と密接に関連するものである」と定義されている。ここで謳われている「良好な景観」とは、まさに「地域の魅力」と置き換えられ、景観法の基本理念に定義されている内容のものを活用して、地域固有の特性を打ち出したまちづくりを行おうとしている。そこで本研究では、まちづくりのベースとなる「地域の魅力」を抽出するワークショップの手法として、「情景空間マップ」手法を提案する。情景空間マップ手法とは、「地域の魅力とは様々なスパンによる時間的蓄積を持つ風土資源」と仮定し、それを情景的観点から「地域の魅力」を抽出する手法である。
50 高校理科「地球環境」におけるIP電話を用いた遠隔授業の試み 岩本 哲人 神戸市立六甲アイランド高等学校 40
環境教育にとって、生の自然を観察し、理解し、守り育てることは重要な要素である。本校の地球環境の授業は、『地球の誕生と生物の歴史』と『地球環境問題』をテーマとして、実習や観察を中心に行っている。今回実施を計画している遠隔授業は単なるイベントではなく、「地球環境」の授業の流れの中で、授業者がその環境のある現地へ実際に出かけることにより、生徒の関心と興味を高めて、授業効果をあげることを目的とする。<br />主要な計画では、①地球の誕生と生物の歴史の中で、中生代白亜紀後期の琥珀の産地である岩手県久慈琥珀博物館より『虫入りの琥珀』を紹介する。②琥珀が飛鳥時代に奈良まで運ばれていたアンバーロードについて紹介する。③生物地理区に関して、旧北区に属する日本列島の固有種であるニホンザルの紹介を京都市嵐山モンキーパークより紹介する。④種の保存計画について神戸市立王子動物園の取り組みを紹介する。⑤地球環境問題では、離島である沖永良部島の水の問題を取り上げて、島国である日本の水の問題へと発展させることを目標としている。<br />
51 環境保全に関わる実践型環境教育による人材育成 平田 孝治 佐賀短期大学 40
幼児期の環境教育を行う上で、その素養を備えた教員の養成は必要不可欠である。現場で実践される幼児環境教育の理科・環境分野において、保育職員と短大学生を対象とする実験や観察課題等を取り入れた理科・環境教育の実践型プログラムを作成・実施し、学生に修学の機会を与える。プログラムは、幼児保育者が理科学的知識や環境問題に関する教養を身に付け、かつ現場で展開・実践できるよう配慮した実践型プログラム集としてまとめる。<br /> 教育実習等を含む現場での理科・環境教育プログラムを修学者自らが展開実践し、その教育効果を評価する。短大教育と幼稚園/保育園等での現場教育との相関を協議し、改善点や今後の課題等を検討する。佐賀県が推進・奨励する幼児期からの環境教育において県内三短大連携事業が計画されるなか、理科・環境教育分野の教育基盤づくりを行う。
52 アドバンシング数学-新しい「数学」教科書を目指して- 戸田 晃一 富山県立大学 40
 『数学』教科書作成時の思想とは、その体系の「美」を重んじるために、その歴史よりも(定理・公式などの)結果を重視することである。しかし、高等学校以下の教育改革では、履修すべき単元・項目の削除・追加や履修学年などは変更されるが、教科書の作成段階での思想は大きな変更を受けていない。つまりソフト面の変更のみで、ハード面の変更は考えられていない。<br /><br /> そこで、歴史的な流れを重んじ、e-learningを意識した新しいタイプの『数学』教科書「アドバンシング数学」を作成することを、本プロジェクトの主目的とする。適時、富山県立大学での講義に実際に用いて、学生(使う側)の意見を参考に改良していく。また積極的に現場の高等学校教員の方々にもプロジェクトへの参加を呼びかけ、何らかの形で参画していただけるように広報活動も行う。教科書の完成には数年かかると思われるが、本助成がその足がかりとなることを期待している。
53 カキ殻による河川浄化と環境啓蒙プログラムの構築 森田 洋 北九州市立大学 43
熊本県八代地域は近年になり家庭排水、工場廃水の河川への流入で、水質汚染が深刻である。そこで八代地域を中心とする子供たち(小、中、高、高専、大学生)と地域住民、行政が一体となって、汚染の激しい河川に水産廃棄物である牡蠣の殻を投与することで河川浄化を試みる環境啓蒙プログラムを構築する。環境教育とともに、「隣人が誰なのかもわからない」といわれている昨今、失われかけた地域コミュニケーションの再構築が本プログラムの目的である。
54 光と音でセンサーの機能を理解する電子モジュールの開発 畑中 裕司 岐阜工業高等専門学校 40
 本プロジェクトの目的は,中学生の理科離れ対策として,身近に使われている各種センサーの機能を理解させる教材を開発することである.近年の中学生にセンサー素子や抵抗素子などを渡しただけでは取り扱えないため,センサーを搭載したモジュール,増幅回路モジュール,LED出力モジュールなどをブロックのようにはめ合わせるだけで,中学生がどこでも簡単に電気・電子回路実験を体験できる教材開発を行っている.現代の中学生は,半田ごてを持って電子回路を制作することに慣れていないため,工作のハードルの高さを取り払いつつ,自由に電子回路を組み合わせられる教材の開発を進めている.今年度は地域の中学を相手に試験的に教材の導入を行い,実践的な教材開発を進める予定である.
