わくわくサイエンスナビ

早稲田大学先端生命医科学センターにて開催!

<開催日:2017(平成29)年3月28日>

東京都新宿区若松町にある早稲田大学先端生命医科学センター(TWIns)で、2016年度3回目となる「わくわくサイエンスナビ」を開催しました。小中学校の先生たち15名が参加し、医工連携やロボット工学の最先端に触れるとともに、研究者と対話を深めました。

医工連携の現場で研究者たちの話を聴く

TWInsは、ロボット研究をリードしてきた早稲田大学と、医学の研究をリードしてきた東京女子医科大学が協同して開設した研究施設です。長年センター長を務めていた梅津光生教授から、「TWInsにようこそ」という題で話を聞きました。

「恩師の土屋喜一先生は、女子医大との医工連携のパイオニアでした。1965年に、女子医大で心臓外科医で有名な榊原仟(しげる)先生らと医工連携を進めました。いまTWInsから、心筋細胞シートや人工心臓などが開発されています」


梅津教授

また、ロボットなどの研究おこなう高西淳夫教授からは、人型ロボットを研究・開発する意義などの話を聞きました。

「私の師である加藤一郎先生が言っていましたが、人型ロボットの研究で工学的な視点からヒトを解明することができます。これを私たちはロボティック・ヒューマンサイエンスと呼んでいます」


高西教授

社会で使われているロボットや技術を見て触れて体験!

つぎはいよいよ研究現場の見学。梅津研究室と高西研究室の研究員のみなさんにガイドしてもらい、医療や医療教育などの分野で実際に使われているロボットや装置の数々に触れました。

「縫合システムは、医師の初心者が縫合の練習するとき、どこに力が入りすぎているかなどを評価できるシステムです」

「心臓のまわりの血管が詰まらないように入れる、冠動脈ステントの耐久試験装置です。ヒトの20倍の速さで拍動して、短期間で耐久性を評価できます。ストロボを使うことで、ゆっくりした動きとして見るといった工夫もあります」

 

メインの教室では、2つのモーターで6輪が動いて野生の動植物の生態などを調べる動物モニタリングロボット「WAMOT(ワモット)」や、倒立振子というしくみでバランスのとり方などを学べるロボット「MiniWay(ミニウェイ)」などを、実際に操作しました。

 

「WAMOT、6輪で動きがおもしろいですね」
「不安定な走行のしかたにすることで、段差を乗り越えるんです。スマホを搭載して遠隔操作もできます」

「MiniWayは、押してもなかなか倒れない!」
「自分でバランス保っているからです。倒立振子というしくみは人型ロボットでも重要なんですよ。どうぞ操作してください」

研究者との対話では、研究のきっかけやメッセージが

参加者の先生たちは、見学を終えて昼食をとったあと、梅津教授や高西教授、そして、准教授、助教、助手のみなさんと対話をくりひろげました。

「いまの研究をするようになった“きっかけ”はなんだったんですか」という質問には、「医療に興味があったなかで、日本はこれから医療で世界戦略を打っていくんだという論文を読んだのです」「漫画やアニメの影響でロボット研究をしたいと思いました」「私はミニ四駆やゾイドが好きでした」「機械いじりが好きで、実際ものづくりをしている研究室に入りました」と、さまざまな答えが。

 
手前から、松橋祐輝助手、大谷拓也助手、
橋本健二助教、石井裕之准教授、
高西教授、梅津教授

高西教授からは「エンジニアリングは総合力。チームワークやコミュニケーションが大切。小さなころはばんばん遊んだらいいと思います」、また梅津教授からは「エジソンは、世が必要としている“事”を見つけて発明を始めると言っています。“事”を生み出すことが、イノベーションにつながると思います」と、メッセージをもらいました。

 今日の体験を踏まえて、 授業案づくりに挑戦!

ここまでの見学や対話などを通じて、参加者の先生たちはチームでワークショップに取り組みました。小学生または中学生を対象とする授業案づくりに挑みます。ふせん紙に、アイデアや、実際の内容などを記して、まとめていきます。

 

授業案のテーマは「腕が動くしくみをつくってみよう」や「ロボットとどうつきあうかを考える」などなど。サブテキスト『私たちの未来はロボットと共にある!』も用いた授業案が、各チームの先生から発表されました。小中学校の先生たちは、見たことや聞いたことを、学校にもちかえって児童・生徒の学習に活かすために、「授業案づくり」のワークショップにのぞみました。テーブルの意見を集約させて授業案を固めていく班、複数の授業案を出して活発に議論する班、さまざまなありました。

 

「大切なのは私たち大人がFun マインドをもつこと」

最後に、「わくわくサイエンスナビ」プロジェクトリーダーをつとめる日産財団の美馬のゆり理事(公立はこだて未来大学教授)が「理数マインドを育む」という題で、ロボット研究などに関連して、モノづくりを通しが学習の重要さなどについて話をしました。発表の資料をこちらでご覧いただくことができます。


美馬理事

「モノづくりを通した学習には『かく』『つくる』『みいだす』といったプロセスが含まれています。設計図のようなものを子どもたちがつくり、それを具現化していくなかで失敗したり成功したりすることで、理解が深まっていくし、原理や法則を見出すこともできます。これを意識すると、学びが深まっていきます」

「大切なのは、まず私たち大人が、わくわくするような“Funマインド”をもつこと。できることを見つけて楽しむこと。必要なのは『おもしろい』と感じ、『やってみよう』と行動に移す力です。まずは、大人たちがアクティブラーニングをしましょう!」

参加者の小中学校の先生みなさん、早稲田大学のみなさん、ご参加・ご協力ありがとうございました!

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