わくわくサイエンスナビ

東京大学生産技術研究所にて開催!

<開催日:2016年12月26日>

東京都目黒区駒場にある東京大学生産技術研究所で、「わくわくサイエンスナビ」を開催しました。小中学校の先生たち16人が参加しました。

「授業の役に立ちました!」

まず、所長の藤井輝夫教授のあいさつを聞きました。


藤井教授

「生産技術研究所では、実際に社会で使われ、イノベーションにつながる研究をしています。若い世代の人たちに先端的なものに興味をもっていただき、次の産業を担ってほしい。今日『わくわくサイエンスナビ』でお話することを、ぜひ子どもたちのために活かしていただければと思います」

つづいて、大島まり教授に、生産技術研究所「次世代育成オフィス(ONG)」について紹介していただきました。


大島教授

「研究所が、産業界や教育界と連携して、工業製品や技術を伝えようとするなかで、2011年からONGは活動しています。研究者や技術者による出張授業などだけでなく、映像や実験教材をつくって多くの人に使っていただくことでも、次世代を育成しようとしています」

「日産財団との連携による『わくわくサイエンスナビ』は今回で4年目。先日、過去に参加なさった学校の先生から『ワークショップが授業の役に立ちました!』と言っていただきました。みなさんも、ぜひ有意義な1日を過ごしていただければと思います」

現代の生活に合った「木」の活用法を学ぶ

「わくわくサイエンスナビ」では、研究者から実際の研究の内容を聞くことができます。

腰原幹雄教授は、木などの自然素材を建てものに活用するための研究をしています。研究室には、柱や机・いす、それに模型やパズルなど、木でできたものがたくさん。

 
                        腰原教授

「伝統的な木造建築には、竪穴式住居や高床式倉庫から、町屋や農家まであります。人により、頭に浮かぶものはちがいます」

「現在の生活スタイルに合った木造建築をつくることが大切です。単に安く作ろうとするだけでなく、ゆっくり時間をかけて空間をつくったり、生活を楽しんだりする。それが文化となります」

「過去のことを学びながら、“いま”に活かすことを考えているのが私どもの研究です。理系の研究と思われますが、歴史を知るなど文系のようなこともします。自分の分野といえるものをつくってから、ほかのことにも興味をもてばよいのだと思います」

天井落下事故をいかに防ぐか

川口健一教授の研究室も訪ねました。川口教授は、立体構造について研究する空間構造工学を専門としています。

 
川口教授(右)

「天井が崩れる事故が日本でも世界でもでたくさん起きています。地震が起きても、起きなくても天井が落ちてきます。重力があるからです」

「耐震補強となると、多くの人は、硬くて重い頑丈な天井にしようとします。そうではありません。軽くてやわらかい天井にするのが、もっとも単純で有効な方法です」

「古い考え方から脱しなければなりません。本当に新しいことは教科書には書いてありません。20世紀の常識にとらわれず、新しいものを生み出す能力のある21世紀の人材を育てなければなりません。だから、“先生の言うことは信じるな!”」

川口教授には、天井落下のお話のほか、従来の公式より少ない材料で骨組みの安定性を保てる「テンセグリティ」という構造物のお話もしていただきました。

研究者たちと昼食をとりながら対話

昼食では、長く使える建築が専門の野城智也教授、化学が専門の石井和之教授、建築設計が専門の川添善行准教授も加わりました。参加者たちは研究者を囲み、研究や教育のことについて対話を深めました。

 
野城教授                    石井教授(右)

 
川添准教授(右から2番目)

 ワークショップでは重力や家をテーマとする授業案が

その後、参加者たちは、この日、見たり聞いたりした経験、それに配布サブテキスト『私たちには家を作る知恵がある!』にある内容をもとに、学校での実際の授業案をつくる、ワークショップに取り組みました。

各グループでは、理科、また総合的学習の時間など、想定する授業のシーンを検討。「落下運動を学ぶ」「家をつくろう」など、具体的テーマでの授業案を発表しました。

 

 

 理数マインドを育む

最後に、日産財団の美馬のゆり理事(公立はこだて未来大学教授)が「理数マインドを育む」というテーマで、「わくわくサイエンスナビ」の内容を振り返るとともに、「体験学習から課題解決学習へ」といったアクティブラーニングの特徴や、科学、技術、工学、アート、数学を強調し統合するSTEAM教育の重要性などを説きました(資料はこちらでご覧いただけます)。


美馬理事

「なぜ、どうしてと問い、どうするかを考えてそれを行動に移す力が、世界を変える力になります。子どもたちとともに、私たち自身もそういうマインドが求められています。今日1日のわくわくした気持ちをぜひ持って帰っていただければと思います」

参加者の小中学校の先生みなさん、東京大学生産技術研究所の先生みなさん、ご参加・ご協力ありがとうございました!

 

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