55 グリーンケミストリに基づく化学教育実験の開発-マイクロスケール化学実験の普及- 芝原 寛泰 京都教育大学 35
 実験のスケールを小さくして廃液量を減らす事により環境問題に配慮し,かつ教育効果の大きい実験方法として有望なマイクロスケール化学実験の開発と学校現場への普及を目的とする。高校化学,中学理科向けに開発したマイクロスケール実験教材の技術を基礎に,小学校理科を対象にした教材開発と教育現場における普及をめざす。また教育現場での利用を促すため,実験器具をキット化する事により,実験の準備,後片づけの簡便化をはかる。教育現場での実践活動を積極的に行い,理科教育の改善,環境教育の促進をはかるものである。
56 自然に興味を持つ子供を育成するための岩石・鉱物の実験の研究 岡本 研 北海道立理科教育センター 40
 野外で採取した,様々な性質を持った岩石や鉱物を用いた種々の面白実験の開発と実践を行い,多くの実験を通して石の持つ様々な性質を学び,野外観察や試料の採取に興味を持つ子供達の育成を目指す。いくつかの実験イベントや教員への講座を開催し,実験書の作成やホームページでの実践の公開も行う。岩石や鉱物を用いた実験は地学教育,物理教育,化学教育の各領域にまたがる内容でもあり,子ども達が鉱物や岩石の特性を,遊びの感覚を通して学ぶことにより,理科好きの子供達が育っていく可能性を持っている。野外で試料を採取することができる岩石や鉱物に興味を持たせることで,地球というものへの興味や学ぶ意欲を喚起し,子ども達の目を野外に向け,自ら進んで自然と親しみ,自然とふれあうことの楽しさを感じる人間を育てたい。
57 地域性を生かした科学体験による子どもの学び~身近に感じ,触れて,創る科学の世界 森本 明 福島大学 40
私たち福島大学数学教育(森本明)研究室(http://www2.educ.fukushima-u.ac.jp/~morimoto/)では,これまで学校が休みの土日を使った地域子ども向け体験科学学習会を開催してきた。平成14年度までは竹とんぼやラインセンサーロボット,ゴム動力飛行機などのものづくりを中心に年2回行い,平成15年度から17年度までの3年間は,福島市教育委員会と郡山市教育委員会の後援を受け,「たのしく学ぼう算数・数学」を年2回開催してきた。内容は異なるものの私たちが一貫して大切にしてきたことは子どもが身近に感じ,実際に手などをはじめ五感を通して触れ,与えられるのではなく自ら創るという体験を通しての学びである。この体験を通しての学びが,子どもをはじめ,保護者に好評であったと同時に,私たち研究室の教員,院生や学生にとっても子どもたちから教育について直接学べるという意味において大変貴重かつ絶好の機会であったように思われる。<br /> 今年度(平成18年度)はこの企画が発展し,福島市の子どもの夢をはぐくむ施設こむこむでの「たのしく学ぶ 算数」として,単発的な活動ではなく月一回の定期的な活動として位置づけられ,リピーターの参加者を得る,多くの問い合わせをいただくなどまでに成長した企画となっている。また,要望に応え夏休みなど年度はじめに予定はしていなかった2・3日間の講座型企画も行われる予定である。<br /> その中で課題もいくつか抱えている。その1つは地域子ども向け体験科学学習会を学校と同じように算数・数学という教科の枠にとらわれずに横断的かつ地域素材を盛り込んだ科学学習会にしたいという願いに基づくものであり,この具現化に取り組むべきことが今後の最重要課題である。<br /> 今回は森本を中心に,小中学校の教員,研究室のスタッフと恊働し,今回の研究テーマの問題解決に取り組む。下位課題は次の通りである。<br /> 1 地域性を生かした科学体験学習のモデル構築<br /> 2 地域性を生かした科学体験学習の授業プランの開発と修正<br /> 3 地域性を生かした科学体験学習会の実施<br /> 4 地域性を生かした科学体験学習会の評価と今後の課題の明確化<br />
58 校庭の雑草観察を題材とした新たな教材の開発 斎木 健一 千葉県立中央博物館 40
 野外観察の重要性は広く認識されているが、実際には教室内の授業ですまされることが多い。これには「先生、この花、なんて言う名前?」という生徒からの素朴な質問に答えられない教師が多いことが強く影響している。今回開発した教材「野草カード」は季節と校庭という環境とを限定することにより野草の種類を絞り込み、実物大カラーの画像により、小学生でも容易に野草の名前を同定できるようにしたものである。本教材により、植物についての知識が少ない教員でも校庭での野外観察が容易にできるようになった。18年4-5月には千葉市の中学校56校にカードが配布され、アンケートの結果、千葉市の全中学一年生のおよそ半数、3000名が野草カードを使った授業を受けたことが明らかになった。今後は県内外のより広域で「野草カード」による授業実施校を募集し、多くの生徒に野草をとおして生物や環境問題を考える機会を提供していくことを考えている。
59 海の寺子屋~海から学ぶ環境問題~ 渡辺 雅子 富岡ビジターセンター 40
環境学習を進める上で効果的な手法として、「関心→知識→認識→行動」という流れに沿った活動を行ってきたが、環境学習を地域に根付かせるためには長期間にわたる活動の「継続」が必要である。そこで、「命」や「科学」、「環境」について学ぶのに適した「海」を材料として、「海の寺子屋」と題する環境プログラムを継続して実施する。内容としては、海への「関心」を「4~5月:作品を作るなど楽しい内容を盛り込んだ活動」で促し、海の生態の仕組みを「6~9月:海に生きる生物を観察し、その機能や行動、関係を学ぶ」活動で理解し(「知識」)、人と海とのつながりやそこから生まれる海環境の問題点について「10~翌1月:人と海との関係や環境問題について学び、6~9月に学んだ事を踏まえ海の生物への影響を考える」活動から「認識」し、「2、3月:自分達が学んだ内容や活動内容まとめ、親や町の人達へ発表する」 (「行動」)を計画している。
60 ダイナミックアセスメントを活用した科学的思考力の評価 寺本 貴啓 広島大学 40
本研究は,小学校理科における「科学的思考力」と「読解力」を向上させるためのアセスメント方法の確立をめざす。具体的にはダイナミックアセスメントをいう方法をとり,子どもの認知構造を改善していこうとするものである。ダイナミックアセスメントとは,VygotskyのZPDを基とした考え方で,これまで見過ごされてきた誤答から,教師の支援(ヒント)により発達可能な領域まで知識や能力を引き上げようとするものである。<br />昨年度は,素朴概念の調査や誤答分析,問題出題における問題点を調査し,ダイナミックアセスメントの導入段階を主に進めてきた。本年度は,昨年度の子どもの解答を参考にし,より効果的な問題,ヒントを作成していく。また,「科学的妥当性」と「読解力」の2つの軸を意識し,問題の作成や解答の分析に当たることで,現在,国際比較で話題となっている「科学的思考力」や「読解力」の向上に示唆を与えることができると考えている。
61 ネパール王国の自然環境を題材とした環境教育デジタルコンテンツの作成 加藤 洋平 早稲田大学 40
開発途上国の自然環境問題を題材とし、インターネット上に環境教育用マルチメディアコンテンツの構築とそれを利用したワークショップの開催が目的である。題材としては提案者が取り組んでいるネパールにおける自然環境保全プロジェクトを用いる。このプロジェクトは2002年から始まり、現地で環境調査や子供たちや農民に対する日常生活が及ぼす自然環境への影響をテーマにしたワークショップを実施し続け次回が7回目となる。そこで撮影された全方位静止画像・動画像等をインタラクティビティを持ったデジタル地図に配置し、従来の静的なE-learningコンテンツとは異なる、動的かつ高次元なマルチメディアコンテンツを提供すると同時に、日本国内でこれらを用いたワークショップにより、日本にいながらにしてネパールや地球全体の時空間的な広がりを青少年に体感させ、知識や技術だけでなく感性の教育にも繋げたいと考えている。
62 バーチャルリアリティによるものづくり教育および匠の技の体験 綿貫 啓一 埼玉大学 40
本申請では,申請者が開発した可搬型仮想共有環境システムを用いて,匠の技を仮想体験し,ものづくりの楽しさを学ぶことを目的とする.ここで,可搬型仮想共有環境システムとは,教育用に自作した持ち運び可能なバーチャルリアリティ装置(3次元可視化装置)と力覚呈示装置を組み合わせシステムであり,被験者があたかも工場の中にいてベテランの職人さんのものづくりを仮想体験できるものである.この仮想共有環境内に表示された映像を,視覚のみならず触覚や力覚を体験化することで,例えば鋳造にかかわる知識の内面化が促進される.特に埼玉県内の工業高校,小中学生を対象として,高度な技術,高品質,短納期などが要求される単品鋳物製品の製造工程を取り上げ,その際に必要となる形式知と暗黙知とを連携して設計・製造知識について教育支援を行い,ものづくり教育や理科教育のさらなる教育の質的な向上に寄与していきたいと考えている.
63 創造的工学研究を活用した体験型理科教育の実践 安藤 晃 東北大学 40
 一人でも多くの子どもたちに、科学する楽しさや不思議な現象を体験してもらうことは、次代を担う子どもたちに科学技術に対する興味・関心を養い、論理的思考力や創造性を大きく伸ばす事につながるため、大変重要なことである。本活動では、先端研究を遂行している大学の工学研究科教員がその専門を生かし、他にはないオリジナルな体験テーマを考案し、それをわかりやすく子どもたちに体験してもらうことを目的として、東北大学創造工学センター「発明工房」を会場とした理科教室を開催する。<br /> また、本活動を通して培われた体験型理科教育研究を広く広報することは理科教育啓蒙活動をより拡げるためにも有用であり、大学広報、学会などでの広報活動や他グループとの交流を行うことで理科プログラムの充実や科学教育・学習の更なる振興を図っていく。
64 モバイルPDAを活用した植物環境調査における学力向上 毛利 靖 つくば市立二の宮小学校 40
 植物の環境調査は,野外で広範囲に調査することが求められているが,小学生が広範囲に野外で調査することは安全上の問題や授業時数の問題からなかなか実施するのが難しいのが現状である。そこで考えたのが先進的IT機器の利用である。カメラ付きPDAを植物調査で利用することで,植物の画像をその場で保存できると共に気づいたことを書き込むことができる。また,植物調査を行って植物名などがわからないときには,モバイルテレビ会議システムを使って,茨城県ミュージアムパーク博物館の先生に質問することもできる。こうした活動を行うことで,児童達は植物について深く理解することができたり,疑問を追求できたりすることができ,理科の学力向上につながるのではないかと考えた。今回は特に外来植物と日本古来の植物に焦点をあて研究していきたい。
65 多様な自然エネルギーを活用した土壌消毒システム実用化 山中 成夫 京都府立須知高等学校 45
 2006年4月1日、オゾン層破壊物質である臭化メチルの使用が全面禁止となった。それに伴い、代替技術と化石燃料消費の依存が少ない方策が緊急の課題となっている。<br /> 私達は、1996年(平成8年)より独自の取り組みを行ってきた。灯油ボイラーを用いた雨水の有効な利用と独自の土壌消毒システムの実用化に向け取り組んできた。昨年度より、本システムに太陽熱温水器を併設し、灯油量を減らす取り組みにも着手した。ちなみに、本校の花壇をはじめプランタ、鉢、ポット苗など全ては、この土を使い栽培している。<br />今回、このシステムの灯油ボイラーを「薪ボイラー」に変えた取り組みを計画した。本システムの100m先には、8ヘクタールほどの里山がある。冬期の管理として倒木や枯木を集め燃やしている。これを使えば、曇りや雨降りといった太陽熱が利用しにくい時でも省エネ化が図れる。<br />将来、いっさい化石燃料を使わない土壌消毒システム、環境学習教材としての期待がある。<br />
66 「生命の大切さ」を知る環境教育活動 松本 隆 子育てしまね体験活動実行委員会 25
ここ数年、農業の近代化による環境の変化が原因である。「めだか」以外にも人間が気付いてない環境の変化が急激に進んでおり、「めだか」を通して自分達が住んでいる環境や社会生活を見直す必要がある。そこで文化の指標に「童謡」を使う。童謡「めだかの学校」が実際に見られる環境づくりを行い、子ども達に「生命」の尊さや大切さを考えさせる必要のある社会構造になっており、同時に我々大人の責任について考えてみる。まず自然にいる「めだか」を子ども達で採取し、家に持ち帰り「メダカの住みやすい環境」について自分達で考える。そして、「めだかの学校」の童謡と違う環境の変化を検討し、「めだか」の住み良い環境を考え、自分達で環境を整備しながら、同時に飼育し繁殖させることにより「生命」の尊さについて子ども達に実感させる。そして、時期を見て水辺に放流していく。「めだか」が復活すれば、次にミズカマキリやタガメ等の水生昆虫も同時に回復していき、自然と生物の多様性のある水辺の出来上がっていく。同様に「ほたる」の住みやすい環境についても考えていく。まず、地域の環境を見直すことから初めて、そして大きな地球規模の問題(地球温暖化)が及ぼす影響について、未来の環境社会を背負っていく人材(子ども)に継承していく。
67 地域一体的な理科教育振興事業の試み 湊 小太郎 奈良先端科学技術大学院大学 40
近年、初等、中等教育における理科離れが深刻になり、理科に興味をもってもらう機会の量的、質的両面の改善が求められている。そのニーズに答えるために、地域に近接する大学、小学校、行政が緊密な連絡、協力関係を築きながら、地域の理科教育を推進するというモデルケースを実践し、提言を行うのが本申請の目的である。実施内容としては、「酵素って何?蛍の光を試験管で見てみよう(仮題)」、「光半導体を使ったロボット教室(仮題)」を行う。先端の技術の中でも、見て楽しい、身近な生活環境の中にある素材の謎にせまるような題材を選ぶ。そして、単に、興味をそそる理科の授業を大学教員が小学校に出張して行うのではなく、行政と緊密な連携を構築して、持続可能な組織的地域貢献事業のモデルケースを目指し、提言を作成する。また、大学のホームページ等での積極的な広報活動を同時に行うことで、行政、大学とも地域貢献活動の内容を地域に還元する。

2005年度

No.研究テーマ氏名学校・所属機関成果
報告書
助成額
(万円)
1 創造的工学研究を活用した体験型理科教育の実践 安藤 晃 東北大学 40
2 燃料電池及び色素増感太陽電池を用いた理科教育教材の開発と実践 池田 昌子 大阪府立豊中高等学校 40
3 環境教育ソフトウェアの開発及び実験授業の実施 石田 武志 石田環境技術士事務所 40
4 魚の泳ぎとヒトの歩行と音楽演奏の関連(芸術と科学の教育) 一橋 和義 神戸大学院 42
5 環境にやさしいインバースマニュファクチャリングを効果的に学ぶ新しいものづくり教材の開発 紅林 秀治 静岡大学 40
6 環境保全に関わる実践型環境教育による人材育成 平田 孝治 佐賀短期大学 40
7 交通選択行動に資する「交通ゲーム」の普及にむけた教材の作成及び実践 永見 正行 (社)日本技術士会 40
8 風力発電や燃料電池を用いたエネルギー学習の開発 仲村 篤志 浜松市立東部中学校 40
9 食品添加物による培養細胞の増殖への影響 中山 美加 弘前大学 40
10 飛行機雲の観察と流体実験による大気環境教育に関する教材開発 名越 利幸 東京都町田市立小山田中学校 38
11 海の寺子屋~海から学ぶ環境問題~ 渡辺 雅子 富岡ビジターセンター 40
12 バーチャルリアリティによるものづくり教育および匠の技の体験 綿貫 啓一 埼玉大学 40
13 物作りの楽しさと科学への興味を育む幼児期のプロジェクト学習 湯澤 正通 広島大学 40
14 スーパーサイエンスティーチャーの育成とその実践 西脇 永敏 高知工科大学 40
15 人力と太陽光による発電競争「太陽光発電でドン!」 伊藤 まき 太陽光発電所ネットワーク 40
16 親子の共同作業によるモノづくり 「親子で作ろう!天体望遠鏡」 久保田 智 八代工業高等専門学校 40
17 携帯電話を使った望遠鏡操作システムの開発 伊藤 信成 三重大学 37
18 最新の研究成果を利用した森林環境教育プログラムの開発 井上 真理子 森林総合研究所 40
19 私たちを取り巻く微生物の働きとその制御法を学ぶための教育プログラムの開発 岩瀬 忠行 東京慈恵会医科大学 40
20 環境保護・保全を理解するための体験学習を導入した理科教材の開発 大鹿 聖公 北海道教育大学旭川校 39
21 上川管内ものづくり競技大会の開催に向けて 大西  有 北海道教育大学附属旭川中学校 40
22 自然に興味を持つ子供を育成するための岩石・鉱物の実験の研究 岡本 研 北海道立理科教育センター 40
23 身近な素材を用いた中等教育におけるイオン概念の導入方法の開発 小山内 由佳 弘前大学 40
24 人工容器を用いたニワトリ発生過程の観察方法の研究 木村 剛 横浜市立戸塚高等学校定時制 40
25 光と音でセンサーの機能を理解する電子モジュールの開発 畑中 裕司 岐阜工業高等専門学校 40
26 大学生による実験講座「土曜講座?光と色と?」の教材開発と実践 並川 寛司 北海道教育大学 札幌校 40
27 自動車の環境対策部品やリサイクル過程を示す模型の製作 西尾 敦 鳥取県立鳥取湖陵高等学校 35
28 高大連携による「役立つ電磁気学」教材の開発 新田 英雄 東京学芸大学 40
29 糸電話から音を科学する 濱田 栄作 八戸工業高等専門学校 37
30 科学的概念を生かした課題解決が生徒の理科学習に及ぼす効果 草場 実 高知県立高知西高等学校 40
31 子どもがつくる子どものための博物館 平島 和雄 京都市立稲荷小学校 40
32 野生動物と自然環境 永田 信治 高知大学 40
33 科学館の低温室でおこなう実験に関する研究 平松 和彦 北海道旭川西高等学校 40
34 高・大・官連携による「海洋生物の性を通じて考える」環境教育 福井 行雄 広島県立広高等学校 40
35 新開発ポインター方式による分子模型を用いた中高化学教育への活用 藤井 豊 福井大学 40
36 リサイクル活動ネットワークの構築 古家 正明  三重県立四日市中央工業高等学校 40
37 作ってみよう!ぼくたちわたしたちのモンキー図鑑 三浦 乃莉子 市民ZOOネットワーク 38
38 実践型学習を基礎とした安全・安心のための科学リテラシー作り 室伏 きみ子 お茶の水女子大学 40
39 モバイルPDAを活用した植物環境調査における学力向上 毛利 靖 つくば市立二の宮小学校 40
40 中高生における科学館を利用した理科学習についての教育方法の開発と実施 山内 利朗 出雲科学館 40
41 環境問題,いかに考えるべきか? 孕石 泰孝 大阪教育大学附属池田小学校 43
42 森林整備とものづくり学習に関する実践 岳野 公人 金沢大学 40
43 FETAXの普及:ツメガエル胚を用いた陸水汚染検査 黒田 裕樹 静岡大学 40
44 子どもたちの心が落ち着く有玉小科学館 古宮 崇博 浜松市立有玉小学校 40
45 工夫・創造する力を伸ばすプログラミングと制御の学習のあり方 小山 真二 岡山大学教育学部附属中学校 40
46 校庭の雑草観察を題材とした新たな学校-ボランティア-博物館連携教育モデルの開発 斎木 健一 千葉県立中央博物館 40
47 車で行ける露頭の解説書づくりとその巡検会の実施 境 智洋  北海道立理科教育センター 40
48 グリーンケミストリに基づく化学教育実験の開発-マイクロスケール化学実験の普及- 芝原 寛泰 京都教育大学 35
49 簡易GISを用いた現地調査に基づく「まちの環境マップ」の作成 島田 直明 岩手県立大学 40
50 もの作りや体験活動を通して科学を学ぶ楽しさを味わわせる 菅原 義一 黒川郡富谷町立富ヶ丘小学校 40
51 ミニチュア・バイオマスガス化発電教材の開発と実習 永橋 優純 高知工業高等専門学校 40
52 高校理科におけるフラッシュクロマトグラフィーの教材化と授業実践 田口 めぐみ 高知県立中村高等学校 40
53 微生物とその菌体外多糖を用いた環境教育 永田 信治 高知大学 40
54 植物による環境浄化の定量化に関する教材開発 橘 淳治 大阪府教育センター 40
55 GISを援用した3Dビジュアル表現法による環境・防災教育 田中 耕市 徳島大学 37
56 エネルギーの変換と効率を理解させるエネルギー教育の開発と実施 長南 幸安 弘前大学 40
57 風力発電をテーマとした科学・技術と社会の指導教材の開発 坪田 幸政 桜美林大学 40
58 ダイナミックアセスメントを活用した科学的メタ認知能力の評価 寺本 貴啓 広島大学 40
59 海を守れ!海洋戦隊ミクロレンジャー(体感しよう海の不思議) 戸田 妙子 (株)林原生物化学研究所 類人猿研究センター 40
60 菌床エコロジーの提言と実践的研究 中尾 千予視 高知大学大学院 38
61 大型演示実験、サイエンスショーと興味関心を引き出す効果について 長嶋 淳 伊勢原市立山王中学校 40
62 地理情報システム(GIS)を利用した水環境教育 山田 肇 石川県保健環境センター 40
63 協同学習を支援する再構成型コンセプトマップソフトウェアの活用 大黒 孝文 神戸大学発達科学部附属住吉中学校 40
64 デジカメ顕微鏡撮影装置による校庭の昆虫・クモ写真図鑑作成 尾崎 煙雄 千葉県立中央博物館 40
65 理科が苦手な先生達と一緒に考えるおもしろ理科実験 平島 由美子 横浜国立大学 40
66 環境科学教育の実験教材の開発・実践による地域NPOの学校支援 石川 聡子 NPO法人 ひらかた環境ネットワーク会議 39
67 身近な場所への参加型科学館の設置による児童の科学性の育成 市原 義憲 箕面市立東小学校 28
68 山陰の自然を活用した環境教育プログラムの開発と実施 大谷 修司 島根大学 40
69 専門家と連携した理科(生物)の課題研究授業 大塚 直樹 千葉県立千葉高等学校 35
70 酸化チタン光触媒を使った環境浄化の実験教材の開発と実施 中島 哲人 市川学園 市川高等学校 34
71 研究者による小学生を対象とした「発明・知恵の絵本」作成並びに科学技術Website構築 西村 由希子 東京大学先端科学技術研究センター 50
72 環境モニタリングを取り入れた河川環境体験学習の実施 原口 昭 北九州市立大学 40
73 小中学生を対象とした気象教育「楽しいお天気講座」の実施 藤井 健 京都産業大学 40
74 森林バイオマスすごろく附属の環境教材キットの作成 松田 直子 薪く炭くKYOTO 35
75 土砂災害被災区域での次世代への科学的かつ実践的な防災教育手法 山田 孝 北海道大学 30

2004年度

No.研究テーマ氏名学校・所属機関成果
報告書
助成額
(万円)
1 LCAを題材としたものづくり学習プログラムの開発 大内 毅 九州大学 30
2 誰にでも可能なスターリングエンジン作成方法 加藤 義隆 大分大学 21
3 見えない信号をキャッチせよ 北本 俊二 立教大学 30
4 ものづくりを重視した科学技術教材の開発 川口 高明 島根大学 40
5 ユビキタス時代におけるGPSを利用した学習環境の開発と実施 加納 寛子 山形大学 40
6 体験的な学習の試み: ロボットで学ぶ制御と、計測で学ぶ理科実験 兼宗 進 一橋大学 40
7 アミノ酸を用いたTLC教材の開発的・実践的研究 草場 実 高知県立山田高等学校 40
8 大学教員、大学生、小学校教員の3者連携における理科授業構築・実践プログラムの開発 加藤 圭司 横浜国立大学 40
9 デジカメ顕微鏡撮影装置による校庭の昆虫・クモ写真図鑑作成 尾崎 煙雄 千葉県立中央博物館 40
10 研究者による小学生を対象とした「発明・知恵の絵本」作成並びに科学技術Website構築 西村 由希子 東京大学 先端科学技術研究センター 40
11 池沼環境とトンボ相の相関調査による生命・環境教育の開発と実施 大澤 尚之 公文国際学園中等部・高等部 40
12 雲の変化の映像化による気象についての教材の開発 佐藤 晃 滋賀大学院 40
13 企業研究者と連携した『やさしい教室「楽しい紙の科学」』 江前 敏晴 東京大学 40
14 身近な微生物を通じて生物の多様性を学ぶための教育プログラムの開発 岩瀬 忠行 東京慈恵会医科大学 40
15 初等教育向け海洋環境教育の教材及び教育方法の開発と実施 岩崎 望 高知大学 40
16 専門家と連携した理科(生物)の課題研究授業 大塚 直樹 千葉県立千葉高等学校 35
17 手作り酸素センサによる理科教育の教材開発 高橋 三男 東京工業高等専門学校 40
18 身近な場所への参加型科学館の設置による児童の科学性の育成 市原 義憲 箕面市立東小学校 40
19 聾学校高等部におけるロボット教材を活用した指導法の開発と実践 中村 好則 宮城県立ろう学校 40
20 アサガオ類植物の教材化 中村 信雄 函館白百合学園中学高等学校 40
21 酸化チタン光触媒を使った環境浄化の実験教材の開発と実施 中島 哲人 千葉県立柏中央高等学校 40
22 学生のボランティア活動による訪問科学実験システムの開発と実施 戸谷 義明 愛知教育大学 40
23 河守の役目を果たす川漁師が教える河川の生物と伝統的漁法について 駒井 順一 北船木漁業協同組合 40
24 杉と林業を教材とする環境教育プログラム 竹内 和俊 上越教育大学院 40
25 小学生からの情報発信によるアルビノザリガニ教材化の普及 後藤 太一郎 三重大学 40
26 天文学教材の開発と頒布システムの構築 高梨 直紘 東京大学 40
27 IT技術を利用した高校教科「情報」授業の遠隔支援 鷹岡 亮 山口大学 40
28 いろいろなものをはかろう 泉田 賢一 高エネルギー加速器研究機構 20
29 物理授業を分かりやすくする動画素材の制作とそれを用いた授業例 坂田 正司 さいたま市立浦和高等学校 40
30 自然言語処理技術を用いた中学理科教授学習システムの開発 小西 優輔 徳島大学 40
31 数学的手法とICTを使った諸現象の解析に関する学習方法の研究 成瀬 喜則 富山高等専門学校 40
32 IT技術を利用した数学・理科教育の富山県内での実用化に向けて 戸田 晃一 富山県立大学 40
33 身近な海洋生物ともっと親しくなろう 野口 なつき 海辺工房ひとで 40
34 環境科学教育の実験教材の開発・実践による地域NPOの学校支援 石川 聡子 ひらかた環境ネットワーク会議 40
35 中学生を主な対象とした天文学に関する総合的なイベントの開発 有本 淳一 京都市立塔南高等学校 40
36 自動車を中心としたエネルギー・環境のカリキュラムの開発 足利 裕人 鳥取県立青谷高等学校 40
37 山陰の自然を活用した環境教育プログラムの開発と実施 秋重 幸邦 島根大学 40
38 反射スペクトルを用いた大気汚染物質の簡易測定法の開発 石原 秀太 佐賀大学 40
39 地域最密着型化学体験教室『わくわく科学教室』 町田 正人 熊本大学 40
40 科学教育用教材キット「オイル万華鏡」の開発 宮 正光 長岡技術科学大学 40
41 発芽した植物のなかではいったい何が起こっているのか観てみよう 光永 伸一郎 上越教育大学 40
42 昆虫少年復活のためのWebコンテンツの開発 溝田 浩二 宮城教育大学 40
43 科学の不思議を実験しよう! マイクロ波化学への招待 松村 竹子 (有)ミネルバライトラボ 40
44 森林バイオマスすごろく附属の環境教材キットの作成 松田 直子 薪く炭くKYOTO 37
45 水の富栄養化問題を学習するための教材の開発 山田 一裕 東北工業大学 40
46 化石と地層から探る古代の環境 松居 誠一郎 宇都宮大学 40
47 土砂災害被災区域での次世代への科学的かつ実践的な防災教育手法 山田 孝 北海道大学 40
48 博物館における「科学と社会」のプログラム開発と今日的学びを可能にする博物館体制の提案 古田 ゆかり 市民科学研究室 40
49 小中学生を対象とした気象教育「楽しいお天気講座」の実施 藤井 健 京都産業大学 40
50 エコグリーンツーリズムによる自然エネルギー学習プログラム 福嶋 輝彦 有限会社 ピー・ティー・ピー 40
51 理科が苦手な先生達と一緒に考えるおもしろ理科実験 平島 由美子 横浜国立大学 40
52 ITバリアフリーから学ぶものづくり教育の実践 日高 義浩 宮崎県立佐土原高等学校 40
53 環境モニタリングを取り入れた河川環境体験学習の実施 原口 昭 北九州市立大学 40
54 「水環境浄化」に視点を置いた学校内ビオトープの開発と利用 松川 覚 茨城大学 40
55 水辺遊びを通した河川生物の観察方法の開発 橋詰 幸樹 カワセミ自然の会 40
56 工業高校生による小中学生のための理科教材生産 森本 雄一 兵庫県立東播工業高等学校 40
57 信州の草花を利用した色素増感太陽電池の教材化 若狭 信次 長野県岡谷工業高等学校 40
58 河川環境に関する動画コンテンツ提供のためのインタフェース・デザイン 吉冨 友恭 東京学芸大学 40
59 結晶作りを活用した興味・関心を高める理科教育教材の開発と実践 山本 勝博 大阪府教育センター 40
60 IT技術に基づいた物理教育 山田 達之輔 慶應義塾志木高等学校 40

2003年度

No.研究テーマ氏名学校・所属機関成果
報告書
助成額
(万円)
1 生徒のための身近な生物教材の開発とその指導 苗川 博史 湘南工科大学 30
2 発生教材を通じて中学生に生命とは何かを学ばせる教材の開発 (解剖教材の代替として) 飯塚 光司 東京都立大学 30
3 PCR法による野菜の遺伝子配列の増幅に関する教育法の開発 池上 昌弘 ㈱リバネス 30
4 研究者による小学生を対象とした「特許の絵本」作成並びに読み聞かせ 西村 由希子 東京大学 30
5 ITデザイン体験学習 平野 浩太郎 神戸芸術工科大学 30
6 コンピュータを利用した理科教材理解に及ぼす空間能力育成の研究 丸山 有紀子 東海大学 30
7 レスキュー活動をテーマにしたロボット工作教室 奥川 雅之 愛知工業高等専門学校 30
8 顕微鏡下に広がる世界 三崎 隆 北海道教育大学釧路校 30
9 感光性樹脂を教材にした理科教育 堀邊 英夫 高知工業高等専門学校 30
10 二酸化炭素を題材とした環境問題へのアプローチ 大山 大 福島大学 30
11 自動車の視覚と死角に関する幾何学化の教材開発研究 岩崎 秀樹 30
12 車-大気-森をめぐる二酸化炭素の循環を知る体験学習の教育支援 川村 寿郎 30
13 研究者の卵たちが提案する「ちびっこ環境塾」 ~地球人になるために~ 浅利 美鈴 京都大学  30
14 愛知教育大学の学生による訪問科学実験のための演示実験法の開発 戸谷 義明 愛知教育大学 30
15 マルチメディア資源注釈の活用:デジタルシルクロードの事例研究 Frederic Andres 国立情報学研究所 30
16 日時計の映像を用いた科学入門の授業 佐藤 実 東海大学 30
17 アイガモを利用した小学生のための体験理科教育 浅野 紘臣 日本大学短期大学部 30
18 森林から学ぶ「森林生態系と人間社会との関わり教育プログラム」の開発 石橋 整司 東京大学大学院農学生命科学研究所 30
19 女子高校生に化学の楽しさを伝えるセミナー 吉井 文子 新潟工科専門学校 30
20 水に濡れ,触り,味わう感覚を重視した環境教育プログラムの開発 広谷 博史 大阪教育大学 30